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伊藤孝英
院長
ロイヤルメルボルン工科大学健康科学部カイロプラクティック学科日本校卒業。B.C.Sc(カイロプラクティック学士), B.App.Sc.(応用理学士)。従来の筋骨格系障害としての腰背部痛から生物社会心理的要因としての腰背部痛へとシフトチェンジ。鬱や不安障害にも着目したマルチモデルでヒューマンケアしています。
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カイロプラクティックの進め方

カイロプラクティックが初めての方に、どのような場所で何をしていくのかをご説明します。

目次

お困りの症状をとっていく期間

インタビュー

初めての方は最初に問診をしてお困りの症状がどのような状況で起きて、どのような経緯で今日に至ったかをお伺いします。

わずらっている期間、繰り返し起こっているのか?どのような状況で痛みを感じやすいのかなどを教えてください。ちょっと煩わしく感じるかもしれませんがお付き合いください。

検査+施術の反応で状態判断

簡単な身体検査をしながら程よい頃に身体に施術をしていきます。多くの方が疲労困憊していらっしゃるので、あまり検査検査というスタンスはとっていません。先ずは背中を緩め施術をしながら検査を行い状態を判断していきます。

クロスドバイラテラルでの施術イメージ

利用者の状況、年齢、生活習慣、他の症例も参考にして来院目的までどれくらいの期間・来院回数で回復していくかをご説明します。ぎっくり腰のような急性症状なら1~5回、慢性症状なら5.6回スパンというように考えます。また抑鬱と不安が強い方は最初は週に2.3回の来院を勧めています。

困った症状はどれくらいのスパンで回復しくかはこのページの最後にまとめてあります。痛みがコントロールできれば徐々に来院間隔を伸ばし再発防止期間を経て1.2か月に1度の来院のメンテナンス・ケア(MC)に移行していきます。

大切な再発防止期間

単に症状を軽減させていくのは簡単です。大切なのは症状が再発しない方法などを一緒に考えて身につけていくことです。それぞれ生活スタイル、物事の価値観が違います。お話合いをして自宅でできるエクササイズ、活動を含めた再発防止策を考えて実行に移していきます。この再発防止期間が大切な期間です。

症状コントロール後は再発防止策を考え実践

多くの方が経験していると思いますが整体、マッサージなどで一時的には楽になっても同じように生活をしていれば、同じところに物理的な負担がかかり、数日、数週間のうちに症状が再発してしまいます。

なぜ症状が出るのかを調べ、ご自宅で日々行うエクササイズも増減させ調整していきます。場合によっては認知行動療法を用います。

よくある1.段階の「痛みさえ取れればそれで良い」という方も居ますが、ヘルスケアの立場から再発防止の期間は重要です。痛みを抱えていると3大疾患、死亡率が高くなるからです。

再発防止の来院スパンは1~2週に1回です。身体の痛みの1.2次予防は実はメンタルヘルスが重要なことが解っているのでメンタルヘルスも重要です。

メインテナンス・ケア/ウェルネス・ケアの期間

The road to recovery

カイロプラクティックはヘルスケアです。健康を維持増進させるためにお身体を定期的にメンテナンスすると生活の質、人生の質が向上していきます。

また最新の病気予防に関するお話しが中心になってきますので、将来的な医療費を減らせる可能性を広げていきます。

メンテナンス・ケアの意味

生活の質を向上させ、病気のリスクを下げる

QOLの向上
より良い生活を構築していく

カイロプラクティックによるメンテナンス・ケアの目的は4つあります。

  1. 背骨、筋肉、関節を健康的な状態にする。関節可動域は年とともに低下しますが、低下速度をゆっくりにします。
  2. 病気の予防。背骨のアジャストメントだけで病気を予防できるという質の高いエビデンスはありませんが可動域を維持することで運動の質を高め、快適に運動できる状態を維持します。長く健康的にお仕事を続けている方は間違いなくメンテナンスケアを利用しています。
  3. 不具合の早期発見。ちょっとした不具合を気軽に相談でき早めに手あてを行えます。
  4. ホメオスタシスの向上。身体各部位から脳への入力を最善の状態にします。

関節可動域維持の意義

年々関節の可動域というのはどなたでも低下してきます。これは避けられません。この可動域の低下を極力遅らせるのもカイロプラクティック・ケアは有効です。背骨だけでも72個の関節がありストレッチをしている方でも自分では動かしづらい関節がありあます。

全身の関節

脊柱起立筋群の緊張や背骨の関節の不具合は本来あるべき情報入力でなくなり、不快感としてイライラしやすかったり眠りが浅くなったり悪循環を生み出します。これらの不快感を極力減らしておきお仕事、家事、運動に前向きに取り組めるようにしておきます。

