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この文章をお読みの方は、脊椎のすべっている状態が原因で腰が痛いとお考えでしょうが必ずしもそうではないようです。
画像所見と非特異的腰痛に関する体系的レビュー
非特異的腰痛と画像所見の間に関連性は認められない。X線撮影で確認できる異常所見
(脊椎分離症・脊椎すべっている状態・潜在性二分脊椎・腰仙移行椎・変形性脊椎症・ショイエルマン病)と腰痛に一定の関連は見いだせない
簡単に言ってしまうと、脊椎すべっている状態と腰痛に関連性は無いということです。言い方を変えると、脊椎すべっている状態があっても腰痛が無い人が沢山いるということです。
体系的レビューですからこれ以上ない科学的な根拠となります。
カイロプラクターとしては手術をする前に手はあると言いたいのですが、痛み止め理学療法などで6週間変化がないと、次の方法を考えたほうが良さそうです。
この研究では36%の脊椎すべり症患者は2年間の医学的保存療法では改善が見られないため、最終的に外科治療が必要になった。医学的管理の2年間の平均総費用(直接+間接)は脊椎すべり症で$6606(1ドル115円換算で約76万円)必要であったが優位な効果は確認できなかった。
社会的な観点からも、支払い側の観点からも、6週間の保存療法が無効であった脊椎すべり症患者に医学的保存療法を続けることは、健康上、効果が無いこと、医療コストを考えると、最低限の価値しかない。
Parker SL, Godil SS, Mendenhall SK, Zuckerman SL, Shau DN, McGirt MJ. Two-year comprehensive medical management of degenerative lumbar spine disease (lumbar spondylolisthesis, stenosis, or disc herniation): a value analysis of cost, pain, disability, and quality of life: clinical article. J Neurosurg Spine. 2014 Aug;21(2):143-9. doi: 10.3171/2014.3.SPINE1320. Epub 2014 May 2. PMID: 24785973.
いくつかのケースをみていきましょう。
症候性脊椎すべり症の外科的治療は、6週間医学的管理をしても変化のない絶え間ない腰痛がある患者、グレード3および2のすべり症で進行性の神経学的問題がある患者で利益がある
Alfieri A, Gazzeri R, Prell J, Röllinghoff M. The current management of lumbar spondylolisthesis. J Neurosurg Sci. 2013 Jun;57(2):103-13. PMID: 23676859.
どんどん悪化する神経症状がある滑り症は、手術が極めて有効です。
インストゥルメンテーション手術(金属のネジとプレートを使用)によって固定力を向上させても、それが臨床転帰(治療成績)の改善に繋がらないことを明らかにした国際腰椎学会でボルボ賞を受賞した研究になります。
安全性世界一を謳うボルボが協賛する腰の骨の学会です。ボルボ賞は金賞にあたります。
脊柱管狭窄を伴う変性すべっている状態患者76名を対象に、器具固定群と骨移植固定群の術後成績を2年間追跡したRCTによると
器具固定によって骨癒合率の向上は認められるものの、それが必ずしも臨床症状の改善に結びつかないことが判明している。
Fischgrund JS, Mackay M, Herkowitz HN, Brower R, Montgomery DM, Kurz LT. 1997 Volvo Award winner in clinical studies. Degenerative lumbar spondylolisthesis with spinal stenosis: a prospective, randomized study comparing decompressive laminectomy and arthrodesis with and without spinal instrumentation. Spine (Phila Pa 1976). 1997 Dec 15;22(24):2807-12. doi: 10.1097/00007632-199712150-00003. PMID: 9431616.
この研究は脊柱管狭窄症があり、なおかつ滑り症がある方への比較試験になります。
腰椎変性すべり症患者を対象に、除圧術単独とインストゥルメンテーションを用いた固定術の併用を多施設共同非盲検試験で比較。
症候性腰椎狭窄症に対する保存的治療が奏効せず、3mm以上の単椎間すべりのある患者(平均年齢66歳)を除圧術単独群と固定術併用群に割り付けた。
減圧+固定群と減圧単独群で術後2年時のOswestry障害指数の平均スコア(27 vs. 24)および6分間歩行距離(397m vs. 405m、P=0.72)に有意差はなく、5年時の臨床転帰にも有意差はない
A Randomized, Controlled Trial of Fusion Surgery for Lumbar Spinal Stenosis Peter Försth, M.D., Ph.D., Gylfi Ólafsson, M.Sc., Thomas Carlsson, M.D., Anders Frost, M.D., Ph.D.et al.
