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40肩・50肩はフローズンショルダーと言って、肩が固まってしまうことを言います。このページでは50肩で統一して書きます。
五十肩 (FS) は、整形外科医が直面する最も一般的で困難な臨床障害の 1 つです。痛みとともに、肩甲骨と腕の骨が作る関節が、自分で動かしても人に動かしてもらっても、動く範囲が狭くなることが分かりやすい言い方です。
世界的にみると、50肩の有病率は2%~5%で、女性に多く見られます。持病があったり、ライフスタイルに変化で発症したり、50肩の発生率は増加しています。それでも、50肩の自然な経過と病因は広く調査されておらず、まだ不明です。
これまでの研究によると、50肩は 3 つの段階に分けることができます
Cho CH, Bae KC, Kim DH. Treatment Strategy for Frozen Shoulder. Clin Orthop Surg. 2019 Sep;11(3):249-257. doi: 10.4055/cios.2019.11.3.249. Epub 2019 Aug 12. PMID: 31475043; PMCID: PMC6695331.
①:凍結していく期10-36週 (進行性の運動能力低下を伴う肩の痛みの始まり)、
②:凍結しちゃった期 (痛みが徐々にやわらぎ、硬さが一定化して、能動・受動の可動域が同じくらいになる)
③:解凍 (徐々に動作が改善され、症状が解消されていく)
「気が付いたら急に肩が痛くなっていて」という表現はよく耳にします。自分で気づいている人といない人に分かれますが、肩は少しずつ上がらなくなっています。
意外ですが、まだ質の高い長期的な研究が行われていません。これは2011年のシステマティックレビューの内容で短期的な効果を得る指標になります。よって中長期的に改善が見られない方は、この方法では改善すると言えないです。
5 件のコクランレビューと 18 件の RCT が含まれ、経口投薬、注射療法、理学療法、鍼治療、関節造影的伸展および肩甲上神経ブロック (SSNB) の有効性を調査
Favejee MM, Huisstede BM, Koes BW. Frozen shoulder: the effectiveness of conservative and surgical interventions–systematic review. Br J Sports Med. 2011 Jan;45(1):49-56. doi: 10.1136/bjsm.2010.071431. Epub 2010 Jul 20. PMID: 20647296.
①短期的にはステロイド注射とレーザー治療の有効性に強いエビデンスがある
②中期的にはステロイド注射に中程度のエビデンスがある。
③短期および長期における理学療法で関節をゆっくり動かす有効性がある
④短期における関節鏡下手術の単独および積極的理学療法への追加 の有効性がある
⑤短期における無治療またはプラセボと比較した経口ステロイドの有効性
⑥鍼治療、プラセボまたはステロイド注射と比較した肩甲上神経ブロックの短期的有効性については、中程度のエビデンス。
⑦その他の一般的に使用されている治療法については、有効性を示す証拠はないか、または限定的なものしか見つかりませんでした。五十肩の症状は4年ほど続くこともあるが、含まれる研究のほとんどは短期的な結果を報告している。
50肩の長期的な結果を調査した質の高いRCTが必要であることは明らか。
50肩の一般的な保存的治療としては、内服薬、理学療法、運動、ステロイド注射、ハイドロディラテーション(水とステロイドの注入:下のYouTube参照)などがあります。
経口ステロイド、3 週間で研究グループでは有意な改善。以前の研究で説明されているように、経口ステロイド治療は、痛みの軽減と機能的アウトカムの両方の点で早期に利益をもたらすようです。ただし、長期的な利益はまだ確立されていません。
50肩の治療における経口ステロイドは3つの質の高い試験で報告され、経口ステロイドがプラセボまたは観察と比較されました。短期の痛みと長期の痛みと関節可動域改善に有意差は見られませんでした。
痛みを短期的にとるにはステロイドは有効なようですが、書いてあるように長期的には効果がなく、可動域も戻りません。あくまで痛みをコントロールするということです。
カルシトニンは、甲状腺のちかくから分泌されるホルモンですがこれを投与された人の方が、メリケン粉を投与されたプラセボ群よりも、改善した研究もあるようですが、なんで効くのかは分からず、今後の研究が待たれます。
