目次
50代男性(アングロサクソン系) ぎっくり腰+慢性腰痛+再発予防
- 人生3回目のぎっくり腰に年末の旅行の朝に突然なった
- 3年おきくらいにぎっくり腰になっている
- 8時間くらい眠ると立ち上がる時に腰が重い
- 慢性腰痛がある
- 以前娘の腰痛で来院している。再発防止までお願いしたい
アングロサクソンの方の方がEBMに理解があります。統計的に○○という説明をすると、そのような理解をしてくれます。文化の差でしょうか。
発症してから1週間、典型的なメカニカルペイン(動作時痛)
- 年末の旅行で飛行機の時間が長かったせいか?と考えている
- 腰を曲げたときに特に痛い
- サイクリングや軽いジョギング、自宅筋トレはライフスタイルの一部として続けている
- 娘への対応を観ていて、エビデンスに基づく運動療法をやっていたので再発防止までお願いしたい
- 娘のぎっくり腰の時は1回の来院でOKだったので期待している
何でもそうですが、若年世代の方が回復は早いです。そして今回は慢性腰痛もあるということなので、ぎっくり腰と普段からの腰痛は分けて考えることが大切です。
ライフスタイルの一環として運動習慣があるのが、とても大切なことです。
検査と施術
基本的に柔軟性が低い
- BS-POP(ストレステスト)は陰性。ご本人も生活にストレスは感じていないと言っている。
- 体前屈で+25㎝ほど。痛みがあるのもあるが、柔軟性があるとはいえない
- 腰部起立筋の緊張を伴った、腰部骨盤部の機能低下があるので、緩和操作とカイロプラクティック・アジャストメント。
- 右腰には筋硬結があるのでトリガーポイント治療
- 初めての来院時に筋骨格系疼痛治療でも重要な呼吸法や、体幹筋の基本トレーニングをお伝えする(床でコロコロする運動など)
この方が急性腰痛、慢性腰痛からも順調に回復に向かったのは普段から自主的に身体を動かされていたことが大きいです。普段の運動に+αでやっていただく運動をお伝えするだけでいいのです。
とても簡単な運動なのですが、運動習慣が無い方は運動をする時間を作る所からがスタートになります。それ自体がストレスになるようでしたら、暫く受動治療だけで心身共に休ませてあげるといいでしょう。
1966年~1993年の間に発表された腰痛予防に関する64件のランダム化比較試験(RCT)を分析した体系的レビューによると
運動に予防効果はあるものの、正しい物の持ち上げ方の教育・コルセット・禁煙・減量は無効であることが判明。
ご感想:かなり気持ちのいい治療でした
- 初回からとても気持ちよくカイロ治療が受けられました
- 体幹の筋肉は思っている以上に衰えていてビックリした
- 2回の来院で慢性腰痛もなくなった
- 体調管理の為にメンテナンスをしていこうという気持ちになった
※感想は人によって様々です。
院長コメント:ピラティスやヨガの重要性
通常の治療院だと運動療法に時間をかけて指導することは少ないとおもいます。ある意味パーソナルレッスンの要素もあります。私の判る範囲内で細かくご指導させていただいています。
この方のように男性は特にスタジオのレッスンに出たことが少ないので、腰痛を機にフロアーでのトレーニングに意識を向けられると良いとおもいます。
3種類のエクササイズが必要
この方は、欧米人で論理的思考がしっかりできるので、お伝えしたことを行っていただき、すんなりと回復していきました。一般的に欧米人の方がエビデンスをお伝えするという治療の流れで、はっきり会話が成立しやすいです。
■腰痛の予防法に関する20件のランダム化比較試験を分析した結果、腰痛ベルト・靴の中敷き・人間工学的介入・重量物挙上軽減教育に効果はなく
運動療法のみが腰痛とそれによる欠勤を予防できるという強力かつ一貫性のある証拠を発見。
これはどうしてかは解りませんが、日本人が論理的思考が苦手なのかもしれません。
日本の方でも総じて成績が良かった方や、大学院レベルの考察力があると理解してくださいます。研究の意味が解るのだと思います。
カイロプラクティックは耳が聞こえない方が聞こえるようになったという逸話から始まっていますが、私自身はコミュニケーションが取れるようになった、と理解しています。
これは多くの治療家が実感していることだとおもいます。
腰痛の再発を防ぐには、その方の不足している動きを補う3種類の運動が必要です。何が必要かは来院なさらないと解りません。
何度も腰痛を繰り返している方は、お気軽にご相談ください。