「病院でMRIを撮ったら椎間板ヘルニアと言われ、手術を勧められた…」
「お尻から足にかけて激しい痛みとしびれがあり、このまま仕事が続けられるか不安…」
当院には、このように「手術しかないと言われたけれど、できればメスは入れたくない」と切実に悩まれている方が多く来院されます。今回は、病院で腰部椎間板ヘルニアと診断され、手術を検討する段階にまで至っていた40代男性(大道具業)のマイオセラピー症例をご紹介します。
画像診断の結果に振り回されず、痛みの「本当の原因」にアプローチすることで、手術を回避して笑顔を取り戻したプロセスを詳しく解説します。
腰痛歴は長く、病院で手術はさけたい
この方は、長年の腰痛に加えて数週間前から脚の痛み・しびれが悪化し、仕事にも支障が出ている状況でした。
実際にご記入いただいた疼痛図がこちらです。お尻から右脚の後ろ側にかけて、広範囲に強い症状が出ていることが分かります。

男性40代男性:「足の痛み、両足の痛み、しびれ、ときどき刺すような痺れと、慢性的に腰痛があります。足腰は力を入れると鈍い痛みがでます。特に右足が痛い。症状としては特に仕事の休憩時間のあと、立ち上がった時に痛みを感じやすいです」
もともと10年来の腰痛持ちだったそうですが、ここ数週間で状況が急激に悪化し、お尻から右脚にかけて「脚が強烈につった後のような痛みとしびれ」が常に続くようになってしまいました。全身を激しく使う大道具のお仕事をされているため、「このままでは仕事が続けられなくなる…」と強い危機感を抱定されていました。
MRI検査で椎間板ヘルニアの診断
近くの医療機関を受診したところ、MRI検査で「腰部椎間板ヘルニア」との診断を受けました。痛み止めと胃薬を処方されたものの症状は一向に変わらず、医師からは「これで快復に向かわなければ、次のステップとして手術を検討します」と告げられてしまいます。



40代男性:「今回のMRIの検査結果をうけて、病院では回復に向かわなければ手術を検討するとのことで少し不安があります…」



院長:「ちょっと待ってください。手術の検討はまだ早すぎると思います。これまでにどんなケアを受けましたか?」



40代男性:「マッサージは何回か受けたことはあります。でも、この脚がつった後のような痛みが常に右脚にあって消えないんです…」



院長:「10年ほど前から症状があるそうですが、過去に何か大きなきっかけや、お体に負担がかかるような状況はありましたか?」



40代男性:「昔、運転手の仕事をしていた時期があって、その時に座りっぱなしで腰の筋肉がガチガチに固まった経験があります。あと、渋滞の時にバイクで交通事故に遭ったこともあります」



院長:「なるほど、これまでの歴史が筋肉に蓄積していそうですね。それでは、当院独自の視点で簡単な検査をしてみましょう」
📊 医療の常識:椎間板ヘルニア(画像所見)と「痛み」は必ずしも一致しない
当院ではまず、不安に震える相談者様に、国際的な医学の常識(エビデンス)をお伝えすることから始めました。実は、「画像にヘルニアが写っていること」と「それが痛みの原因であること」は、全くの別問題であるケースが非常に多いのです。
【医学データ:画像所見と痛みの不一致】
国際腰椎学会で最高峰の「ボルボ賞」を受賞したBoos(ボス)教授らの研究(1995年)では、強い腰脚痛を訴えるヘルニア患者46名と、年齢や職業が全く同じ「腰痛が一切ない健康な人46名」の腰部MRIを比較しました。その結果、なんと腰痛がまったくない健常者の76%に椎間板ヘルニアが、85%に椎間板の変性が見つかったのです。
※参考文献:Boos N, Rieder R, Schade V, Spratt KF, Semmer N, Aebi M. 1995 Volvo Award in clinical sciences. The diagnostic accuracy of magnetic resonance imaging, work perception, and psychosocial factors in identifying symptomatic disc herniations. Spine (Phila Pa 1976). 1995 Dec 15;20(24):2613-25.
つまり、画像にヘルニアが写っていたとしても、それが今ある激痛の犯人だとは限りません。ヨーロッパの腰痛ガイドラインでも「まずは保存療法をじっくり行うこと」が推奨されており、すぐに手術を焦る必要はないことを説明しました。まずは2ヶ月というスパンで身体の快復力を信じ、段階的にアプローチしていく青写真を共有して、脳に安心感を与えていきました。
当院での検査と、見え隠れする真の原因
当院で詳細なカイロプラクティック・アプローチに基づく検査を行ったところ、いくつかの重要なサインが確認されました。