理学療法は50肩の初期治療として多く利用されています。理学療法は、肩の運動を復元することができる運動プログラムを含める必要があります。
患者は、動きを取り戻して、それを維持することを目的とした運動プログラムを開始する必要があります。
運動療法を受けている患者は、アクティブアシスト、可動域エクササイズプログラムに加えて、肩を前から上げたり、内、外に捻ったり、クロスボディ内転(反対の肩の方にまっすぐ手を伸ばして伸ばす)を含む穏やかな受動的ストレッチ運動を開始する必要がある。
これらのエクササイズは、1 日に 5 ~ 6 回行う必要があります。また、セッションとセッションの間の時間に肩が再び硬くなるので、1 日に 5 分から 10 分のセッションを複数回行うことが重要です。
施術をしてその場ではある程度柔らかくなりますので、それを維持する必要があります。施術を受けているだけでは効果は低く、こまめに受動的ストレッチから始める必要があります。具体的な回数と時間が書いてあるので、いいですね。
理学療法自体、または他の保存的管理と比較して、良好な結果が報告されていて可動域の改善は、運動のみのグループよりも理学療法+運動療法グループの方が有意に大きいです。
自宅で運動するだけと比較して、理学療法の介入は不安の有意な改善につながり、これは症状と強く相関していることが確認されています。
NSAIDs (痛み止め)単独よりも理学療法と組み合わせて使用すると、より効果的です。同様に、ステロイド注射を理学療法と組み合わせて使用すると、ステロイド注射単独に比べてより良い結果になりやすいのは先述の通りです。
コルチコステロイドは、体内の炎症を軽減するために使用できる最も強力な薬で、細菌が原因の関節炎などのリスクを伴いますが、痛みを伴う段階または凍結段階での患者の痛みや障害を軽減するには有用です。
122人への調査では6週間で痛みが著しく減少しました。結果は 12 週で維持されましたが、26 週では維持されませんでした。そして、関節内注射を受けたグループと、関節内注射と回転間隔注射を受けたグループの間に違いはありません
二重盲検、偽装対照の無作為化臨床試験において、122名のFS患者に超音波ガイド下で関節内および腱膜間隔のステロイド注射を行ったところ、6週間後には痛みが顕著に減少しました。
Management of frozen shoulder: a systematic review and cost-effectiveness analysis.
結果は 12週で維持されましたが、26週では維持されていませんでした。
注射の場所ですが、①関節内注射を受けた群と、②関節内注射+腱板間隔注射の両方を受けた群との間に差はなかった。
つまりステロイド注射は1カ所関節内でよく、効果は3カ月くらいは期待できるが6カ月を超える頃には、期待できないということのようです。あくまでも短期的な視野で痛みのコントロールに使用するようです。
別の比較研究では、(1)triamcinoloneの注射と理学療法、(2)注射のみ、(3)プラセボ注射と理学療法、(4)プラセボ注射のみを比較した4元無作為化比較試験の結果を報告。
6週間後の追跡調査では、コルチコステロイド注射群は肩関連の障害が有意に改善し、理学療法群はROMが改善した。
しかし、16週間後には、すべてのグループがすべての指標に関して同程度に改善していた。
Ryans I, Montgomery A, Galway R, Kernohan WG, McKane R. A randomized controlled trial of intra-articular triamcinolone and/or physiotherapy in shoulder capsulitis. Rheumatology (Oxford). 2005 Apr;44(4):529-35. doi: 10.1093/rheumatology/keh535. Epub 2005 Jan 18. PMID: 15657070.
どの注射部位が最も効果的であるかについて明確な証拠はない。
50肩への副腎皮質ステロイド注射の有効性は、注射部位とは関係ないことがわかった。
Cho CH, Kim du H, Bae KC, Lee D, Kim K. Proper site of corticosteroid injection for the treatment of idiopathic frozen shoulder: Results from a randomized trial. Joint Bone Spine. 2016 May;83(3):324-9. doi: 10.1016/j.jbspin.2015.06.014. Epub 2016 Feb 10. PMID: 26875065.
