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※混雑時更新ができていない場合はご容赦ください。子育て中で変則的に早じまいすることがあります。
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カイロプラクティックのはっきりとした定義を知りたいという声は多いので解説していきます。
カイロプラクティックはギリシャ語で「手=カイロ」「ほどこす=practic」
簡単に言えば「手あてをする」になります。
医学用語はラテン語で表されることが多いですが、カイロプラクティックの父D.Dパーマーによって組み合わされた言葉です。このページでは代表的な定義を4種類、西洋医学と何が違うのかなどを解説します。
そこまで詳しく知りたくない方は、1-2の「厚生労働省の定義」までで充分だと思います。
カイロプラクティック療法は「脊椎の可逆的な疾患が、人体に広域の影響を与える」という仮説に基づいています。
まずは日本医師会内の医学用語管理委員会が作成する「医学用語辞典」に記載のカイロプラクティック。
カイロプラクティックを「脊椎徒手療法」
カイロプラクターを「脊椎徒手療法の専門家」
と 2015年末に和訳。
脊椎は「背骨まるごと1本」。
徒手は「手」です。
手で背骨に施す治療法で、その専門家と定義しています。西洋医学では細分化して整理するので「背骨を手でケアする専門家」という言い方になっています。
カイロプラクティックは身体の構造(特に脊椎)と機能に注目した専門医療です。
カイロプラクティックの施術法は、施術者によって様々ですが、主に脊椎やその他の身体部位を調整(矯正)することにより、ゆがみの矯正、痛みの軽減、機能改善、身体の自然治癒力を高めることを目的としています。
厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』
脊椎は先述のとおり24個の背骨と仙骨、尾骨をあわせた集合体、まるごと1本のこと。アンダーラインの「自然治癒力を高めること」の部分も重要な点です。
日本の皆さまの認識に近い表現ですので日常業務ではこの定義の中の文言を求められることが多いです。
ざっくりとお知りになりたい方はここまででの説明で充分です。
さて、ここから業界の定義になりますから我々のアイデンティティーです。やや難しくなるので丁寧に解説していきますが。
筋骨格系の機械的障害の診断、治療、予防、およびこれらの障害が神経系の機能や全身の健康に及ぼす影響に関わる健康専門職。
脊椎調整をはじめとする関節や軟部組織の操作を含む手技療法に重点が置かれている。
(WFC official page)
簡単に言えば、手技による筋骨格系ケアを中心とした健康の専門職になります。
少しニュアンスが変わり、専門的になりますので文言を順番に解説します。
筋肉、骨、関節など「人間が動くときの力学に関連する障害」の診断、治療、予防です。
2022年現在、日本ではカイロプラクターに診断権がないため検査をして患者さんの状態の見立て施術する形になります。
予防は背骨の力学に関する さまたげ、さしつかえ、さわり、じゃま、機能を果たさないことをあらかじめ起きないようにする、早めの段階で取り除くよう対処します。
なぜならカイロプラクティック療法は「脊椎の可逆的な疾患が、人体に広域の影響を与える」という仮説に基づいているからです。
筋骨格系とは、筋肉と骨格の両方に関する、または関与する系譜。
具体的には骨、筋肉、関節、軟骨、靭帯、腱、滑液包です。筋骨格系は脊椎動物の運動の基本であり、骨格に対する筋肉の収縮です。
背骨のある人間の、運動の基本を診ています。
動物の細胞は本来すべて収縮性をもち、自動的運動を営むものである。しかし、動物が高等になると、だんだん細胞に分化が起こり、運動は主として特殊の細胞によって行われるようになる。
これが筋細胞または筋線維というもので、その集合によって出来た器官を筋(または筋肉)という。
すなわち筋は能動運動の器官(生体内の部分)である。筋の中で、骨格に付いてこれを運動させるものを骨格筋といい、内臓壁に存在するものを内臓筋という。 (藤田恒太朗著、人体解剖学より)
単細胞生物はいうに及ばず、多細胞生物の動物でも体制が簡単なものは、全身が軟組織ばかりからできている。しかし動物が高等になって、からだが複雑で かつ大きくなってくると、軟組織だけでは からだが支えられなくなって、骨格という支柱を持つようになる。
骨格が発達すると筋がこれに付着するから、骨格は単なる支柱をなすばかりでなく、同時に受動的運動器官として重要な役割を果たすようになる。
そのため骨格は いくつかの部分に分割されて、各部がたがいに動き得るようになっている(関節)。この点が支柱だけの役目をなす建築物の骨組みと ちがうところである。(藤田恒太朗著、人体解剖学より)
原文では mechanical disorders となっています。
mechanical;機械的; 機械の; 力学的; 力学的な; 機械学的; 力学上の;力学的な; 機械学的; 力学上。
disorders;障害、不調、無秩序の意味
障害;さわること。さまたげ。さしつかえ
つまり「力学的な さまたげ、さしつかえ、力学上秩序だっていない状態」になりましょうか。動作の秩序が乱れていたり、動きの不調、さしつかえた状態です。
および は 主に名詞相互をつなぎ、それらの指すものに一括して言及する意を表す。
ならびに。かつ。…も…もみな。ですから
筋骨格系の機械的障害の診断、治療、予防をします、
かつ 筋骨の力学的さまたげは神経系のはたらきにも影響するし、全身の健康にも影響がでるので、それらのことにもみな関わる、健康の専門職。
となります。
この「健康の専門職」という部分が非常に重要です。ヘルスケアの専門職です。
カイロプラクティックでは模式的に「安全ピンサイクル」で説明します。
日常のちょっとした筋肉、関節の不具合、つまり力学的な障害は動く度に求心性神経で脳に伝えられます。情報を受け取った脳は正常でないリアクションを遠心性伝達で組織細胞に伝えます。
この組織細胞は筋肉、血管、内臓なども含まれます。
ですから筋骨格系に良くない状態があれば悪循環を繰り返すと考えます。
1)皮膚,目(視覚器),内耳(平衡感覚器),舌(味覚器),鼻腔(嗅覚器),などの器官で受け入れた外界の刺激,ならびに身体の内部で起こったさまざまな刺激を中枢に導き,
(など=末梢神経の知覚終末であり、全身に散在している。末梢受容体が多数存在しているのは、脊椎、および脊椎周辺の靭帯、筋肉、皮膚である)
2)これらに反応して中枢で興奮を起こし,
3)この興奮を命令として身体各部の筋,腺などに伝えるものである.
すなわち内に対しては体内諸器官の連絡・調和を計って これを有機的に統合し,外に向かっては身体各部に外界の情勢に適応した反応を起こさせるものである.
外界からの刺激に対する適切な反応と,体内の環境をほぼ一定に保つ働きは,一般に神経系と内分泌系(ホルモン)の巧妙な共同作業で遂行されている.
それを神経性およびホルモン性生体調整という.
神経系を理解するには,刺激と興奮の仕組みを,立体的に捕えなければならない.さまざまな刺激が集まる中枢が どのように配列しているか,また刺激や興奮はどのような経路で伝わっていくのかを理解することが必要である.
