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慢性の痛みは労働生産性、日常生活動作、経済的負担、医療資源使用と関連

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当然経済的損失にも影響する慢性疼痛

2015年の研究ですが、これは大切なことなのでブログに上げておきます。

■慢性疼痛は健康状態だけでなく経済的損失にも関与~日本人のデータ

日本人の10~20%は慢性疼痛を有しており、慢性疼痛は健康状態の悪化と関連することが知られている。大阪大学大学院 医学系研究科医療経済産業政策学寄附講座 教授の田倉 智之氏らは、日本人において慢性疼痛が及ぼす経済的影響について調査した。

結果、慢性疼痛は健康状態のみならず労働生産性日常生活活動障害医療資源の使用および経済的負担と有意に関連していることを明らかにし、「治療率の向上と集学的なアプローチが生活の質を改善し経済的負担を減らす可能性がある」と報告した。(Journal of Orthopaedic Science誌オンライン版2015年5月12日号の掲載報告)

院長の解説

簡単に言ってしまえば、長らく痛みがある人は、働きも悪くなり、日常生活にも不便を感じ、健康保険をより多く使ってしまうし、それらで金銭的フランも大きくなるそうです。

大きく考えれば国民全体の負担に繋がっていく

調査は、日本で行われた成人の横断的健康調査National Health and Wellness Survey(NHWS)のデータ(3万例)を使用して行われた。

SF-12v2を用いて健康状態を、仕事の生産性および活動障害に関する質問票(WPAI)を用いて間接費用を評価するとともに、回帰分析を用いて直接費用(医療費)への影響も検討した。

どうみても痛みを抱えていな方が、さまざまな尺度でグッドな結果です。詳しく見てみましょう。

・慢性疼痛ありが785例、なしが2万9,215例であった。
・慢性疼痛のタイプは、腰痛(72.10%)および肩痛・肩こり(54.90%)が多かった。
慢性疼痛あり群は、なし群と比較して患者背景や既往歴を調整後も、健康状態が有意に低

(例)痛みあり群 VS 痛みなし群
精神的側面のQOLサマリースコア(44.26 vs. 51.14)
身体的側面のQOLサマリースコア(44.23 vs. 47.48)
長期病欠(4.74 vs. 2.74%)
疾病就業(30.19 vs. 15.19%)
全労働障害(31.70 vs. 16.82%)
間接費用(148万8,385 vs. 80万4,634円)
日常生活活動障害(33.45 vs. 17.25%)
医師受診回数(9.31 vs. 4.08回)
救急外来利用回数(0.19 vs. 0.08回)
入院回数(0.71 vs. 0.34回)が有意に高かった(すべてp<0.05)。
慢性疼痛あり群の約60%は未治療であった。

・直近1週間における疼痛重症度(0~11で評価)の平均スコアは5.26で、女性、高齢者、低所得、ならびに複数タイプの疼痛を有することが、重症度の高さと有意に関連しており(すべてp<0.05)、定期的な運動が疼痛重症度の低さと関連していた(p<0.05)。

その場の痛みさえ楽になればいいという考え方もありますが、しっかりケアしていかないと、個人のひいては社会の経済的損失に直結する問題だといえます。

そのような意味で議論を巻き起こし、半ば強引に開催されている東京オフィス2020は長期的に見るとプラスに働くのだろうと私は考えています。文句を言っている方は、そんな暇があったら少しでも身体を動かしましょう!

慢性腰痛患者の医療費は年間2倍と試算

慢性的な腰痛のある患者は、非慢性腰痛の人と比べると、約2倍の医療費が必要になるとの研究結果がでたようです。

英国はプライマリケア患者データがすべて電子化されている。
英国・ロンドン大学経済社会科学部のHong J氏らが、英国総合実践研究データベース(GPRD)を使用し、慢性腰痛症の治療に関連する、12ヵ月分の医療費を比較分析し報告した。Spine誌オンライン版2012年10月2日号に掲載。
 
 
女性の顔
え?慢性腰痛があるとそんなにお金を使うの?

研究対象期間(2007年1月1日~2009年12月31日)で、

この研究では診断記録と鎮痛薬の処方記録のあった患者を慢性腰痛症患者(6万4,167例)と定義対照群は慢性腰痛患者と年齢、性、GPプラクティス??を1対1で一致させて非慢性腰痛症患者(5万2,986例)と定義した。
  • 慢性腰痛患者の医療費は年間2倍と試算
  • 慢性腰痛症患者の総医療費は1,074ポンドであり、対照群(非慢性腰痛症患者)の516ポンドの倍額であった
  • 慢性腰痛症患者の医療費の内訳で最も多くを占めていたのはGPの診察58.8%であり、続いて2次的ケアへの紹介が22.3%、残りが疼痛緩和の薬物療法にかかるものであり、これらがコストの格差をもたらしていた。
  • 感度解析では、2群間のさらに大きなコストの格差が認められた(1,052ポンド対304ポンド)。3倍以上医療費が膨らむ

痛いのを我慢すればそれだけで済むという話ではなくなってきます。いろいろな原因があって慢性疼痛になっているのですが、それらの原因を責めても始まりません。

それらの困難を克服していくことに人間の成長があり大切なポイントだと私は思います。

慢性疼痛になるのは、子供の時のトラウマや貧困、教育格差など生い立ちに関連していることも多く、その方の責任ではありません。だから自分を責めないで一つ一つやれることをやっていきましょう。

そこから得られる体験は貴重な財産になります。痛みが無い方からすると何でもないことかもしれませんが、その財産はあなただけの宝物になると思いますのでリハビリテーションを一生懸命行う価値があるのです。

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