研究者のChoらは、特発性50患者126名を、関節内注射群、肩峰下注射群、併用(関節内+肩峰下)注射群に無作為に割り付けた。
その結果、関節内注射や併用注射は、肩峰下注射よりも優れていることがわかった。
また、コンビネーション注射は内旋角度に付加的な効果を示した。
①が肩甲上腕関節、ここに注射
②が肩峰の下、ここに注射
このどちらに注射しても効果は同じだけど、二つとも打った方が内旋、つまり右手だったら腰の高さの蛇口を「開ける」動きがより改善したようです。左手なら蛇口を閉める方向の捻る動き。
いわゆる40肩、50肩の状態(frozen shouider=肩が固まっている)で整形外科の診断で「肩腱板断裂」と判断されるケースが本邦では見られます。
当院の症例数は少ないですが、腱板断裂が「肩の痛み」である根拠は疑わしいと考えています。つまり臨床経験上「肩腱板断裂が肩の痛みの原因ではない」という立場で施術にあたっています。このことは腰部椎間板ヘルニア同様に画像診断と症状に相関性がないことが明らかになりつつあることも理由の一つです。
根拠は以下の「日本痛み財団」動画で説明がされています。(6分05秒からの再生位置に設定してあります)日本痛み財団による肩腱板断裂の統計
そのまんまサンシャインでは40肩・50肩の痛みの原因を主にファシアの硬化と考え施術していきます。
40代、50代以降は少しずつ全身の結合組織が硬くなってくるのを自覚ます。20代以降少しずつ筋力が衰えるわけですが、その衰えを補うために支持組織としての筋膜や関節包靭帯などが硬化してくるからです。
そして肩関節は人体のなかで一番可動性のある関節です。360度あらゆる方向に動かせるメリットがあるのですが、その反面故障の多い関節でもあります。複雑な動きができるということは、あらゆる方向への柔軟性、負荷が求められる関節ということす。ですから、ある程度腕が前から上がる状態でも、少し捻りが入った動き、たとえば背中を洗う、投球動作をするなどといった、複合的な動きになると痛みを感じます。
数々の要因が重なっているので、ご自身がどれとどれに当てはまっているのかを判断して改善させていく必要があります。
50肩に限ったことではありませんが、多くの病気や症状は結果であって、適応した状態だと考えることが大切です。
40.50肩の場合は肩回りの筋肉を酷使したり、背伸びをしないような肩関節を動かさない生活が長すぎて、動かない状態に適応したという結果です。
英語でいうとfrozen shoulderです。固まった肩になります。痛みがある日突然認識されるようになるのは、痛み神経の生理学的性質によります。
痛み神経の特徴として、ある程度刺激が蓄積されないとスパークしません。専門的には「閾値に達する」と言います。痛み神経は閾値に達すると一気にオーバーシュートして「イテテテ」となります。
実際に肩の可動域は少しずつ硬くなってきていだが、ある日限度に達した時、突然痛みを出すということになります。
以下のように西洋医学的には、「どこどこが原因」と単一に原因を求めがちですが、人間の身体ですから全ての動きが連動しており、構造的にもが繋がっています。
冒頭に三角筋の硬化が痛みを出している直接の原因と書きましたが、三角筋だけでなく、胸から肩、腕、手のひらまでのラインが硬くなっています。それらは互いに影響を及ぼしています。新鮮な死体標本の解剖では三角筋は腕の筋膜、他の筋肉組織と連結しています。腕まで痛い、肘の方まで痛いというのはこの筋膜の連続性によります。
【仮説】三角筋は遠位腕の筋膜および筋肉組織と連続しています。
材料と方法。三角筋の挿入部の解剖を決定するために、10体の新鮮な冷凍上肢死体標本を解剖した。測定はマイクロキャリパーとアセテートグリッドシートを用いて行った。
三角筋腱と線維性腱膜は、10個の標本すべてにおいて、後方では外側筋間隔壁と、前方では上腕筋と深腕筋膜の外側と連続していた。この相互接続は、三角筋の挿入部を完全に解放した後も継続していた。
Rispoli DM, Athwal GS, Sperling JW, Cofield RH. The anatomy of the deltoid insertion. J Shoulder Elbow Surg. 2009 May-Jun;18(3):386-90. doi: 10.1016/j.jse.2008.10.012. Epub 2009 Jan 30. PMID: 19186076.
