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伊藤孝英
院長
ロイヤルメルボルン工科大学健康科学部カイロプラクティック学科日本校卒業。B.C.Sc(カイロプラクティック学士), B.App.Sc.(応用理学士)。従来の筋骨格系障害としての腰背部痛から生物社会心理的要因としての腰背部痛へとシフトチェンジ。鬱や不安障害にも着目したマルチモデルでヒューマンケアしています。
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うつ病– 薬物療法以外の代替案 –

目次

カイロプラクティックは背中を押す仕事

日本語には「背中を押す」という言い方があります。

前に進むのをためらっている人、励ましや助言を与えて踏み出させる(広辞苑より)

カイロプラクティックはまさに背中を押す仕事です。

人が回復するのにマニュアルは存在しません。一人一人と向き合い、解決策を一緒に探ります。地道に改善を試みていけば、必ず何かしらの活路が見えてくるものです。

そのまんま

大丈夫ですから。

「答えの出ない事態」に’’耐える力’’

精神科医の帚木蓬生(ははきぎ ほうせい)先生の著書に「ネガティブケイパビリティ」があります。

ぐっと耐える力、ネガティブケイパビリティ、つまり「答えの出ない事態に耐える力」を少しずつ養う必要がある

しごく当たり前のことかもしれませんが、人生の危機を耐えている期間に必要な力です。

カイロプラクティックの業務の中で、あなたの苦しみに共感し、寄り添う存在でありたい。

大学に在学中の頃、恩師が患者を救えない苦しみを僧侶に相談した話をしてくれました。

その時、僧侶は「少しでも楽になればいいではないですか?」と答えたといい、その言葉に救われたと。

人は苦しい時に一人では踏ん張れないけど、誰かが見ててくれるだけで踏ん張れるものです。(stay and watch)

不確実性なことに耐性をつけるのも大事

このネガティブケイパビリティ能力が極端に低い方は、鬱病の根本的な原因の一つと言っても良いと思います。

腰痛が鬱病のキッカケにもなる

世界保健機関の行った研究データから、鬱病の発現因子といわれている腰痛などの身体症状が、鬱病や不安などの検出に有益だと言われています。

「2004年の研究」

医学的に説明のつかない身体症状(腰痛、体の一部の重さ/軽さの感覚、体の衰弱の期間、発作/けいれん、永続的な倦怠感、最小限の努力の後の倦怠感)および-ちょっとした-多様な不安症状(例えば、不安/神経質の感覚、緊張の感覚、リラックスの困難)はうつ病の検出に大きく貢献する。

プライマリケアにおいて身体症状がうつ病の発現に重要な役割を果たす。

Barkow K, Heun R, Ustün TB, Berger M, Bermejo I, Gaebel W, Härter M, Schneider F, Stieglitz RD, Maier W. Identification of somatic and anxiety symptoms which contribute to the detection of depression in primary health care. Eur Psychiatry. 2004 Aug;19(5):250-7. doi: 10.1016/j.eurpsy.2004.04.015. PMID: 15276656.
女性医師

身体症状の背景には何かしら問題があります。痛みや疲れなどの身体症状を訴えとするうつ病も多いです。

WHOのデータから5大陸14ヵ国のプライマリケアを受診した25,916名の患者を抽出して行なった身体症状と気分の落ち込みに関する国際的研究によれば

気分の落ち込み患者の69%が主訴として筋骨格系などの身体症状を訴えていた

WHOの調査にもあるように、特に我々アジア人は鬱の時に身体が痛いという状態(表現)になる、ことが解かっています

現に心療内科を受診する方の6割以上は身体の痛みも同時に訴えることも解っています。

このことも冒頭にご説明した「鬱病は、複数の根本的な原因を伴う不均一な障害」という立場に立つと、身体の痛みは根本的な原因の一つと言えます。

男性医師

うつ病は「痛みのケア」もしていくことがポイントになります。

「2008年の精神医学の研究」
慢性筋骨格系疼痛にうつ病と不安障害が併存する患者は疼痛の重症度が最も高い

一部の医師は疼痛の治療によってうつ病や不安障害も改善すると信じているが、もし医師が疼痛の治療だけに集中すれば誤診と過少治療に繋がる可能性がある。

Bair MJ, Wu J, Damush TM, Sutherland JM, Kroenke K. Association of depression and anxiety alone and in combination with chronic musculoskeletal pain in primary care patients. Psychosom Med. 2008 Oct;70(8):890-7. doi: 10.1097/PSY.0b013e318185c510. Epub 2008 Sep 16. PMID: 18799425; PMCID: PMC2902727.

日本で運動器の痛みがあって、カイロプラクティックに流れつく方々はかなりこじらせていることも珍しくありません。
代替医療現場では日常的に遭遇していると言えます。

カイロプラクティックの鬱病への効果

マニピュレーションや筋操作の効果

鬱や不安症状へ身体の施術を行った場合、どのような効果があるのか。筋操作や背骨のマニピュレーションの科学的根拠も出てきています。

2018年のオステオパシーの研究

背骨のマニピュレーション、背骨の操作、筋肉操作は少なくとも不安には効果が認められ、鬱にも半数は効果が見込める。

International Journal of Osteopathic Medicine Volume 27, March 2018, Pages 23-33 The effects of osteopathic treatment on psychosocial factors in people with persistent pain: A systematic review MadalinaSaracutuJaynieRanceHelenDaviesDarren J.Edwards

上記の論文にあるように、筋肉を緩め、背骨の矯正(マニピュレーション)を行うことで不安は確実に減りますし、抑うつにも効果が見込めます。

この臨床研究は心理学でのジェームズ=ランゲ説を支持するものと考えられます。

身体を押圧する、脊椎マニピュレーションをするという外部刺激は、生理学的反応を起こします、それを意識化した時に情動が表れるということです。

「ジェームズ=ランゲ説/抹消起源説」
ジェームズ=ランゲ説は、心理学者のJames,WとLange,Cによって1890年に提唱され「環境に対する身体的・生理学的反応の認知が情動を生む」という説。

「抹消起源説」とも言われ、
情動は「1.外部刺激→2.身体反応→3.身体反応の意識化→4.情動」
の順に生じるとするものです。

心理学用語の学習サイト https://psychologist.x0.com/terms/132.html

脊椎マニピュレーションに鬱病への一定の効果があるとすれば、背骨の関節の不具合、不快感も鬱病の根本的な原因の一つになり得ます。

カイロプラクティックの特徴

カイロプラクティックの特徴は無投薬による徒手脊椎治療です。また医学にはない特徴として「哲学」があります。考えます。

そのまんま

意味のない薬を盛らない。それが一番大事なんです。

1998年に世界15の都市で行われたWHOの行った調査

抑鬱状態3つのグループに分けて追跡調査を行た結果、1年後に鬱の改善率や状態が明らかに良かったのは無投薬群であった。3つのグループとは
①抗うつ薬を処方群
②ベンゾジアゼピン系処方群
③無投薬群である

精神医療被害連絡会Facebookページ

エビデンスにもあるように鬱と痛み(特に慢性痛)には深い関係があります。

大切なのは相談者が『人生の危機に瀕している』こと『それは誰にでも起こり得る』ことを理解することです。

焦らず慌てず、じっくりと自分と向き合う時期であることを認識しましょう。
過渡期にあるという自分を認めてあげない限りは、いつまでたっても堂々巡りです。

あなたの人生の問題は貴方の生きる力が解決してくれます。その力を信じてあげましょう。

カイロプラクティックでは、その力を「イネイトインテリジェンス」と呼んでいます。

人の病の最良の薬は「人」

人との出逢いは人生に無数にあります。無駄な出逢いは一つもないでしょう。このページでは人間の成長が鬱からの脱出に必要だとういう話です。

多くの方が一度は経験する挫折感

時に人は人生の壁にぶち当たり、社会から孤立してしまいます。

人生で何かしら乗り越えなければならない、許容しなければならない、諦めなければならないような状況の時というのは、多くの人が1度や2度は経験します。

私自身も人生に東京に打ちのめされ、また助けられた一人です。

人間の精神はとても広く、深く、理解しづらいものです。落ち込んだ精神は人によって救われることも多いです。

習慣の大切さ

かの三島由紀夫はこう言います『精神を凌駕することのできるのは習慣という怪物だけなのだ』。

そうです、三島的には健康的な生活習慣を身に着けていくことだけが、この良くわからない精神とやらを上から眺めることができる唯一の方法だというのです。

これは戒律の厳しい宗教でも行われていることだと思います。曹洞宗の修行では掃除の作法、食事の作法、お手洗いの作法などありとあらゆる動作に作法が決められていて、日々それらに則って生活するようです。

これらの習慣が身についてくると、ある精神状態を体験するといいます。

イタリアの精神医療

イタリアは民間の精神病院を撤廃したそうです。

プシコナウティカ、イタリアの精神病院解放運動の中で、演劇セラピーというものがあるそうです。その稽古の中で最初に行われるのが「能」のすり足をひたすら何時間も行いつづけHaraを作るのだそうです。そうするとある時「身体が勝手に動いている」という精神状態が訪れるといいます。

ゴルフでいうところの「ゾーン」の状態なのです。そのような習慣化された運動は変性意識をもたらします。そのような自意識を超越した状態を経験することも人生において重要です。

理想論かもしれませんが、イタリアの精神病棟解放運動をコメディタッチで描いた名作の解説

先ずは生活習慣を整えていく

獨協大学の井原先生がおっしゃるように、多くの鬱的な症状は生活習慣を改善することで回復していきます。

鬱状態の方に問診で生活習慣を伺ってみると、多くの方は乱れた生活習慣であることがわかります。認知行動療法で細かく生活習慣を観察していくと、自ずと回復に向かうケースが多いのではないでしょうか。

体験を伝えている

私自身器用な人間ではありませんし、冒頭説明したように挫折感も多く味わってきました。だけれども、今はその経験に感謝をしています。

たとえば幸福感が少ない方、抑うつの方に銭湯をお勧めすることもあります。これは体験的に幸福感を高めることを経験していますし、最近ようやくそのような論文も出されてきています。

(早坂 信哉, 樋口 善英, 野々村 雅之, 栗原 茂夫,2020) https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjhr/41/0/41_20200313/_article/-char/ja/

今ここで完全に良くならなくてもいい

多くの方は数年してから「あの時先生が言ってたことをテレビで見ました」とか、新聞で見ました、というような形で聞く耳を持ちます。

私自身がそのような事が多いので、それが本質だと思っています。大切なのは繰り返し大切な情報にさらされることで、快復に必要な情報が集まりご自身の中で考えが発酵していくことです。

帚木蓬生先生のお言葉をお借りるなら「治療者はひたすら夜明けを待ちながら、ネガティブケイパビリティを保持し続ける」

魂という概念が必要

イタリアでは人間的ではないとう理由で私立の精神病院は撤廃されました。撤廃運動の合言葉は「プシコナウティカ=魂の航海」(当院blogへのリンク)。

また「希望の対話のリカバリー」の著者、精神科医のダニエルフィッシャー先生も「魂」という言葉を多く著書の中で使っています。

科学的に証明できるものではないですが、概念的に利用することはできます。お互いに魂の成長に繋がる出逢いになれば幸いです。

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