目の健康の低下
「アイフレイル」という言葉が出てきました。日本眼科啓発会議により定義。
「加齢に伴って眼が衰えてきた上に、さまざまな外的ストレスが加わることによって目の機能が低下した状態、また、そのリスクが高い状態」。
簡単な10項目の質問によるスクリーニングツールも既に開発されています。
この質問項目によると、夕方になると見えにくくなることがある、信号や道路標識を見落としたことがある、などのうち2問項目以上に「はい」と答えた場合をアイフレイルと判定すると、74.5%とほぼ4人に3人が該当するとか。

加齢による機能低下は各所あるとおもいますが、「フレイル」と名付けられるのは令和の時代には致し方がないことか。
国際医療福祉大学保健医療学部理学療法学科の糸数昌史氏、視機能療法学科の新井田孝裕氏、医学部老年病学の浦野友彦氏らの研究によると、「アイフレイル」である高齢女性の4人に3人は「基本チェックリスト」のスコアが高く、要介護ハイリスク状態であることを示す研究結果が報告されました。
身体的、社会的、心理的/認知的弱さとも関係する、アイフレイル。視力の低下自体が筋肉量が減って、有病率が高くなるという研究もあるようで、簡単なスクリー二ングにもなりそうです。
アイフレイル質問票
- Q1. 目が疲れやすくなる
- Q2. 夕方は見づらいこともあります
- Q3. 新聞や本を長時間読む機会が減りました
- Q4. 食事中にテーブルが汚れてしまうことがあります
- Q5. メガネをかけてもよく見えないと感じることが多い
- Q6. 明るすぎると感じることが多い
- Q7. まばたきしないと時々はっきりと見えない
- Q8. 直線は時々波打って見える
- Q9. 階段が危険だと感じることがある
- Q10.信号機や道路標識を見落としてしまった
この10の質問のうち、2つ当てはまるとアイフレイルだそうなので、私も当てはまるかなあ…
年齢、身長、体重、BMI、SMI(Skeletal muscle mass index:四肢骨格筋量指数)ふくらはぎ周囲径、握力、通常の歩行速度について、目の虚弱がないと判断された参加者49名との比較では、歩行速度のみが眼虚弱の有意な低下を示した。
アイフレイルが要介護のリスク因子である可能性を示すものと考えられる。著者らは社会的引きこもり、認知機能低下、抑うつとアイフレイルの関連が認められた」と総括している。
この調査は、介護予防のために実施されている「フレイル健診」受診者を対象とするもので、2021年6月~2022年1月の栃木県大田原市が主催するフレイル健診を受診した地域在住高齢者のうち、研究協力の呼びかけに応じた225人が研究に参加したものです。



お歳を重ねれば重ねるほど、さまざまな昨日が低下していきます。すこしでも機能低下を遅らせるようにお互いにチェックしていきましょう。