(人体解剖学 藤田常太郎著より)
厚生労働省の定義では伝わらない部分で、カイロプラクターは健康の専門職(ヘルスケアの専門職)です。
ですから筋骨格系に影響のある栄養素の事、筋骨格系に影響のあるライフスタイルの事にも言及します。
YouTubeで情報発信をしていると「なんで整体師みたいな人が、薬の話や食べものの話をするの?」と文句を言われることがありますが、健康管理をしないと「背骨のある動物の運動基本を良い状態に保てない」からです。
背骨をはじめとする関節の調整を必ず含んでいます。調整は力学的に動きを回復させるためです。
※痛みを取ることが目的でなく、力学的なさまたげを取り除くのが主目的。結果的に痛みが取れたり、痛みをコントロールしやすくなる
カイロプラクティックの代名詞的なところですが、骨を介して、関節を操作しています。また筋肉や靭帯などのやわらかい組織を施術します。
※のちほど世界保健機関による定義で詳しく解説しますが、このWFCの定義ですと、日本語など他言語に翻訳すると誤解を招きます。
そのような理由から世界保健機関は更に詳しく定義したという経緯があります。
具体的な個所はspinal adjustmentを直訳すると「脊椎調整」ですが、どのような方法までは言及していません。
法制化された国では当たり前の脊椎マニピュレーションを指すますが、すこし触っただけでも「脊椎調整」とも言るからです。
原文はThere is an emphasis on manual treatments including spinal adjustment and other joint and soft-tissue manipulation.
日本など英語圏以外の国で「何がカイロプラクティックか良くわからない」という声の背景には、カイロプラクティックの定義を明確にしていく歴史の中で、WFCの定義に異なった解釈が文法上可能な個所があったことが原因の一つです。
手(ギリシャ語でchiro=カイロ)による施術に重きをおいています。
最後に「日本カイロプラクターズ協会の定義」をご紹介します。
さらにややこしくなりますので、さらに丁寧に解説していきます。ややこしくなった経緯もご説明します。
まず定義を見てみましょう。
神経筋骨格系の障害とそれが及ぼす健康全般への影響を診断、治療、予防する専門職であり、関節のアジャストメントおよび/もしくはマニピュレーションを含む徒手治療を特徴とし、特にサブラクセーションに注目する。
公益社団法人 日本WHO協会 日本語で読めるWHO報告書 カイロプラクティックの基礎教育と安全性に関する WHOガイドライン(日本カイロプラクターズ協会 )
※世界保健機関がジュネーブで2006年に採決した「カイロプラクティックの基礎教育と安全性に関するWHOガイドライン」に記載の内容。上記関連リンク「その他の項目」から日本語訳がPDFでダウンロード可。
さてこの定義ですが、世界カイロプラクティック連合の定義を理解していれば、おおむね理解できますが、業界関係者以外には極めて難解です。
先ず神経筋骨格系(Neuromusculoskeletal)という単語ですが、一般的な英和辞典、英英辞典には出ていません。
Weblio英語辞書によりますと「筋神経骨格の。神経、筋肉と骨格の相互関係を調べる学問」とあります。またウィクショナリーによりますと、「神経、筋肉、骨格の間の相互作用を説明する」とあります
つまり筋肉や骨格、神経の相互作用で起きている障害を診る専門職ということになります。
相互作用ですので、どちらが先にさまたげられたのかは問いません。
例えば「腰椎の不具合が神経の流れを阻害して、足に痺れを出している」、「睡眠不足で交感神経が過敏になり、背中の筋肉が張る」です。
※ここも議論の余地はありますが一般の方がわかりやすい表現をしてあります。
日本ではカイロプラクターに診断権はありませんので、それらの障害を判断して、施術を行うという流れになります。
専門職が備えていなければならない基本的な要件は,(1)体系的な知識(学問)を長期間学ばないと就けない職業であること,(2)自己の利益追求よりはむしろ公共への奉仕を指向していること(世界大百科事典より)
数週間でカイロプラクターにはなれませんし、独学でカイロプラクターのも方向性を間違いやすいです。
