腰痛と脚裏面にジワーッとした痺れ

両脚にある痺れへのカイロプラクティックによるケア報告

腰痛や脚への痺れは排尿障害などが無ければ基本的には2.3か月間は保存療法を行うことが世界的な基準になります。保存療法は薬物療法や、鍼灸、マッサージ、カイロプラクティックなどの非手術的なアプローチです。

多くの場合、(8割前後)保存療法で痺れ症状も改善することが判っています。Diagnostic Imaging for Low Back Pain: Advice for High-Value Health Care From the American College of Physicians (2011) (2011年に出されたアメリカ医師会の腰痛への画像診断も含めたアドバイス)

過去に3回動けなくなるような腰痛の経験がある方への、保存療法(カイロプラクティック)による一例です。

ハムストリングから脹脛部への痺れも有しています。腰椎の問題や、ヘルニアの問題を懸念されている方も少なくないです。

一般的に日本でもカイロプラクティックによる「背骨の歪み説」が流布されていますが、極めて古い考え方です。

あまり心配なさらずにご一読ください。

40代前半男性 屋外での調査員

  • 初めてのぎっくり腰は20年前。前回の大きなぎっくり腰は3年前
  • 今回は大きな腰痛になる前に予防的に診てもらいたい
  • 出張前に悪化は避けたいので調整しておきたい

 

初めての来院時の痛みと状態

疼痛図

実際ご記入頂いた痛みの図

  • 痛みの強さは2/10である
  • 両側の脚部後面にじわっとした痺れがある
  • 痺れは眠っている時に不快感がある
  • 来週から出張なので、悪化する可能性を低くしたい

保存療法としての検査、それに対する施術

  • FFD(前屈運動)は恐怖で控えたい…検査不能
  • うつ伏せになってもらい背中をみせてもらう。バックラインの緊張、おでこからつま先までの筋筋膜経線が緊張している
  • 骨盤と腰椎に機能不全
  • 緩和操作とスパイナルマニピュレーション(背骨と骨盤の矯正)
  • カイロプラクティックテーブルによる背骨の牽引
  • スウェーデン式リラクゼーションエクササイズの処方

脚に痺れというと、MRIやレントゲンによる検査を考えがちですが、実際に画像診断が必要なケースはすくないです。これは長年の統計学的な調査で画像診断は必要性が少ないことが判っているからです。

逆にカイロプラクティックのような保存療法による神経根症状への検査も精度は高くありません。

すべてに完璧なことは無いですが、今わかる範囲で保存療法のできることを模索していきます。

バックラインの説明

おでこから、つま先まで繋がっている筋膜、バックラインが緊張している人は、QOLが低下してさまざまな症状が出やすい

保存療法の中では有名な著書、「アナトミートレイン」は筋膜のつながりを考えて施術するための概念です。

この筋膜の繋がりで症状を考えることも大切だと私は思います。質の高い臨床的なエビデンスはこれから出てくるのですが、解剖学的には筋膜は自動収縮をすることが判ってきています。

これらの筋膜の収縮は中長期的に関節や筋肉といった人体組織の拘縮を促すと考えられています。バックラインの緊張をとってあげることで、腰部から下肢への症状へも影響がおよぶことも十分に考えられます。(Schleip R, Klingler W. Active contractile properties of fascia. Clin Anat. 2019)

日本では我々カイロプラクターは国家資格でない為、もっぱら信用してもらえないこともありますが、科学的な証拠をもとに、少しでも理解を得られたらとおもいます。

手あての後、前屈は問題なくできるようになる

  • 手あての後に前屈をしたら問題なかった、恐怖心もとれた
  • じわっとした両脚の痺れ感もなくなった
  • また頃合いをみて電話します

院長のコメント「バックラインの緊張は多いです」

最後に前屈をしてもらった時に「あれ?なくなっちゃった」という残念そうなコメントが印象的でした。

この方のように過去に1度腰痛になると、統計上は8割以上の方、殆どの方が腰痛の再発を経験します。

これは仕方のないことですが、誰しもがそういうものだということで悲観的にならないことが重要です。臨床経験上は再発防止の自己運動を辞めてしまい、数年すると再発している印象です。

カイロテーブル

カイロプラクティックは背骨を中心に人間を診る専門家です。専用のテーブル(台)を使うので、床や椅子では動かせない関節も動くように施術します。もちろん老化による限度もあります。

この方には再発防止には運動が不可欠だと伝えて、また必要な場合はカイロプラクティックをご利用くださいということで納得してもらいました。

バックラインの緊張と記しましたが、バックラインは足先から背中を通って額まで繋がっている筋膜のラインです。単に痛みをとるだけというようりは、将来的なことも考慮して、前屈系のストレッチは行っておいて損はないとおもいます。

■★腰痛を起こした人の大半は2年以内に再発するかもしれない。しかしこれは腰痛が深刻な病気であるという意味ではない。再発のない時期には、ほとんどの人が通常の日常生活を送ることができるし、症状もほとんどない。

この方がカイロプラクティックでの初回で症状が取れたのは、さほどストレスフルな状況ではないことと、運動習慣がしっかりあったこと(週に180分のrun)、痛みの程度が大きくなかったことです。

■急性あるいは亜急性腰痛に対する脊椎マニピュレーションは、他の治療法に比べて短期間で疼痛および活動障害の改善、ならびに患者の満足度という点でより高い効果が得られる(★★★)。http://amzn.to/Hk8veA

2017年のアメリカの論文でも「背骨の矯正、アドバイス、家での運動療法」の組み合わせは高めの評価で腰痛治療の評価が出ています。(Noninvasive Treatments for Low Back Pain,2017 Sep)

この中で、薬物療法にも評価が出ていますので、どの腰痛治療を選択するかはいろいろな方と話あって決めればよいと思います。カイロプラクティックは日本では保険適応にならないので薬物療法で効果が無かった方からのご相談も多いです。

リハビリテーションも含めますので、再発防止も含めて、腰痛と前向きに向き合っていきたい方はご連絡ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました