「久しぶりにランニングを始めたら、膝が痛くなった…」 そんな経験、ありませんか?
実はぼく自身も、高校時代に運動していたものの、しばらく運動から離れていた時期がありました。そして“おじさん化”してから再び走り始めたとき、張り切りすぎて膝を痛めたことがあります。
特にマラソン練習で距離を伸ばしていくと、フォームが崩れて膝の内側や外側に負担がかかりやすくなりますよね。人によっては「膝の中が痛い」と感じることもあると思います。
こうなると「軟骨がすり減ったのでは?」と不安になるかもしれません。でも、最近の研究では、ランニングによる膝軟骨への負担は一時的なもので、運動後1時間半ほどで軟骨の厚みは元に戻るというMRI研究のメタ解析も出ているんです。
この記事では、そんな最新の知見をもとに「短期間のランニングで膝軟骨はすり減るのか?」という疑問に、わかりやすくお答えしていきます!
ですから50歳過ぎのランナーも基本的にはランニングによる軟骨のダメージは気にしなくても良いと思います。
「膝がすり減る」は本当?ランニングと膝の正しい関係
ランニングは膝に悪い? 最新のメタ解析によると、ランニング直後に膝軟骨の厚みや水分量が一時的に減少することがMRIで確認されていますが、約1.5時間で元に戻ることがわかっています。長期的な損傷は認められておらず、既存の軟骨の傷にも悪影響はありませんでした。 👉 研究論文はこちら(Osteoarthritis and Cartilage誌)

言い換えれば、ランニングを続けて膝が痛くなる場合、原因は軟骨そのものではなく、別の部位にある可能性が高いです。もちろん、もともと軟骨の厚みが減っているケースもありますが、筋肉や靭帯、関節包などの組織に負担がかかり、痛みが出ていることも考えられます。
膝の痛みが続く場合は、無理せず専門家に相談してみましょう。
なぜ一時的に厚みが減るのか
軟骨の約60~80%は水分でできています。ランニングなどで関節に圧力がかかると、この水分が一時的に軟骨の外へ押し出され、MRIでは“厚みが減った”ように見えることがあります。
**でも安心してください。これは軟骨が壊れているわけではなく、関節が衝撃を吸収するための自然な反応です。**運動後にしっかり休息をとることで、水分は再び軟骨に戻り、元の厚みに回復します。これは背骨の椎間板にも同じことが言えます。
人間の身体は、適度に使うことでより良い状態へと向かいます。軟骨も、適度な圧力が加わることで代謝が促され、健康を保つ助けになります。
ただし、ここで大切なのは「適度な圧力」です。若い頃に運動習慣があった方ほど、再開時に頑張りすぎてしまう傾向があります。
ランニングは気持ちよく、つい夢中になってしまいがちですが、年齢を重ねるほど、体の声に耳を傾けることが大切です。
疲れや違和感を感じた時は、無理をせず休養を優先することで、長くランニングを楽しむことができます。
痛みが出る場合の注意点
痛みが出た場合は、まず運動を中止し、安静を優先しましょう。
特に関節や腱に違和感がある場合は、無理をすると慢性化する恐れがあります。
細かいバランスや、左右の脚の使い方の微妙な差が膝への負担を高めていることもあります。そのような場合のフォームの修正は時間をかけて取り組む必要があります。
一時的な疲労による痛みであれば、数日間の休養で回復することもありますが、鋭い痛みや腫れを伴う場合は、医療機関での診察をおすすめします。
また、痛みが出る前兆として「違和感」「張り」「重さ」などがある場合もあります。そうしたサインを見逃さず、早めにケアすることが、長く運動を楽しむ秘訣です。
参考文献
Coburn SL, Crossley KM, et al. Is running good or bad for your knees? A systematic review and meta-analysis… Osteoarthritis Cartilage. 2023;31(2):144-157. doi:10.1016/j.joca.2022.09.013