例えば何らかの原因で脚の痺れがある時に歩行が困難になるとしましょう。この状態が長びきそうだと睡眠の質が低下します。生活の質が極端に落ちますし自律神経への影響もでてきます。また不安にもなるでしょう。
逆もまた真なりで、不安や抑鬱が筋骨格系の痛みを出します。
このような健康への影響も含めて診断、治療、予防する専門職になります。(※日本では診断、治療はできません。)
ここで先ほどの世界カイロプラクティック連合の定義で生じうる誤解を防ぐために、ややこしい言い回しになっています。理由は曲解して「カイロプラクティック」を名乗る業者が後を絶たないためです。
このような問題は日本だけでなく、カイロプラクティックが法整備されていない国々では度々起きているため、世界保健機関が定義を定めました。
ここではっきりと「関節アジャストメント※」という固有名詞を使っています。
関節アジャストメントは上記PDFガイドラインの用語集には
「コントロールされた力、てこ作用、方向、振幅、速度によって特定の関節および隣接する組織に直接働きかけるカイロプラクティック治療法。カイロプラクターは通常、このような方法によって関節および神経生理学的機能に働きかける」
とあります。関節アジャストメントは素早く、的確な方向に的確な深さで、テコの力をしっかりとコントロールして行われます。
私も学生時代??なんでこんな書き方にするの、意味が解らないわ」?でした。ここは2重の意味で分かりづらくなっています。
およびは 主に名詞相互をつなぎ、それらの指すものに一括して言及する意を表す。
ならびに。かつ。…も…もみな。
およびマニピュレーションなので関節アジャストメントと同格でマニピュレーション※が常に使われています
もしくは は
または。あるいは。もしは。どちらか一つを選択する場合を表すので
文章をつなげるときに、もしくは を選択した場合は、関節アジャストメントか関節マニピュレーションのどちらか一つを選択します。
もう一つややこしいのは、解説用語集では関節マニピュレーションが解説されており、マニピュレーションの解説はない。よって関節アジャストメント 同格で 関節マニピュレーション と捉えるほうが自然だと思われます。
調整されたスラスト(thrust=推力=おすちから)を加えることによって、解剖学的限界を超えることなく生理的可動域を超えて関節を動かす手技。
訓練によって巧みに調節された推力ですから、壊れるところまではおさず(解剖学的限界は超えない)、しかし今患者さんが日常使っている可動域は超えて(生理学的可動域を超えて)関節を手で動かします。そして定義上は 神経生理学的機能に働きかけを意図していない行為※2 ということになります。通常この生理的可動域(ご自身で動かせる関節可動域)を超える時に、「バキバキ」とか「ポキッ」というクラック音が伴います。ここでも背骨の関節に限ったことになっていません。
ちなみにマニピュレーションは英語では「(手で)巧みに操作する」意
2.のWFCの定義でもspinal adjustment and other joint and soft-tissue manipulation とあるように、筋肉などの柔らかい組織を巧みに操作するでも使われています。
なぜ関節アジャストメントとマニピュレーションが分けて書いてあるのも一応?理由があります。
マニピュレーションおよびアジャストメントという用語は、カイロプラクター間にさまざまな軋轢を生み出してきた。
骨への徒手スラスト・テクニックを高度化したものがアジャストメントだと考えるカイロプラクターもいれば、マニピュレーションの方が完成度の高い治療法だと考える者もいる。
しかし、こうしたカイロプラクターのほとんどが、基本的には同一の徒手スラスト・テクニックを用いており、違うのは呼び方だけである。
Foundation of Chiropractic Subluxation メリデル・ガッターマン著、竹谷内宏明 監訳 P89
ここはカイロプラクターの中でも議論の余地を残している部分ですが、カイロプラクティックが科学的であるという根拠を導き出すために用いられている単語が、医学論文では「(Spinal manipulation)脊椎マニピュレーション」です。
カイロプラクターの中には関節アジャストメントと関節マニピュレーションを分けて施術していると主張する方もいらっしゃいます。※2の「神経生理学的機能に働きかけを意図していない行為」と言っても、その差を明確に示せる根拠はありません。
カイロプラクターの主観によるところが大きいですから、科学的と謳うのであれば、ガッターマン氏による解説にあるように「違うのは呼び方だけ」ということになります。私もそう思います。
もちろん明確な違いがあるのかもしれないが、今のところ証明しようがないのです。
そのような意味で および/または という書き方にせざる負えないのでは?と私は思います。これを読んだカイロプラクターの方で反論があるならば、何を根拠に違うかを示していただければと思います
ここがポイントです。関節アジャストメントを行う場所は「サブラクセーショ Subluxation」になります
サブラクセーションは機能的に関節の不具合がある場所を言います。
WHOの定義では
「関節面間の接触は保たれているが、アライメント、動きの統一性、および(あるいは)生理学的機能が変化している、関節あるいは運動分節の障害もしくは機能不全。
これは本質として機能的なものであり、生体力学的および神経学的な統合に影響しうる。」
公益社団法人 日本WHO協会 日本語で読めるWHO報告書 カイロプラクティックの基礎教育と安全性に関する WHOガイドライン(日本カイロプラクターズ協会 )
医学界から常に用語がおかしいと指摘をされる単語です。
なぜならSubluxationは医学用語では亜脱臼という意味になります。この単語は、関節のような部分的な脱臼;捻挫という意味で、1680年頃から使われているそうです(Dictionary.comより)。
亜脱臼とは簡単にいうと軽い脱臼です。関節が半外れの状態。
簡単に言うと カイロプラクティックによるサブラクセーションの定義は医学と違い、関節あるいは運動分節の障害もしくは機能不全になります。
このサブラクセーションに特に注目するのがカイロプラクティックです。このサブラクセーションの解説には1ページ使いますので、別の機会に解説していきます。そして最近指摘される「カイロプラクティックのサブラクセーションにエビデンスが無い」という点にも言及していきます。
このようにカイロプラクティックの定義はいろいろあります。
厳密に申しますと44か国で法制化されていて、各国によってカイロプラクティックの行える業務範囲も違い文言も少しずつ変わってきます。
例えば
カナダ、プリンスエドワード島(2003年に法制化)
「カイロプラクティックの業務」はカイロプラクターによって通常行われるプロフェッショナル・サービスの提供である。薬の処方や外科治療を用いずに、関節マニピュレーション、他の手技療法、運動療法、患者教育を含む方法で神経筋骨格系の生体力学的障害を予防、診断、治療する。
キプロス(1991年に法制化)
「カイロプラクティック」は薬や外科を用いずに人体の脊柱や他の関節へカイロプラクティック・アジャストメントとマニピュレーションを行う自然療法である。健康の回復と維持、正当な手順に従う分析器具の使用、治療法の適応と診断手順が含まれる。
など、各国により少しずつ変わってきます。
詳しくは日本カイロプラクターズ協会が行ったカイロプラクティック業務に関する法的状況の国際調査報告書(PDFリンク)を参照ください。
このページがカイロプラクティックとは何か?その定義を知りたい方の参考になれば幸いです。と綺麗にまとめたいところですが、実は私自身も混乱の中で業務に向き合っています。
カイロプラクティック業界内でもしっかりとしたコンセンサスがとれておらず、今日の医療体系の中で継続してサービスを提供していくには、業界内での議論と合意が急務であることが以下の論文で解かると思います。
いずれにせよ今後も情報発信を続けていきます。
それで、カイロプラクティックとは何ですか?カイロプラクティックと手動療法の一連の論文の要約と考察 2020年のレビュー
カイロプラクターは高所得国で最も有病率が高い193の国連加盟国のうち90ヵ国に存在します。カイロプラクターはこれらの国の75%で法的に認められており、カイロプラクティック治療は約50%で国の医療制度によって完全にまたは部分的に助成されています。
