癌以外の死亡率はすべて低い
いままで、主観的な要素でしか評価が存在しなかった思われるベジタリアン。
どうも長生きするらしいです。
菜食主義者は全原因による死亡率が低く、心疾患、腎疾患、内分泌疾患など、がん以外のすべての特定原因による死亡率も低いという。
今回の研究では、質問票を用いてセブンスデー・アドベンティスト教会の信者7万
3,300人の男女について、
非菜食主義、
半菜食主義(肉または魚を週1回以内)、
ペスコ・ベジタリアン(魚介類は食べる)、
乳卵菜食主義(乳製品と卵は食べる)
菜食主義(動物性食品を一切食べない)
を5年間追跡。
生存率に対する効果は女性よりも男性のほうが高いようであり、菜食主義者には年齢が高く、高学歴であり、よく運動し、飲酒や喫煙をしない傾向がみられた。この研究ではどのタイプの菜食が生存率に最も効果があるかは特定されていないようです。

菜食で大腸がんはリスクが2割低減
歳を重ねると自然と肉類は減ってくるものの、若いうちから意識するに越したことはありません。
アメリカでの7年間にわたる、77000人への追跡調査の結果です。
研究の対象とした菜食主義者は、肉だけでなく甘味類、スナック食品、精製穀類、カロリー飲料の摂取量が少なく、果物、野菜、全粒穀類、豆類、ナッツ類を多く摂取していた。
面白い所は
Alfred Neugut氏曰く
「菜食により大腸がんリスクが低減する理由はわかっていないという。野菜に防護成分が含まれているのか、肉に有害成分が含まれているのかは明らかにされていない。菜食は、運動や禁煙など、他の健康的な行動を示す指標である可能性もある。」と述べられていること。
被験者の約半数は、週1回以上肉を食べる非菜食主義者だった。その他の被験者は、以下の4タイプの菜食主義者だった。
- 肉を食べる頻度が週1回未満の半菜食主義者(semi-vegetarian)
- 肉は食べないが魚介類を食べるペスコ・ベジタリアン(pesco-vegetarian)
- 肉を避け、卵や乳製品を食べる乳卵菜食主義者(lacto-ovo vegetarian)
- 肉・卵・乳製品をいっさい食べない完全菜食主義者(vegan)

非菜食主義者に比べ、菜食主義者全体では大腸がんリスクが平均22%。
ペスコ・ベジタリアンが一番大腸がんリスクが下がるそうで43%低減。
完全菜食主義者では16%、乳卵菜食主義者では18%、半菜食主義者では8%、リスクの低減がみられた。


私自身はなるべく野菜を摂るようにこころがけています。セミベジタリアンを自称していますが週に1回以上お肉を食べることもあります。(2023年現在では、そこまで意識しなくなりました)
ベジタリアンになっても84%は肉食に戻るという研究もありますが、それでもベジタリアンの経験をしておくこをは、重要だと私はおもいます。

2021年追記:最近では私もご多分に漏れず、すっかりお肉も食べています。ただ一度はベジタリアンの軽い感じを知っておいても損は無いと思います。
おすすめの書籍は蒲原聖可先生の 「ベジタリアン食のススメ」です。
非常によくまとめられていて、なんだかとっつきにくいベジタリアンというイメージが払拭されるとおもいます。
食は健康を維持するのに絶対必要な条件です。無理なく少しずつ健康生活になれるといいですね。
経験上言える日本でのむつかしさ
昔インドを旅行した折にフルベジタリアンの生活を数カ月した事があります。
胃腸に負担がすくなく、いい意味で空気のような存在になれていた気がしました。
大学時代の先生にもフルベジタリアンの先生がいらっしゃって空気感が違っていた憶えがあります。
オーストラリアの語学学校にも、フルベジタリアンの先生がいたなあ。優しくって虫も殺さないと言っていたのを思い出します。
日本でフルベジタリアンを続けるのは難しく、味噌汁のダシや麺類に含まれる卵黄なども控える必要があることから
私ははやばやとやめてしまいましたが、完全なものでなければ少しずつ、菜食主義に向かうのも悪くないですね。
菜食主義になると肉食に比べるとアメリカンなパワーは出ないですが、身体がだるかったり、食後の眠気もなかったように思います。
大学時代の恩師、蒲原先生は社会学的にもベジタリアンになれば世界の食料問題は解決するとも仰ってました。動物の飼料につかう穀類などを考えると、食肉飼育は6倍のコストがかかっているのだそうです。
世界が平和にむかうころ、ベジタリアンの人口も増えるのかもしれないですね。サステナビリティにもいいんじゃないの??