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交通事故からかなり経過たが回復してこない…
私も経験があるのですが、むち打ちは長引けば長引くほど憂鬱になりますよね。自動車保険制度の社会保険制度との関連も指摘されていますが本邦では制度があることですから、参考までにというところでしょうか。
David Cassidy博士らによると、保険給付金を受け取らない方がむち打ち症患者の予後は良好だという報告は、政策立案者に対して従来の生物学的なむち打ち症の定義に疑問を投げかけ、症状を長引かせないような損害賠償制度を推し進めるだろう。
世の中には色々な研究をする学者がいるものです。お金に目がくらむと大事なことを見失うということでしょうか…
20代男性の自動車自損事故のケース
- 事故当時は、痛くなかった
- 翌朝目覚めてから首から肩が回らないくらい痛い
- 普通に治るだろうとおもっていたが全く回復する気配がない
痛みと状態:左の首から肩がパンパンに張っている
- 左の首から肩にかけて強い張り感と痛みがあるので首が回らない
- 荷物を運んだりすると、特に張りが強くなる
- 少し冷や汗が出てくるような状況で日常生活が困難になりつつある
- どうしてあんな事故をしてしまったのかと悔やみきれない毎日
検査と施術(ここが重要)
- 首の可動域 特に左回旋が5度程度なので頚椎のスパイナルマニピュレーション
- 頭板状筋、僧帽筋、肩甲挙筋がパンパンに張っている。STTを入念におこなう
- ホットパック等で温める
- 治療を重ねるごとに可動域は回復し、痛みも低下
- 4回目の治療時から、自宅での体操をお伝えしている。
- 恐れずになるべく日常生活を続けるように指示
酷い状況でしたが積極的にカイロ治療を行っていきました。どんどん動かしていくことが回復を早めます。
重要な根拠
急性むち打ち症患者97名を対象にしたランダム化比較試験によると、標準的治療(安静・頚椎カラー・漸進的活動再開)よりも、受傷後96時間以内の積極的治療(緩やかな自動回旋運動を1時間おきに最高10回繰り返す)のほうがはるかに治療成績は良かった。
この方への体操指示は受傷後96時間以内ではなかったのですが、むち打ちに関しては早めの積極運動がキーになりそうです。
ご感想:「毎回反応が違いました」
治療にものすごく効果がある日とそうでない日がありました。一時はどうなることかと思いましたが、初回の来院の後には随分楽になっていたので、通院しようと思いました。
ストレッチの基本を、かなり丁寧に教えてくれたのが良かったです。
コメント:「グレード2のむち打ち」
この方のむちうち症状はグレード2の状態であったので、的確な理学療法と日常生活を続けることで順調に回復していきました。よくコルセットなどを巻いている方もおられますが、可動域の制限の回復をかんがえると、日常生活を続けていることが大切です。
ケベック特別調査委員会の『むち打ち関連障害の診療ガイドライン』は、「グレード1」と「グレード2」のWAD(むち打ち関連障害)患者に対して、できるだけ早く通常活動を再開するよう積極的に勧めるべきだと勧告している。
御自身のストレッチが困難な時でも、カイロプラクターは補助的にストレッチをお手伝いすることができますので、首が固まってきている方は、早めにご相談ください。
早期対応が望ましい
むちうち症は慢性化すると、とてつもない抑鬱状態を招くことにもなります。首はネックと呼ばれているとおり、とても重要な感覚センサーが数多くある場所です。ちょっとしたむちうち症状でも、一度専門家に診てもらうことをお勧めします。