肩こりは悪化すると頭痛にまで発展します。代表的なのは僧帽筋という筋肉で肩から後頭部まで繋がっている筋肉が張ってしまうためです。
30代女性システムエンジニアへのカイロプラクティックの症例を通して対策を考えていきましょう。カイロプラクティックはヘルスケアの専門職になります。
目次
肩こりが首まで上がり、頭痛になる 症例報告
調子が良くない時は吐き気をもよおしてしまうほどの頭痛になるそうです。
9年ほど前から肩こりに悩まされている 半年に1度は肩こりから頭痛になり吐き気にまで発展する 月に1度は肩こりからの頭痛が出る… なんとか根本的な解決をしたいです
これくらい悪化すると日常生活に支障をきたしていることが多い
状態:痛みで首が回せない
痛みはビジュアルアナログスケールで4/10 諦めているけれど、できたら肩こりを無くしたい 4日ほど前から痛みが増してきて、今は首を右に回すと痛い 首の付け根から、肩にかけて痛い
皆さんご存知の通りですが、エビデンスからみても肩こりや首の痛みは多難です
肩こりへのアプローチは多難 首と肩の痛みは一般の人々の間で一般的な苦情であり、プライマリケアの設定での腰痛に続いて、それぞれ2番目と3番目に一般的な筋骨格の苦情です。
首と肩の痛みを区別することは身体の連続性から困難な場合があります。
首と肩の痛みの鑑別診断は広範囲にわたっています。集中的な診断テストに加えて、徹底的な病歴の取得と身体検査を含む、体系的で包括的で再現性のあるアプローチを開発することが奨励されています。
Fish DE, Gerstman BA, Lin V. Evaluation of the patient with neck versus shoulder pain. Phys Med Rehabil Clin N Am. 2011 Aug;22(3):395-410, vii. doi: 10.1016/j.pmr.2011.03.009. Epub 2011 May 31. PMID: 21824582.
検査と施術
首の可動域は右回しと上を向く動きが低下 とくに右の首から肩にかけての筋緊張が著しいので入念な緩和操作 頚椎、、胸椎の機能低下した関節へのアジャストメント 初めての来院時に7.8回の来院で回復に向かうことを伝えて、ライフスタイルの改善を一緒に考えた
カイロプラクティックケアのご感想
初回の治療後は半分くらい楽になったかなあ。すごく眠くなりました。 5回目の治療までは劇的な改善はなく、重い感じがのこったり週の半ばには肩こりが戻る感じでだった 途中から、どんどん肩回りの運動が処方されて、日常的に動かしていくことで随分らくになっていくのがわかりました。 具体的な運動と回数を教えて頂けたので目標が立てやすかったです 最終的にはもともと興味のあった水泳を習いにいくことにしました。いまでは全く症状はありません
スイミングを始めた
リハビリとしてお伝えする体操は、ある程度コンスタントにできれば効果がでてきます。最終的には週二回のスイミングレッスンを受けるライフスタイルまでできました。
院長コメント:デスクワークの典型
慢性的な肩こり に悩まされている方も多いです。特にデスクワークを1日中強いられるSEの方は大変そうですね。
慢性疾患のリスクが2倍以上!!
2012年末からは椅子に座っている時間が4時間を超えると不健康になっていくという論文が多く出されています。SEですと8時間のデスクワークは当たりまえのようですから、このような状況が続けば糖尿や癌、心疾患といった慢性疾患のリスクがとても高いといえます。ヘルスケアの観点から何か工夫が必要ですよね。
多くのデスクワーカーは背骨や周囲の肋骨との関節がへばりついているような状態になってしまっています。
これは長期的になればなるほど解放していくのに時間がかかりますから、デスクワークの方は早めに対応しておいた方が費用対効果においてもお得だと思います。
VIDEO
2022年にWHOが出した「座り姿勢と身体活動のガイドライン」の解説
集中的な治療で楽な状態を見つける
この方は週に1回の来院で5~8回の治療期間中に運動療法を集中的に行い、自宅や会社でも積極的に行ってもらうように薦めました。
最初の2.3回で治療効果が見られないと諦めがちになる方もおりますが、継続して治療していくことで何とか活路が見出せるものです。肩こりでお困りの方はお気軽にご相談くださいね。