抗鬱薬の増量に意味はあるのか?

2020年10月12日

気を付けて、抗うつ薬の増量

頭打ちではあるものの、抗うつ薬の売り上げは高水準を保っています。一般的なネット検索では落ち込んだ時は精神科、心療内科→薬物療法 という流れになるのが現代です。(もちろん私は賛成しませんが)

そんな私ですが、一般的な選択をした方の為の情報をお伝えしますね。

初回に抗鬱薬を処方されて効果が無かった方は、その後抗鬱薬を増量しても効果がないという研究報告です。

お薬の増量は意味ないですよ
抗うつ薬を増やすのに意味はない

多くの鬱病患者は、どこの国でも抗うつ薬単独の療法に十分に反応しない。これは日本だけじゃないんですね。そして抗うつ薬の漸増、高用量がしばしばどこの国でも行われるため、オーストリアの医科大学で二重盲検無作為比較試験のメタ解析を行いました。

メタ分析ですから最上級の研究なんです

1208例が抽出。薬剤の内訳はフルオキシトン448例、セルトラリン272例、パロキセチン146例、デュロキセチン255例、マプロチリン87例。

結果的に抗うつ薬を増量する方法は、

  • 標準用量を継続する療法と比べ有効ではない
  • 個々の抗うつ薬どれでも効果は変わりない
  • これは症状の度合いによっても特に差はない

著者らは「メタ解析の結果から、初回の抗うつ薬治療において標準用量で治療反応が認められない患者への抗うつ薬増量療法は、うつ病に対する一般的なエビデンスベースの治療選択肢としてみなされない」としている。

原著論文はこちら
Dold M, et al. Psychother Psychosom. 2017;86:283-291.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28903107

私自身はそもそも薬は必要ないという立場

私自身はWHOの研究報告どおり、うつ病は抗鬱薬を処方しないほうが回復率は高いという立場、つまり患者さんの脳の問題ではないではなく、人生の危機に直面した時に出る人間の正常な反応という立場です。

WHOの報告によると、1年後は抗うつ薬を飲んでいないグループが一番治りがいいそうですよ。

自殺念慮がない限り抗鬱薬は不要という立場です。

悩んでいる方はご参考ください。