ご質問ご相談も受け付け
0357493558の電話番号
Reservations for the same day can be made by phone.
ご質問があればお気軽にどうぞ
If you have any questions, feel free to ask.

available time ※aft = after anytime you want

※混雑時更新ができていない場合はご容赦ください。子育て中で変則的に早じまいすることがあります。

WEBライティングでの予約はこちら

伊藤孝英
院長
ロイヤルメルボルン工科大学健康科学部カイロプラクティック学科日本校卒業。B.C.Sc(カイロプラクティック学士), B.App.Sc.(応用理学士)。従来の筋骨格系障害としての腰背部痛から生物社会心理的要因としての腰背部痛へとシフトチェンジ。鬱や不安障害にも着目したマルチモデルでヒューマンケアしています。
新年度キャンペーン 初回問診カルテ作成料通常¥2500をいまなら¥1000

腰痛再発予防エビデンス

腰に手を当てる女性

腰痛は人生で80%の人が経験し、そのうち70-90%の方が1度以上の再発をします。通常1年以内に言うなれば極めて一般的な症状です。

このページではどうしたら、あの悪夢のような腰痛の再発を防げるのかをエビデンスベースで考えていきます。

「医療は重要だけれども、人間の回復していく力とくらべると、実はたいしたことはないのかもしれない。」医療介入というのは本当に科学的根拠 があって、どうしてもやらなければならない時だけにするようにしないと人間の回復していく力を妨げてしまうだろう」というコクラン先生の考え方からすると何が一番得策か。

おそらく②の腰痛発症時に脊柱安定化運動を行い、その後はピラティスやヨガなどの背骨を意識した生活スタイルを取り入れることが「人間の回復していく力を妨げない方法」だと今のところ言えそうです。また現在腰痛は生物心理社会的疼痛症候群と呼ばれることから、④のメンタルヘルスの向上も大切ですが医学的介入よりはコミュニティーの創出の方が大切でしょう。

目次

運動は腰痛予防になる

このようにタイトルにしてしまうと、「運動しているのに腰痛になった、何故だ?」という方もいます。そうです、完璧ではないです。

そうは言っても、いま確実に言えることは、運動が唯一の腰痛予防策である、ということです。

ではどんな運動をどれくらい行えば良さそうか?ということをエビデンスベースでみていきましょう。

96人の参加者を解析したところ、週あたり1.45未満の積極的な治療セッションは、再発の1年間のリスクを82%増加させます。したがって、週に少なくとも2回の治療セッション(運動介入)を実施することをお勧めします。

Krause, Frieder et al. ‘Medical Exercise and Physiotherapy Modes and Frequency as Predictors for a Recurrence of Chronic Non-specific Low Back Pain’. 1 Jan. 2021 : 1 – 6.

これは医療プログラムとして、しっかり管理された研究です。日本の現状では、ヨガやピラティスなどを学ぶのが現実的な方法です。ポイントは週に1回足を運んでいるのに…腰痛が再発するのはあたり前ということです。週に2回以上何らかの運動に取り組む必要があります。

その運動は何か?というのは人によって、状況によって違うので探していく必要があるでしょう。

ぎっくり腰の時には日常生活の維持が一番大切 90秒の動画

中期的には60~70%は再発するのが腰痛

ぎっくり腰は繰り返している人が多いですね。

再発率自体はかなり高いのですが、少しでも再発率を下げたり、再発した時にも痛みを最小限にとどめたい場合は積極的にリハビリテーションをしていく必要があります。コクランレビューとデンマークデータべースからのレビューなので信用性はかなり高いです。

2003年ですからちょうどガイドラインが出て数年したくらいでしょうか。積極的なリハビリが行われている現在ではもう少し率は下がっているかもしれませんね。

36研究をレビューした結果、腰痛既往歴のない患者の22%、腰痛既往歴のある患者の56%が1年以内に再発し、全腰痛患者の再発率は60%

12ヵ月後にも痛みを感じている患者の割合は、平均62%(範囲42~75(範囲42-75%)
6ヵ月後に病気になった患者の割合は16%(範囲3-40(範囲3-40%)
痛みの再発を経験した割合は60%(範囲44-78%)
欠勤が再発した割合は33%(範囲26~37%)

腰痛 のリスクは一貫して約2倍であった。

腰痛のリスクは一貫して、LBPの既往歴のある人の約2倍でした。

今回の検討結果では方法論の違いや比較可能な定義がないにもかかわらず全体的には、腰痛は無視しても解決しないということです。

そして、腰痛の正確な定義に関するコンセンサスを得るために今後の研究では、サブグループの分析を行い、腰痛の正確な定義に関するコンセンサスを得るよう努力すべきである。

(Hestbaek L. et al, Eur Spine J, 2003)
そのまんま

1年以内の再発率を下げるのは最初のぎっくり腰の時の対応が大切。しかし中期スパンでみると6割の方は再発してしまいます。経験上言えるのは、痛みが取れてくると必要な運動を次第にしなくなるからです。=身についていない

15研究をレビューした結果、痛みと活動障害は1ヶ月で改善して82%が職場復帰を果たすものの、1年以内に73%が再発  

(Pengel LH. et al, BMJ, 2003)

背骨安定化運動(リハビリ)で再発率は30%台に下がる

少人数の研究ではありますが、急性腰痛回復期間内に特定のリハビリを行うと再発率が下がります。

急性腰痛の原因は特定するのが困難ですが、発症の主な原因の一つに腰背部への過剰な力学的負荷によって組織に疲労や微細損傷が生じていることが挙げられます。

何気ない日常動作が特定の腰背部位への反復ストレスになっているケースは多いです。

初回の急性腰痛患者を39人を2グループに分けた
医学的管理グループ(アドバイスと薬の使用)
特定の運動群(腹横筋との共収縮で多裂筋をリハビリすることを目的とした運動)のいずれかにランダムに割り当てた。治療から1年と3年後、患者に電話による質問票を実施。

結果: 特定の運動グループの患者は腰痛再発が少ないことが分った。
治療の1年後、特定の運動群の再発は30%であり、対照群の再発は84%。
治療の2〜3年後、特定の運動群の再発は35%であり、対照群の再発は75%でした。

結論: 長期的な結果は、医学的管理と通常の活動の再開に加えて、特定の運動療法が、医学的管理と通常の活動のみよりも腰痛の再発を減らすのにより効果的である可能性があることを示唆しています。

Hides JA, Jull GA, Richardson CA. Long-term effects of specific stabilizing exercises for first-episode low back pain. Spine (Phila Pa 1976). 2001 Jun 1;26(11):E243-8. doi: 10.1097/00007632-200106010-00004. PMID: 11389408.

脊椎矯正で再発予防はできないが重症度を下げる

脊椎マニピュレーションは急性腰痛、慢性腰痛の療法に一定の効果があることは認められているものの、腰痛を完全に予防しないことが2021年現在判っていることです。

間違いなく言えることは、「定期的な脊椎矯正は腰痛が再発したときの重症度を下げる」ということです。

そのまんま

カイロプラクティック臨床経験上、メンテナンスケアに来ている方が腰痛再発をしても、日常生活に支障を来すまでの腰痛にはなっていません。

腰痛の一次予防はメンタルヘルスかも

そもそも初めての腰痛のきっかけになるのは精神的な要因であることも多く、気分障害や気分変調がをケアする必要性が精神医学から説かれています。

精神医学からのエビデンスはこちらをクリックしてください。
目次