典型的なカイロプラクティック患者は筋骨格系の問題、最も一般的には腰痛(50%)と首の痛み(23%)の治療を求めています。
患者は女性で、中年で、雇用されている傾向があります。診療スタイルには多少の違いはありますが、カイロプラクターにケアを求めるほとんどの人は脊椎マニピュレーションを受け、約3分の1は患者教育、運動、軟部組織療法も受けます。
病気が無い状態での管理において重要な役割を果たし、日常動作の障害予防をします。
カイロプラクターは他の医療プロバイダーと一緒に、または共同で作業することがよくある。
定性的な利害関係者の分析に基づいて、カイロプラクターは学際的なチームで成功するために、優れた臨床医であり、エビデンスに従って実践し、コミュニケーションを取り、ケアとリハビリテーション中の患者の感情的な体験を支援する必要がある。
カイロプラクティックという職業の基本的な価値観と方向性についての議論は未解決です。
この未解決の問題は、利害関係者に混乱を引き起こし、専門化と文化的権威を妨げる恐れがあるので、カイロプラクターがエビデンスに基づく医療環境に関連し続けるためには、カイロプラクティックとは何か、カイロプラクターが何をするか、そして重要なことに、しっかりとしたエビデンスを患者や社会に提供することに同意し、さらに説明することが急務です。
Hartvigsen J, French SD. So, what is chiropractic? Summary and reflections on a series of papers in Chiropractic and Manual Therapies. Chiropr Man Therap. 2020 Jan 30;28(1):4. doi: 10.1186/s12998-019-0295-2. PMID: 32000811; PMCID: PMC6990530.
あるていどの合意形成はされているのですが、EBM(根拠に基づく医療)の観点からは不十分な立ち位置で業務をしていることになっています。
いろいろな意味で安全なカイロプラクティック施術者がホームページで公開になりました。
カイロプラクティックの業界団体「日本カイロプラクターズ協会」は、世界保健機関(WHO)の指針が求める安全教育を修了し、登録試験に合格した施術者約400人の名簿を厚生労働省に提出するとともに、「日本カイロプラクティック登録機構」のホームページで公開したと発表した。
国民生活センターが2012年、カイロプラクティックや整体などの医業類似行為で健康被害の相談が増加していると指摘したことを受けて進めている対策の一環。カイロプラクティックは法的資格制度がなく、技術レベルの低い施術者もいる。名簿を利用すれば一般市民が安全性の高い施術者を選べる。今後も定期的に新規登録者を公開していく。
カイロ施術者名簿公開 「医療新世紀」共同通信社 2014年11月18日(火) 配信
カイロプラクティックは「生気論=vitalism」の考え方が根底にあります。これは生命現象の根底には物理・化学の法則だけでは説明できない独な生命の原理(活力)があるという説です。
これと対になる言葉が「機械論」です。西洋医学は基本的には身体の各系統(このページの解説にもあるように)をメカニズムとして捉え、機械の不具合を調整する視点で人体を治療します。現在の医学理論はルネ・デカルトの提唱した心身二元論、機械論的世界観で人間を診る傾向が強いといわれます。
カイロプラクティックのベースにある「生気論」は近年否定的に捉えられていますが、「情報(DNAも含めた)」という枠組みで考え直すとシックリくることがハンス・ドリューシュ , 米本 昌平 によって提案されています。
カイロプラクティックも基礎医学を勉強しますが医学理論とは異なります。
カイロプラクティックは「生命に非生物にはない特別な力を認める」という生気論の考え方が根底にあります。この生気論は機械論と対立する考えとして引き合いにだされます。否定された時期もありますが、生物を情報という観点からも見る昨今、見直されつつあります。
「医学では○○の病気のメカニズムが解かった」という表現で使うメカは、機械のことです。しかし生物の細胞は常に生まれ変わっており、自己という認識さえ曖昧で流動的なものです。動的平衡という言葉で福岡伸一先生が表現されていますが、人間は機械ではないのです。
