初めて大きな痺れを伴う首痛を経験すると「手術」も脳裏によぎる方が多いです。生活に支障があるものですと当然です。排尿障害や半身不随などが無ければ急いで手術を選択する必要はありません。
カイロプラクティックのような保存療法で改善していきます。但し腕に痺れがある時は、ある程度回復を実感できるまでに1.5か月を目安に考えておきましょう。回復するのに時間が掛かるということです。
目次
38歳女性 ダンスインストラクターの症例
痛みと状態:発症から2週間経過して来院
- 左の首の痛み。(左肩)から親指まで繋がった痺れ感
- 首の可動域は以前から良くない
- 以前からある股関節の痛みも悪化してきた
- 手術が必要なのか、保存療法で治るのか。できれば手術はしたくない
- ダンスの生徒さんの御紹介されて来院
先ずは手術は必要ないことをお伝えしました
まず手術自体意味がないことを、しっかりお伝えしました。なぜそのようなことがはっきり言えるかというと、統計的に意味がないことが証明されているからです。このようなことは20年以上前に証明されています。
1997年のレベル2の研究
慢性頚部根性痛(3ヶ月以上持続)患者81名を対象に頚部椎間板切除術か固定術群・各種理学療法群・頚椎カラー群を比較した世界初のランダム化比較試験の結果、手術には保存療法を上回る効果がほとんどないことが判明。
私が施術は必要ないと言い切れるのは上記のような信頼性の高い根拠があるからです。逆にいうと手術をすると効果的、費用的にも優れているという証拠は無いのです。
検査と施術:初診時は特に、首が痛い
- 痛くて首を後ろに反れない
- 神経学的には反射の低下はない
- 呼吸法、マッケンジー体操をお伝えするが、定期的に行えない日々が3週間続く
- 4回目の治療時にカイロ治療からマイオセラピーに変更する。結果的にこの日を境に痺れの軽減を実感する
なかなかリハビリの重要性を理解できない場合はマイオセラピーに変更することもあります。相談者の立場からしたら「痛いから何とかしてほしくて来てるのに、なんで自由診療で高いお金払って動かなきゃいけないの?」とお思いになるのだと思います。
私も同じような状況ならそう考えるかもしれませんから。
エビデンスというレベルのお話しになると、マイオセラピーのエビデンスは5番目になります。
ご感想:リハビリは難しい
呼吸法やマッケンジーエクササイズを定期的にやるのは難しい
時間をかけて対応してくれた。マイオバイブは痛いけど効果的
院長コメント:あの手この手でやってみる
オーソドックスな保存療法ですと、6ヶ月から2年を治療期間として考えるとしています。これは統計的なデータなので、簡単には痺れは消えてこないものです。
しかし一般的に2年という長い期間自主的なリハビリや自由診療の通院を続けるのは、実質難しいところもあります。そのような状況ですから当院ではマイオセラピーという特殊な療法を導入しています。
エビデンスベースではありませんが、治療が功を奏するケースも少なくありません。マイオセラピーがエビデンスを取るのが難しいのは、カイロプラクティックを日本で研究するのが難しいのと同じで保険適応ではないからです。
あわせて読みたい
頚部神経根症状への保存療法のエビデンス
手や腕の痺れが出たときに、世界の医学会のコンセンサスではカイロプラクティックのような保存療法を第一選択すべきとされています。 何よりも大切なのは「今は痺れで心…