狭窄症もすべり症もあって腰痛がある方は減圧術だけで大丈夫そうです。
2003年の系統的レビューでは71件の論文のうち、わずか2件ながら質の高い論文があった。これによると
特定の運動介入が、単独で、または他の治療と組み合わせて、脊椎分離症および脊椎すべり症による腰痛にプラスの効果があることを示唆する証拠があった。
ただし、使用した運動の種類は2つの研究で異なっていましたので更なる研究が必要。
これだけだと具体的でないので申し訳ないのですが、おそらくマッケンジー体操などの運動がメインであるものと思われます。
すべっている状態自体が痛みを出すのではない事は多くの文献で指摘されていますが、なぜ痛いのかについての言及は少ないです。
手技での確認で体感して頂くのが患者さんにとって判りやすく、姿勢を支える筋肉群の癒着や、筋膜、関節包、いわゆる結合組織が痛みを出している状態だと私は考えます。
コラーゲン繊維の線維化が痛みの原因であることが多いので、痛みを取っていく時はそれらをリリースしていきます。マイオバイブによる手技での確認で、軟部組織や筋膜組織が痛んでいることが体感できると思います。
線維輪断裂・脊椎分離症・筋筋膜炎・線維筋痛症・椎間板症候群・腰部挫傷・脊椎炎・腰椎椎間板症・椎間関節症候群・変形性関節症・腰部捻挫・変形性脊椎症・椎間板障害/破壊・脱臼・サブラクセーションと腰痛との関連は明確でない。
われわれカイロプラクターにも耳が痛い研究報告です。われわれが使っている椎間関節症候群やサブラクセーションという概念も腰痛には関係ないという報告なのです。
現在のX線所見の報告書(椎間板変性・分離症・分離辷り症・二分脊椎・腰仙移行椎・ショイエルマン病)は患者を不安にさせ、不必要な活動制限や思い込み、不必要な治療へと追い込む恐れがあるため、挿入文を追記することを推奨する。
怖いですねえ…。みなさんは不安になっていませんか?活動制限をしていませんか?それが病気の状態です。
腰部単純X線撮影の斜位像(ななめから撮影する方法)を常用することは、放射線被曝のリスクが増加するため、成人の急性腰痛患者には推奨されない(B)。
斜位像は腰椎分離症を検出するために撮影されてきましたが、成人の腰椎分離症は腰痛と無関係であることが明らかになっているため、無意味な放射線被曝は避けろという勧告です。
私も大学のレントゲン診断学でさんざん読影したのですが、意味がないとは…
18~50歳までの腰痛患者807名と健常者936名を対象に、腰部X線撮影で脊椎分離症の検出率を比較した結果、腰痛患者群は9.2%、健常者群は9.7%だった。脊椎分離症が腰下肢痛の原因と考えるのは非論理的。
成人の脊椎分離症は腰下肢痛の原因ではないという世界的コンセンサスがあります。
小児から学生、オリンピックレベルの選手まで脊椎分離症は見られますが、全体的には一般の方と変わらない発生率のようです。
これら3種のスポーツは若干、滑り症になるリスクが他のスポーツよりも高い
若いアスリートの腰痛は脊椎分離症が原因と思われがちだが、4243名を対象としたイタリアの研究では13.5%、3152名を対象としたスペインの研究では8.02%でしかない。
これは一般のすべっている状態の方がの割合とさほど変わりない。
ただし投球スポーツ(26.67%)、体操(16.96%)、およびボート(16.88%)で最も高い割合で発生しているのを確認。
脊椎分離症の有病率が高いスポーツに関与する生体力学的運動の分析により、脊椎分離症の別の考えられる原因因子として、抵抗に対するねじれの要素を含めるようになりました。
これは今まで考えられていた原因メカニズムである腰椎過伸展および回転に追加に加える必要がある。
Soler T, Calderón C. The prevalence of spondylolysis in the Spanish elite athlete. Am J Sports Med. 2000 Jan-Feb;28(1):57-62. doi: 10.1177/03635465000280012101. PMID: 10653544.
非手術で薬物療法以外の管理なら、運動介入が不可欠であることが言えます。ですからカイロプラクティックの治療を受動的に受けているだけでは改善するとは言えません。
滑り症があって、手術を検討している方は特に60歳以下であれば先ずは保存療法を徹底的に行ってみるほうが、得策だとおもいます。
脊椎分離症を伴う、すべり症で尚且つ腰痛がある方は、減圧術が費用的にも安く、効果があるものと考えられます。