「生気論」に関しては検索してもらうと過去の科学として一蹴されることが多いようですが、紐解いていくと現代生物学にも通ずる’’生物は情報の集まり’’であることが解かれています。「生気論の歴史と理論 ハンス・ドリューシュ著、 米本 昌平訳」を参考にしていただければと思います。
このことは養老孟子先生+近藤誠先生の共著「健康生活委員会P133」にも記載がありますので、知識人の中にも認めておられる方もいらっしゃいます。
カイロプラクティックは西洋医学と東洋医学の中間に位置していると言われます。
カイロプラクティックの勉強においても、最初は解剖学や生理学など基礎医学から勉強していきますが、統合的に身体が観られる運動生理学なども学んでいきます。
西洋医学では腰の構造上のどこかに原因を求めます。
東洋医学では、経絡やつぼなど、腰と離れた部分へも刺激が加えられます。カイロプラクティックでは頚椎の検査や脚の触診、腹部の触診は日常的に行われます。
わたくし伊藤が考えるカイロプラクティックの一番優れていると点は、西洋医学と東洋医学の中間に位置しているところです。
この中道をいくというのは時として中途半端になるのですが、いったん冷静な目で人間全体の状態をみられるという点で細分化され過ぎた西洋医学に警笛をならすこともできますし、東洋医学の考えかただけでは解決できない問題も少なくはないからです。
そのまんまサンシャインはカイロプラクティックのなかでも「ミキサー」という立場で現代医療が必要な場合は速やかに医療機関を紹介するという立場です。
脊椎・骨盤を中心とする骨格・筋肉系と神経系はお互いに密接な相関関係にあります。
感覚入力が正常なとき健康がもたらされ、感覚入力が異常なとき不快感、 機能異常、そして器質的変化(病気)がもたらされると考えます。 アンバランスは身体の使い方、精神的、肉体的に過度な負担をかけ 背骨の関節に不具合(サブラクセーション)をもたらすと考えます。
サブラクセーション解説ページこの部分は議論の余地が多いにあり、ナショナル大学も方向性の議論を提唱しています。
開業医と学生は、通常、ミスアラインメントを宣伝し、カイロプラクティックの科学を受け入れる伝統的な視点の両方を支持しています。私はカイロプラクターが哲学と科学のどちらかを選ぶ必要はないことを提案します。
代わりに、臨床的質問にきちんと情報を提供し、理論を推進するだけでなく、研究の結果に影響される現代の質問哲学の採用を提唱する必要がある。
Journal of Chiropractic Humanities,Volume 26, December 2019, Pages 60-74 https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1556349919300142
は、簡単にいうと古いカイロプラクティック理論に固執せず、統計的データで得られた答えを患者さんと共有したほうが、将来的に有益なのでは?という提案だと思います。
そもそも医学も発展していく過程で次々と過去の考え方を曲げて今日に至っています。新しい科学的根拠が出れば昨日まで自信をもって説明してきた医学理論も変わるのは皆さまご存じの通りです。
カイロプラクターはからだを部分としてでなく全体からみつめます。身体全体のバランスもそうですし、睡眠覚醒サイクルなど、どこまで広げるかは個々のカイロプラクターにもよりますし、個々の患者さんのケースにもよると思います。
ですから部分的な治療というよりも全体的概念の支持者です。
なぜなら病気は全体の調和が乱れた状態と考えているからです。
ですから疾病、病気から回復する、治るという言葉ひとつとっても、調和を再びとるという状態にしていくという観点です。西洋医学的に考えると治る=正常な状態に戻るというニュアンスが強いですが、本来の意味では全く元通りには戻らないのではないでしょうか。
いままで被った痛みを受け止め、その痛みもふくめて調和させてバランスをとっていけるようになるのが現実的なのだと思います。