ご相談で1週~8週に一度の来院

メンテナンス期間は24節句から考えて2週間に1回がベストであると思いますが2週~2カ月でご予約をとられる方が多いです。歯科による歯のお掃除も毎月行うかたも居れば、半年に1回の方もおりますようにカイロプラクティックとの向きあいかたも人それぞれです。

エグゼクティブがしていること

古今東西問わず、生産性の高い人間は身体のメンテナンスに時間と費用を惜しみません。最近では日本でも朝プールで泳いでから出社するサラリーマンも少しずつ増えて生きていると聞きます。    

アメリカのビジネスマンがそうしているのは、疾患を防ぐばかりでなく、発想提案、行動力を磨いているからでしょう。身体が快適な状態というのは、メンテナンス費用を差し引いても有益な生活をもたらすようです。

症状の緩和に必要な期間や来院回数

発症から1ヶ月以内の短期的症状

短期的(発症から1ヶ月以内)にある症状ならば外傷でない限り1~数回の来院で回復を実感されます。腕や足への痺れ等の症状がある場合は比較的時間が必要で5.6回の来院の中で少しずつ回復してきます。

注意して頂きたいのは腕や足への痺れや痛みが伴う場合は、酷い状況(例えば歩くのが困難)ですと3.4週~数か月単位で徐々に回復していくとお考えください。薄っすらと四肢に症状がある場合はその限りではありません。

また局部的な症状でも社会的状況が困難な場合(ブラックフラッグ)、それらの理由により抑鬱状態にある場合(イエローフラッグ)は1.2回で目に見えて改善していきません。心理社会的要因への対応が必要ですから、さまざまなアプローチを考えていきます。

1~3か月の中期的にある症状(亜急性期)

中期的な症状(1~3ヶ月)の場合も短期的な症状と同様に考えます。3.4回の通院で何らかの変化をしていくのを実感しできるとおもいます。勿論個人差がありますが、多くの方は改善していくことを実感します。

長期的な症状の場合(慢性期)

6か月以上ある症状は慢性症状に分類されます。痛みが長期化している場合は少し長いスパンで考えたほうが現実的ででしょう。中には10年間腰痛や肩こりに悩まされている方もおられます。そのような状態の場合は回復に時間が掛かることをお伝えしています。若年層の場合マイオセラピー®(振動療法)で早く回復する場合もあります。

慢性痛の方は改善と再発を繰り返しながら回復・安定

慢性の痛みの減り方

特に慢性痛のあった方は、痛みを抱えて生活していた期間も長いですから痛みが無い状態で安定させるにはそれなりの期間が必要です。 改善と少しの再発を繰り返しながら回復に向かいます。

※処方される簡単なリハビリ運動(アクティブケア)を日々続けていくことが必要条件です。エクササイズの効果は8~12週で徐々に現れます。受け身の施術と能動的なリハビリは両輪で支えあっています。

50歳以下で運動習慣あれば回復は早い

多くの症状はみなさんが考えているより早く回復していきます。学生さんなら1.2回の来院で症状事態はなくなることが多いです。当然ですが各人によって回復のペース違うものの運動習慣のある人や若い世代のほうが早く回復していく傾向にあります。

個人差はありますが、50歳代.60歳代以降の方で、症状が年単位であったり、不節制な生活が続いているような方は回復にある程度時間がかかるとお考えください。

年単位で腰痛が続いてる方は『うつ・不安』が背景にうっすらとあります。認知行動療法のような科学的な根拠に基づく方法で80~90%は回復していきますのでご安心ください。

最初は週に1.2回来院

この期間に痛みがとれる人、とれない人の傾向

回復して行きやすい方の傾向
  1. 一般的な傾向として年齢の若い方は早く回復していきます
  2. 以前から運動習慣のある方は早く回復します。運動の種類によっては逆に回復を遅らせてしまうものもあります
  3. 回復に前向きな方のほうが回復しやすいです。これは物事の捉え方も前向きな方が、より良いです。
  4. 提案したエクササイズを定期的に行える方。
逆に回復していかない方にも、似通った傾向がみられます
  1. 計画通りに来院できない方
  2. 数回の来院で劇的な変化を求めている方。途中、自己判断だけで来院をやめてしまう方。
  3. 慢性痛の回復に不可欠な日常的なエクササイズを行わない方。行っていても定期的に行わない方
  4. 積極的な保存療法に参加する姿勢の無い方
  5. 痛みが出ている原因を理解できない方
  6. 物事を否定的、懐疑的に捉える傾向が強すぎる方

※社会的・個人的事情で計画を立てられない場合は遠慮なく仰ってください。また10年単位であるような慢性症状の回復をお考えの方は10~20回単位での来院が必要だと考えておいた方が賢明です。

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