サプリメントに関しては、カイロプラクティックの業界では積極的に取り入れている先生もいらっしゃいます。エビデンスの質はどうであれ、栄養学の観点から必要だと考えられるサプリメントを処方してもうらう、というスタンスは一定の需要があります。
個々の症例でどうこう述べるつもりはありませんが、大きなマスで見た時に効果が望めないという内容の記事になります。
カイロプラクティック業界でもエピック=EPIC(Evidence-based, People-centered, Interprofessional and Collaborative)という概念が打ち出されました。
「根拠に基づく、ひとびとが中心になった専門職連携での共同の取り組み」という訳になるのですが、最初の部分、根拠に基づくの部分になります。
ビタミンDサプリは研究によって賛否わかれる
一番厳しめの判定がでるコクランレビューでは、否定されていますが、ある程度の効果が望めるとのガイドラインや、比較研究もあります。
大まかに言えば
- 健康な人がビタミンDサプリを使っても意味はない
- 自立生活や介護施設での高齢者の死亡率を低下させる可能性
- 何らかの理由で血中ビタミンD濃度が低い人は、活性型ビタミンDをお医者に処方してもらうと椎体骨折リスクの低下など一定の効果がある可能性がある
コクランレビューではサプリメント一般でのビタミンDサプリの研究ですが、ビタミンD3は、自立生活や介護施設で生活する高齢者の死亡率を低下させる効果があるようです。ビタミンD2、アルファカルシドール、カルシトリオールは死亡率に統計的に有意な有益な効果を示しませんでした。成人の死亡予防のためのビタミンD補給 – PubMed。
これ2026年現在でもコマーシャルで見かけるのではないでしょうか?政府やGoogleなどの民間企業プラットフォームは広告規制をかけたほうが消費者には優しいはず。
ただし日本でお医者様の処方するビタミンDは活性型ビタミンDで、日本国内の臨床試験ではアレンドロネートとの併用で、ランダム化比較試験が行われて、椎体骨折予防、骨密度の改善、QOL向上が報告されている。日本で活性型ビタミンDが保険適応になっているのは、この論文が元のようです。Plain vitamin D or active vitamin D in the treatment of osteoporosis: where do we stand today? | Archives of Osteoporosis | Springer Nature Link
また2022年に出された、骨粗鬆症予防ガイドラインにも下記のようにあります。
50歳以上の方には、必要に応じてビタミンD(800〜1000単位/日)を処方し、十分なビタミンDレベルを達成します。特に吸収不良のある成人では、より高い用量が必要になる場合があります。(注:健康な人では血清25(OH)ビタミンDレベル≥20 ng/mLで十分かもしれませんが、既知または疑いのある代謝性骨疾患がある場合は30 ng/mL≥適切です。
骨粗鬆症予防と治療のための臨床ガイド – PMC
これは骨粗鬆症になってからビタミンDサプリは意味がないが、骨粗しょう症予防には有用だと言えるのでしょうか?

基本的にはバランスの取れている食事ならば、サプリメントの服用は必要ないとされている研究がおおいですよ。
それでサプリメントはもともと「主」を「補う」という意味です。
健康管理の為の「主」は食事、運動、睡眠です。まずはこの管理をしていきます。それを補う形でのサプリメントには意味があるのかもしれません。
ですから、ビタミンDをしっかり摂ろうと考えた場合、基本的には
- 油性の魚–サーモン、イワシ、ニシン、サバなど
- 赤身肉
- 肝臓
- 卵黄
- いくつかの脂肪スプレッドや朝食用シリアルなどの栄養強化食品
などから摂ってあげてください。この健康的な食事が疎かになっているケースは、他の病気のリスクも高めます。
健康な食事ができていないと、血液検査の数値が悪いです、その中にあるビタミンDが欠乏している状態にもなっているという図式が多いようです。
再確認されるVD単独では「意味なし」
いくつかの観察研究では、ビタミンDレベルの低下は、骨折、転倒、機能制限、ある種の癌、糖尿病、心血管疾患、うつ病、および死亡のリスクと関連している。
ビタミンD単独での骨折予防効果は認められなかった
特に健康な高齢者においては、サプリメントによる明確な利益は示されなかった
Effect of Vitamin D Supplementation on Risk of Fractures and Falls According to Dosage and Interval: A Meta-Analysis – PMC
人種や集団によるビタミンD不足に違いがあり、その定義がハッキリしないのが現状。
たとえば、非ヒスパニック系黒人は、白人よりも低ビタミンDレベルでの有病率が高いにもかかわらず、骨折の報告率が低くなっています。

癌や心血管障害を予防しない
冒頭書いた通り、健康な人が飲んでも、癌や心血管障害の発生率は下げません。それよりも健康的な食事です。
ビタミンDは侵襲性がんや心血管イベントの発生率を低くしませんでした
ビタミンDサプリメントとがんおよび心血管疾患の予防 |ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン
ビタミンDは筋肉の健康をサポートしない
関連するランダム化比較臨床試験から入手可能なすべてのデータの分析によると、ビタミンDの補給は、筋肉の機能、筋力、または質量に有益な効果をもたらしません。テストの種類によっては悪影響も出るようです。
飲んで気分的に安心感を得たり、主観的に高揚感が得られるようでしたら嗜好品として使用するのはありだとおもいます。
その際、常備薬を含めて5種類くらいまでの服用にとどめましょう。思わぬ副作用が起こりうる可能性が高まると言われています。詳しくはポリファーマシーの動画をご覧ください。