院長:「それでは息を吸って止めて、お腹にグッと力を入れていきんでみてください。症状は出ますか?」



40代男性:「はい、右脚に痛みが走ります」
検査の結果、以下の所見が確認されました。
- バルサルバテスト陽性(右脚に痛みが出る):神経根への物理的な関与が疑われるサイン(禁忌基準)に一時的に引っかかりましたが、だからこそ「もし筋肉を緩めて痛みが劇的に減るなら、原因はヘルニアではなく筋肉にある」という仮説を立てました。
- 足裏の筋膜の強い緊張
- 背中〜腰〜下肢にかけての全身的な筋緊張(10年以上前からの慢性腰痛と、過去のバイク事故歴、大道具というハードな労働環境が影響)
- 生活習慣:寝不足(6時間前後、徹夜を伴うことも)
- 一本下駄での歩行トレーニング:腰痛管理のために良かれと思って履かれていましたが、現在の過緊張を起こしている身体には刺激が強すぎ、逆に筋肉を固める一因になっていました。
当院のアプローチ:神経圧迫ではなく「梨状筋症候群」への深層筋ケア
施術を進める中で、痛みの真の犯人が明らかになりました。
お尻の奥深くにある「梨状筋(りじょうきん)」のあたりを触診した際、非常に強い圧痛(トリガーポイント)があり、そこを刺激すると「いつも右脚に走るしびれと痛み」がそのまんま再現されたのです。
つまり、痛みの原因は「腰の骨(ヘルニア)」ではなく、お尻の筋肉が硬化して神経を圧迫する「梨状筋症候群(筋膜由来の痛み)」でした。
- マイオセラピー(深層筋への特殊アプローチ)
10年以上かけて蓄積された背中・腰・お尻の深層筋肉の硬化(スパズム)を、マイオバイブ等の専門機器を用いて徹底的にときほぐしていきました。 - 段階的な施術プラン
初回は腰部を中心に。2回目で臀部(お尻)のトリガーポイントを捉え、3回目では徹夜明けのハードな身体に対し、膝まわりまで念入りに施術を行いました。 - 腰痛概念の再教育(脳の安心感)
「画像=原因ではない」という正しい知識を深めていただくことで、仕事が忙しく徹夜が重なる時期でも、焦らず前向きに施術に臨んでいただけました。
⏳ 4回の施術で満足いく快復へ:手術を回避した相談者様の声
仕事による徹夜が重なる厳しいコンディションもありましたが、施術を重ねるごとに「夕方に少し気になる程度で、脚へ繋がるあの激しい痛みは出なくなった」と、明らかな変化が出始めました。
そして、わずか4回目の施術(背中・腰を中心に実施)の時点で、相談者様が十分満足されるレベルまで劇的に症状が改善し、無事に手術を回避して施術終了となりました。
相談者様からは、このような嬉しいお声をいただきました。



「○○さんの紹介で来て、先生を信じて本当によかった。お任せして正解でした!」
今回、このように短期間で素晴らしい快復を遂げられたのには、3つの大きな要因があります。
- 日常的に身体を動かすお仕事をされており、根本的な基礎代謝(身体のポテンシャル)が高かったこと。
- 私がお伝えしたエビデンス(医学的根拠)に基づく情報をしっかり理解し、不安を脳から消し去ってくださったこと。
- マイオセラピーの深部への刺激に対して、前向きに耐えてくださる強い精神力があったこと。
【院長直伝:早期快復のための宿題エクササイズ】
当院では、施術だけでなく、再発を防ぐためのセルフケア指導も重視しています。今回、大道具の男性に実際にお伝えしたメニューです。
- スウェーデン式リラクゼーション呼吸法
痛みのストレスで浅くなった呼吸を整え、自律神経を緩めます(『Back Book』初版推奨のメソッド)。 - 仰向けで行う梨状筋ストレッチ
お尻の奥の筋肉を安全に伸ばし、脚へのしびれの原因を根本から解放します。 - 立ち上がる前のハムストリングス(太もも裏)ストレッチ
朝や仕事中の「動き始めの激痛」を予防するために非常に効果的です。 - 立位での股関節まわし(腸腰筋の伸張)
股関節の前側の硬さを取ることで、大道具の仕事で酷使する腰への負担を劇的に軽減します。
🧠 画像に映るヘルニアに怯える必要はありません
「ヘルニア=手術」という時代はもう終わっています。大切なのは、あなたのその痛みが、本当に骨の変形から来ているのか、それとも筋肉や筋膜のSOSなのかを正しく見極めることです。
もし病院の診断を受けて一人で不安を抱えているなら、諦めて手術を決める前に、ぜひ一度当院にご相談ください。あなたの身体が持つ本来の快復力を、一緒に引き出していきましょう。