誕生当時、偶然に難聴が治ったことがきっかけですが、D.D.パーマーは「人間のさまざまな疾病や症状は背骨の歪みから生まれるのではないか」という仮説のもと、西洋医学の理論をもとに研究を続け、カイロプラクティックの基礎が生まれました。
(カイロプラクティックの歴史のぺージへ)先述の脊椎マニピュレーションですが、文献にのこるものだけでも紀元前500年ころから医術として内・外科双方で行われきましたが、1700年ころからは医者たちは脊椎マニピュレーションをおこなわなくなっていった歴史があります。
その後脊椎マニピュレーションは整骨師による民間療法として伝承されました。以降17世紀までは医学の伝統派であった手技に関する情報は、図書館でもみつけるのが難しくなったようです。
19世紀にはいると外科や瀉血(しゃけつ)療法で非合理的な英雄医学の因習打破をうったえる医療関係者が脊椎マニピュレーションはときより利用したり、勧めたりする程度に西洋ではなっていきます。特に西洋医学では顧みられることがなかったようだと文献に記されています。
カイロプラクティックの創始者D.Dパーマーは背骨から出ている神経の流れを正常化させることで人が快復に向かうと考えたようですが、その根本的な力は「宇宙の叡智」「イネイトインテリジェンス」だと訴えました。
病から癒える、治るのは結局は、その人がもつ自然治癒力だとカイロプラクティックでは根本的に考えています。
いろいろな事のバランスが崩れると生体リズムが崩れ症状や病気に繋がります。
ですからカイロプラクターが人を治すという考え方はしません。筋肉や背骨、骨盤の状態が良くなれば、当然症状は和らぎ、緩和され、改善します。
そうすると不眠傾向だったのが良く眠れるようになります。もともとそなわっている自然回復力が発揮しやすい状態になるのです。そして回復力が発揮されれば人間は自然治癒していくと考えます。
風邪でも、胃腸炎でも「薬は症状を抑えるだけ」、実際には「免疫力が病気を治す」といいますが、カイロプラクティックもそのような立場です。
この免疫系って誰に教わったわけでもないけど、自然に働いてくれる古代から続いているの人類の智慧です。
しかし今日ではどんな病気でも「一つの原因とそれに対する一つの治療」という理論は非現実的です。人間の病気は個性、体質、環境、民族、感情などの複雑な要因で起こります。
実際にこの世にはまだ完全な治癒は存在しないし、唯一完全無欠な療法も存在しませんから、脊椎マニピュレーションだけで治癒に向かうとは一部の狂信的なカイロプラクター以外は考えていません。
カイロプラクティックは科学・芸術・哲学の3要素で成り立っています。この3要素の解説を2通りでしていきます。
科学は文字通り解剖学や生理学、化学、構造力学など基礎医学の裏付けがあり、施術や患者さんの様態を考えるとき常に念頭において施術にあたります。
考えること。カイロプラクティックの教科書の中には「生気論」をベースに「カイロプラクティック哲学」という教義的な考え方が述べられることが多いですが、これは2代目のB.Jパーマー以降に語られているようなので創始者のD.Dパーマーは「哲学」だと伝えていたようです。
カイロプラクティックの手技が洗練されてくると芸術的な域になると言われています。
カイロプラクティック業務に関わる中で私自身の解釈ができるようになりましたので、おまけでそちらも書いておきます。
基礎医学はもちろんですが、最近では統計的なデータも患者さんに提供します。その上で一緒に考え、選択することでより良い結果に繋がると信じています。
患者さん自身が「自分できちんと」考えること。治療院に足を運ぶとついつい「先生に任せる」という気持ちになりますが、主体は患者さん。いろいろな情報を渡しますので、自分の頭、身体を通じて考えていくことが大切です。
一番人間らしい活動です。痛みを抱えた方は前頭葉の活動が低下して、脳が委縮することが判っています。これはうつ病の方と同じ状態です。前頭葉は創造性に関連しており他の動物には無い、人間らしい活動をするための部位ですから芸術性を取り戻さないと人間らしい活動から遠のきます。
症状が改善、抑えられ、和らげられたあと快適な生活を創造していく力。これも患者さんの意思によって発揮されると考えます。
ちなみに「医学」は科学・芸術の2要素で成り立っています。
※医療機関の受診が必要だと考えられる場合は問診時、検査時にお伝えしております。