顎関節症と15年ほど前に診断を受けて、マウスピースなどの療法を行ったことがある女性の症例です。
さらに10年ほど前に痛みが悪化して口が開きづらくなり、当時住んでいた京都の整体院で改善した経験をお持ちの相談者です。
目次
以前にも顎関節症で整体院にお世話になった40代女性
顎関節症と一言で言っても患者さんの状態はさまざまです。筋骨格系が原因であることも多く、その場合カイロプラクティックの施術で改善に向かいます。
どのような状況であったか見ていきましょう。
- 昨日硬いものを咀嚼していた時に違和感があり、今朝起きたら口が開きづらくなっていた
- 喋る時に頬のあたりに痛みが出て不便
- 前のように暫く痛い時期がつづくと不安になる
カイロプラクティックを訪れる前に、西洋医学も含めたいろいろな療法を経験されていると、こちらもご説明しやすいです。
最近ではカイロプラクティックのような徒手療法のエビデンスも出てきています。
40代女性 ヨガ・インストラクター
検査結果
- 開口時の関節音は特にない
- 開口時1横指半くらいで右頬あたりに痛みが出る
- 動的手技での確認において顎関節自体の運動の左右差はさほど感じない
- 右頬筋に筋硬結があり、それが痛みの発生源であることを確認
狭義での顎関節症ではなく、右の頬筋の筋緊張、筋硬結からくる症状であると判断。
上記のリンクにあるように多くの症例では、顎回りの筋操作が必要です。
施術
- 右頬筋の硬結に対してスライドを加えた軟部組織テクニック
- 顎関節自体の自動運動の補助
- 頭蓋可動性の確認と施術
- 背骨全体(フルスパイン)で治療
これらの筋操作をまだ行っていない顎関節症患者さんがあれば、是非お近くの整体やカイロプラクティックに脚を運んでみてください。もし各治療院の施術がしっくりこないようであれば、数件回ってみる、当院に相談するなど、具体策を探してください。
結果
結果的には十分な頬筋へのアプローチ、頭蓋全体のバランスを整えることで症状は初回の来院で大幅に改善しました。
術者コメント
顎関節症と一般的に読んでいる顎回りの不快症状の多くは狭義での顎関節の問題そのもので起きていません。
勿論顎関節そのものの変形により症状が出ているケースもありますが、本症例はそのようなものではありません。
左右の頬の筋肉の張り具合の差が著しくなり、片方が痛みを出していた状況です。頬の筋肉の状態で顎周辺に症状が出る事は良くあります。
歯科や口腔外科ですとマウスピースという対処法が先ず行われることが多いですがカイロプラクティックでは筋骨格系の調整をすることで左右の使い方のアンバランスを調整していきます。
普段の顎回りの使い方の癖の結果で症状になっていることが多いです。顎関節周囲の症状をお持ちの方の一つの参考になれば幸いです。
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顎関節症のエビデンス
顎関節症へのカイロプラクティックケアが有効であることの科学的根拠が記してあります。