気分の浮き沈みやうつ状態を伴う「双極性障害」では、精神的な不調だけでなく、身体の強い痛みや関節可動域の制限が同時にあらわれるケースが少なくありません。
このページでは、復職を直前に控えながら強い不安と右肩・股関節の激痛に悩まされていた男性が、心身両面からのカイロプラクティックアプローチによって3ヶ月で復職を果たされた臨床経過をご紹介します。
来院時の症状と背景:1ヶ月後の復職への不安と広範囲の関節痛
患者様は双極性障害(うつ状態)の診断を受け、1ヶ月後に職場復帰を控えていた男性。復職支援施設でグループ認知行動療法を受けられていたものの、「本当にこれで復帰できるのだろうか」と強い不安と焦りを抱えていらっしゃいました。
さらに、身体面でも**「右肩が上がらないほどの強い痛み」**に加え、**「股関節痛によりシャワー用の椅子に座ることも困難な状態」**に陥っていました。
「この激しい痛みは、気分の落ち込みやストレスと関係しているのではないか」と考え、根本的な原因を明らかにして改善したいという思いで当院にお越しになりました。
検査とアプローチ:心身相関(BPSモデル)と段階的リハビリ
当院では、お身体の物理的な機能評価と心理的側面の双方から包括的な検査を実施しました。
- BS-POP(心理社会的要因評価):質問紙検査を実施し、痛みを増幅させているストレス度や認知の偏りを視覚化。
- 骨格・筋肉の機能検査:右肩関節の可動域制限と、股関節周囲筋群の機能不全を特定。
- 認知行動療法(CBT)的関わり:復職に対する「0か100か」の思考パターンをやわらげ、小さな達成感を積み重ねる心理教育を実施。
- カイロプラクティック手技・運動療法:無理のない範囲で関節アジャストメントを行い、下半身を中心とした筋力トレーニング(スクワット・ステップ運動など)を段階的に導入。

施術経過:3ヶ月(計12回)で順調に職場復帰へ
通院初期は、痛みの軽減とともに「復職に向けた不安」を丁寧にお聴きし、心身の緊張を解くことを最優先としました。
下半身の筋力トレーニングと股関節・肩関節のアプローチを継続するにつれ、1ヶ月を過ぎる頃にはシャワーチェアへの着座が可能となり、右肩の可動域も順調に回復。不安感も徐々に和らいでいきました。
結果として、計画していた**3ヶ月(週1回・計12回の施術)で無事に復職**を果たされ、現在も安定した状態を維持されています。
患者様からのご感想
「身体の痛みだけでなく、復職に対する焦りや不安な気持ちにじっくり耳を傾けてもらえたことが本当に救いでした。運動や施術を重ねるうちに『動ける』という自信がつき、無事に復職することができました。心と身体の両方からサポートしてもらえたことに感謝しています。」
院長コメント:痛むときこそ「動かす」勇気と心身のトータルケア
双極性障害やうつ状態に伴う痛みの多くは、脳内の神経伝達物質の不均衡や「痛みのシグナル過剰」といった生物心理社会(BPS)モデル的側面が深く関わっています。
痛むからといって完全安静を続けると、かえって筋力低下や不安感が増幅し、回復が遅れてしまうことがあります。当院ではBS-POP検査等を用いて現在の心理・身体状態を客観的に把握し、適切なタイミングで身体を動かすサポートを行っています。
「心が原因なのか、身体が原因なのか」と一人で悩まず、どうぞお気軽にご相談ください。


