ギックリ腰で椎間板ヘルニアの診断を繰り返す

病院で「椎間板ヘルニア」と診断されるたびに、「私はもう一生、この壊れた腰と付き合うしかないんだ…」と肩を落としていませんか? 実は、近年の世界的な研究では、画像に写るヘルニアの形そのものよりも、大切な事実が分かってきています。当院で「10年続いたぎっくり腰の恐怖」を乗り越え、普通の笑顔を取り戻した30代女性のリアルな症例をご紹介します。

目次

ヘルニアの診断歴が複数回 30代女性のケース

世界最高峰の医学雑誌『The Lancet』によるリサーチデータ(2009年)
脚に痺れのある腰痛患者に対する早期の画像検査(X線・CT・MRI)の有効性を分析した結果、危険な病気の兆候(レッドフラッグ)がない患者に画像検査を行なっても、その後の回復スピードや結果には一切好影響を与えないことが判明しました。それどころか、医師に対して「脚に痺れがある患者への画像検査は控えるべきだ」という勧告が出されているほどです。

(Imaging strategies for low-back pain: systematic review and meta-analysis. The Lancet. 2009;373(9662):463–472.)

「足に痺れがあっても、危険な病気の兆候(レッドフラッグ)がなければ、早期の画像検査はかえって不安を煽り、回復を遅らせることが分かっています。つまり、何度も『ヘルニアだ』と言われても、過度に怖がる必要はありません」

タイトルに敢えてヘルニア診断歴と記載したのは、「椎間板ヘルニア」という診断名自体に苦しんでいる方が少なくないからです。 私自身は画像診断については、殆ど気にしないようにお勧めしています。脚に痺れ症状がある方に画像診断を早期にしても、早く良くなることは絶対ないことが判っています。

我々医師(専門職)に対して「脚の痺れ患者に画像診断をしないでくれ」という勧告が出ているようなものです。複数回同じ指摘を受けていても気にする必要はありません。

痛み 状態:腰が不安 外出もままならない

女性

女性:「10年間何度もヘルニアの診断が出てるので、腰が壊れているんだと思っています。腰痛があるといつ歩けなくなるのかと不安で外出もできない。真面目そうな治療院だとパートナーに勧められてきました」

そのまんま

院長:「腰痛で活動が制限されて大変ですね。詳しくお聞かせください」

このように精神的な不安が続いている場合は、痛みや、診断名から不安障害が引き起こされているとも言えますので、そちらのケアも必要になります。

忙しくなると出てくる腰痛

女性

女性:「そもそも10年以上前から腰痛があるのですが、3年前からは年度末に忙しくなると必ず動けなくなるほど痛い腰痛を繰り返しています。お薬と牽引治療をしたが全く効果が無かったです」

そのまんま

院長:「痺れはどこまでありますか?」

女性

女性:「右脚の膝下外側あたりまで痺れ感がでています。一生腰痛と付き合っていかなければならないと覚悟はしているけど、年度末の忙しい時期にまた腰痛になると思うと会社経営に支障をきたすと心配です」

実は、国際的な腰痛ガイドラインでも「牽引治療は腰痛や神経根症状に対して効果はない」と【三ッ星(★★★)】で確実に証明されています。効果のない治療を繰り返したことで、「もう治らないのでは」と余計に不安を強めてしまっていたのです。

そのまんま

院長:「それは心配ですね。それでは身体の機能を調べる簡単な検査をしてみましょう」

検査でわかる圧痛

そのまんま

院長:「この部分は押すととても痛がりますね(腰仙部)」

当院では、ガンステッドテクニックを用いて仙骨を矯正し、さらにコックステーブルを用いて負担のかかっている椎骨を優しく丁寧にケアしていきました。

しかし、今回の症例の最大の鍵は「体」だけではありません。 患者様は腰痛に対して非常に強い「恐怖心」を抱えていました。さまざまな研究から心理的要因(会社経営の負担や不安、腰が壊れているという恐怖など)が腰痛を長引かせることが発表されています。これらが重なることで、脳の痛みセンサーが過敏になり、痛みを助長していたのだと考えています。

そのため当院では、腰部の解剖学的な正しい説明を含む集学的リハビリテーション(認知行動療法に基づく運動療法)を繰り返しおこないました。従来の標準的な治療よりも、この積極的なアプローチの方が活動制限と疼痛の改善に圧倒的に効果的であることが、体系的レビューでも実証されています。

患者様からの感想

女性

「初診の時に、真剣に取り組めそうな印象でした。最初は半信半疑でしたが、腰が壊れていなかったのが来院とともに少しずつ実感できた。腰痛への恐怖から自粛していた映画鑑賞や音楽ライブに参加できるようになって嬉しいです。今では営業で外回りをしても平気です!いつも腰の心配ばかりしていたがお蔭様で普通に生活できるようになれました」

院長コメント: 生活の質が落ちた方は本気

腰痛と一生付き合うだなんて、そんなこと考える必要はありません。しっかり対応していけば腰痛の無い生活を取り戻していけます。長年腰痛があると、生活の質がどんどん低下していきます。ヘルニアと診断を受けても大きな心配をすることはありません。

本症例の最大の特徴は、週に1回、計画的に積極的な保存療法に参加された結果です。運動習慣の無い生活から定期的にエクササイズをおこなうライフスタイル変更の必要性も、患者様が深く理解してくださったことも非常に重要でした。

合計20回の来院

合計20回という来院回数でした。粘りづよく腰痛と向き合えば少しずつ回復していく良い例だと思います。実際には途中で数回ぎっくり腰を起こしていますが、最終的に通年で大きな腰痛は起こらなくなりました。

腰痛と決別することで一体どれだけ多くの恵みを享受できるのでしょうか。カイロプラクティック治療の進め方に不安がある方は以下のページをご参照ください。

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