超高齢化社会を迎えた日本。私達は日々、何かに追われるように生活しています。高齢化した地域を見てみると積極的に歩いている方は少ないように見受けられます。
高齢者で慢性腰痛がある方は、体重がkeyになるという研究です。海外の研究なので、日本人にそのまま当てはまるわけではありませんが、参考になる方もいらっしゃると思います。
体重が増えると歩行時間が減る
体重が、高齢者の慢性腰痛患者の痛み具合や歩行時間と関連しているようです。この研究の対象は慢性腰痛で過体重以上の高齢者(60〜85歳)55人で、3つのグループに分けられました。
55人なので小規模の研究になりますが、比較研究になります。3つのグループを見てみましょう。このグループには正常体重の方は含まれていないので、肥満、肥満傾向にある方の参考になります。
- BMIに基づき過体重群
- 肥満群
- 高度肥満群
③グループに分けて、「4種類の機能」、「動作時の痛みの程度」の2点が評価された
【おもな結果6つ】
結果を6つ見ていきましょう。分かりづらいといけないので、カッコ内の表現は簡単に書いてみました。
- 歩行時と階段の上り歩行および階段昇段中の疼痛スコアは、高度肥満群が最も高く過体重群と比較して有意差を認めたが機能検査スコアにおいてはBMIによる有意差はみられなかった。(体重が増えれば歩行と階段の登りで痛みを感じるが、日常生活動作に3グループに差はない)
- 高度肥満群は、過体重群と比較して歩行時の支持基底面が36%多く、片脚支持時間/両脚支持時間は3.1%~6.1%高値であった(太っていると歩行時に足の裏がついている時間が長い)
- 毎日の歩数は、過体重群および肥満群と比較して高度肥満群が最も少なかった。
- 機能面では腰の反り、腹筋のみを使う腹筋、レッグプレスの強度が高度肥満群で最も低かった。また、3つのエクササイズすべてにおいて女性は男性より18%~34%低かった。(高肥満群は反り腰で、脚の筋力が低い)
- 腰の反りの機能は階段昇段、椅子立ち上がり、歩行耐久時間と関連していた(腰を反らせる能力が重要)
- BMIは、1日当たりの歩数ではなく歩行耐久時間の独立した予測因子であった(太っていると長い時間歩けない)
この研究結果が慢性腰痛の無い高齢者とどのように違うのかは不明です。
カイロの臨床で思う事
最近カイロプラクティックの臨床で、肥満傾向の高齢者で腰痛があれば、先ずは体重管理をする方向でお話をします。なかなか自己管理が難しい分野ですが、アプリやノートを使って、食べたものを記録していただき、体重管理を勧めます。
現実的にはなかなか難しいですが、一緒に取り組んでみて見えてきたことがあります。それは食べてしまう理由を見つけてきて、食べてしまう。その背景には生育環境で抱えてきたスキーマ(認知枠組み)が、社会生活を営んでいると必要以上にストレスを感じさせてしまう。
この部分にしっかり認知行動療法で本人が取り組むことができれば、大きな変化が望める可能性があると思います。
このスキーマはご本人が大切にしている事である場合もありますので、サポートする場合は慎重に根気強く、向き合う必要があると思います。
高齢になると残りの人生が少なくなっていく中で、そこまでする必要があるのか?とも思うかもしれません。しかしこの目の前の腰痛管理に取り組むことが、より良く死んでいく道に直接つながるものだと私は思います。