この研究では三角筋より遠位への解剖での検証ですが、当然近位、つまり大胸筋や小胸筋へも筋膜の連鎖があるものと考えられます。
ですから実際のアプローチは以下の全てを網羅していることが多く、全体的な動きの調和やバランスを取る必要があるとお考えています。
臨床上よくお見掛けするのが三角筋の硬化、線維化により方がある程度のところでロックしてしまうことが大半の原因であるように私は思います。
下手くそな絵にですが、描いてあるように単純に筋線維が硬くなるというよりは、筋膜といったタンパク質が線維化してしまい上腕骨にベタッと張り付いているようなイメージです。
これは指でマッサージする程度ではなかなか取れてこないです。一度線維化した筋膜は一生元には戻りませんから、線維化したなりに何とか自由度を獲得していくことがポイントになります。
一般の方でしたらカッサやヘラで少しずつ擦ってあげたりすると良いとおもいます。
痛み自体は急に出るのですが、痛みが出る以前に三角筋の硬化により肩甲上腕関節のベアリング様の動きが制限されている期間があったものと思われます。
三角筋の硬化が原因と書きましたが、しばらく肩をしっかり動かしていなかったので当然たの部位、筋肉、関節も使っていた制限内でしか動かなくなっています。
ただ痛みを出しているキーとなるのが三角筋ということが多いと私は思います。
中国医学ですと脇の下の筋肉の伸びが悪くなり40肩.50肩になると考えます。
肩が上がらなるので、当然脇の下の筋肉は伸びづらくなるのですが、脇の下の筋肉群を大幅に緩めることで肩の挙上運動時に肩甲骨の外転運動が起きやすくなります。
結果的に三角筋のロックが起きずらくなり、痛みが減って肩があがりやすくなります。
上腕骨が肩甲骨の中でクルクル滑るのですが、この動きが無くなっています。これもそのように使って来なかったという結果でそうなっているので、三角筋中部線維が硬くなっていれば、そこでロックがかかり腕を動かす時に必要なベアリングのような滑り運動が無くなっています。
この動きも付けていかなければ、動きは回復していません。
通院しても宿題で出されるのですが、ご自身で何とかしたい場合は傘を使って上腕骨の滑りを付けていくことも可能です。傘一本あれば良いわけですから手頃ですよね。
これは男性に特に多いのですが肩甲骨が胸郭の上で動く動きが低下します。これは肩の動き方の再教育が必要になります。いかり肩や、肩の筋肉が盛り上がっている方にその傾向があります。何か動作をする時に肩に力が入って生活してきたことに体が適応しているのです。
自力で治そうとするなら、デコルテのラインが上がらないように、ストレッチポールの上でピラティスの旗振り運動をすると良いでしょう。慣れていないならハーフポールの方が安定感があって使いやすいとおもいます。
そのまんまサンシャインではカイロ治療の後、ピラティスレッスンを参考にリハビリテーションを行っています。
上腕骨の角度、周囲の三角筋の巻き込み等で機能喪失している場合です。あまり頻度の高い例ではないですが、女性で組織も柔らかいのに40.50肩のように方が上がらなくなった場合などに診られます。
余談になりますが、肩のインピンジメントに関節鏡視下肩峰下除圧術という手術をしても効果に疑問点があったという2018年の研究を喋っている動画を添付しておきます。手術を検討されている方は参考になさってください。
病院でレントゲンを取って解るものです。肩甲骨上の筋肉が石灰化します。組織的な変化があります。私がレントゲン撮影が出来ないからかもしれませんが、臨床的にはそんなに多くないと思います。40.50肩の多く(特に男性)はこの部分がかなり硬くなっています。
整形外科学の教科書的には2年のスパンで完治まで考えるようです。カイロプラクティックの教科書的には1年スパンで考えます。実際の臨床上は1~6か月というところでしょうか。
週に1から2回の通院で、比較的早い段階で上がるケースが多いです。痛みのほうが少しだけ残りますが、こちらも少しずつ減ってきますのでご安心ください。