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整形外科では足底筋膜炎、腱膜炎が原因と診断されたが
カイロプラクティック症例の記事
1か月半つづいている土踏まずの痛みで来院。朝立ち上がった時、歩行時に出ることが多い。
お医者さまでこの条件が揃うと10中8.9、足底筋膜炎の診断がでると思います。
痛みは出たり出なかったりしているが、ここ1週間ほどずっと痛いので来院した。37歳主婦。
整形外科では土踏まずの部分の炎症ということで診断を受けて、湿布薬をもらい様子をみていたが変化が無い為カイロプラクティックに相談。
- 土踏まずの痛みは朝起き上がった時に顕著に痛みが出る
- 日常生活で歩いている時に出る時と出ない時とある
- ヴィジュアルアナログスケールで2くらい。
一日のうち2.3回痛みを認識するが、気にすると痛いし、気にしないと痛くない程度。
副訴で、肩こりや腰痛も気になる。
検査
- 背骨のスクリーニングでは肩、腰でスプリングの低下
- 機能的な短下肢が右に1㎝
- 歩行検査で右脚の動きがスムースではない印象
- 右の踵骨(しょうこつ=かかとの骨)の動きが大きい
- いわゆる浮指の状態(立った時に足の指が浮いてしまう)
- 問診に少し消極的
- 主訴である右土踏まずの部分に圧痛はあるものの、ここ1か月ほどセルフマッサージをしているせいか左より柔らかい
- 短下肢に伴って仰臥位において右内反傾向が見受けられる
- 現在ストレス環境下ではなく、過去に外傷歴もない
- 右距踵関節の可動高進(2回目の来院で分かった)
- ここ半年で3㎏ほど体重が増えている
カイロプラクティック仮説診断
長年の身体の使い方の癖で、右足の内側に少し力が入って歩いているような癖がある。朝の起床時に痛みが顕著なので教科書的には足底筋膜炎である疑いが強い。
但し時間が経つと痛みがなくなるので実際は強い炎症をしていないと思われる。半年で3㎏体重が増えたことも右足底に負荷を強めた印象が強いように思われる。
2回目の来院の時に右距踵関節の可動亢進が原因で、足底筋膜に負担が掛かっていると見立てた。
カイロプラクティック目標
2.3回のカイロプラクティックで回復を促すが、体重が大きく関わっている場合は減量とsmallフットなど足底筋群のリハビリテーションが必要であろうと考えている。
体重が増えていることも否めないが、先ずは標準的なカイロプラクティックを試みて自然回復力を促すとともに、足底のアーチを保つテーピングによって足底筋群に掛かる負担を減らす。
また女性は月経による鉄分消失が痛みを助長していることも考えられたので、鉄分サプリを毎日摂ってもらうことにした。
経過(簡単な認知行動療法も含む)
約2週間おきに来院してもらいました。
- 初めての来院時の治療2日後にお電話にて確認したところ、昨日は全く痛みがなかったが今日は痛い、テーピングは昨日剥がしたとのことですから、テーピングによる補助が有効であった可能性が高い。
- さらに2日後にお電話で確認したところ、その日は痛みがなく、前の日に歩いてるときに少しだけ痛みが気になった。 この時点でテーピングを再び貼ることも検討していたが、もう少し様子を見ることにする。
- 5日後の電話確認ではやはり、症状が出たり出なかったりの日が続いている。この時点で体重の微細な変化を記録することをお勧めした。
- 2回目の来院後、ご自身で簡易的にできるテーピングをお伝えして、貼っている時、貼っていない時との差を報告してもらう。
- 3回目の治療の時に、テーピングの有無によって、踵の骨の可動更新であることがほぼ明らかになったので、鉄分と亜鉛を含むサプリメントと、スモールフットというエクササイズを日々行ってもらうことにした。
- 減量に関してはこの時点では達成されていない。
- 結果的には三回の来院で症状は出なくなりました。
このようにカイロプラクティックでは個々の症例によって出来ることを探っていきます。機械的に人間を治すことは不可能ですから、カイロプラクティックケアを通じて出来ることを探していきましょう。
同じような症状で困っている方はお気軽にご相談ください。