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伊藤孝英
カイロプラクティックそのまんまサンシャイン院長
RMIT大学(ロイヤルメルボルン工科大学)日本校卒業。B.C.Sc(カイロプラクティック学士), B.App.Sc.(応用理学士)。従来の筋骨格系障害としての腰背部痛という観点から、生物社会心理的要因としての腰背部痛へとシフトチェンジしてマルチモデルで腰痛ケアをしています。鬱・不安などの気分障害で過度な薬物療法に疑問をお持ちの方もお気軽にお問い合わせください。
そのまんまサンシャイン公式ホームページ
筋骨格系の症状はもとより代替医療のセカンドオピニオンもお気軽に聞きにきてください。https://chirosonomanma.com

    半月板手術は理学療法と同等の結果も

    膝の施術

    膝の半月板はスポーツなどで無理な力がかかると損傷しやすい身体部位の一つです。今回の報告は45歳以上の方を対象とした研究になります。

    目次

    変形性膝関節症で関節鏡下半月部分切除術は理学療法と同等

    変形性膝関節症をお持ちで、なおかつ半月板を損傷している疑いがある方、同じような状況で手術を勧められているが少し悩んでいる方の参考になれば幸いです。

    医学の研究は条件が違うと全く違ってくることがあるので、上記の条件で、関節鏡下半月板部分切除術の場合は、理学療法と同等の結果となるそうです。

    質の高い無作為化した研究ですので、対照試験としては最高の研究となります。

    エビデンスレベル
    上から2番目の質の高い研究

    2013年 手術した群と理学療法のみの群を比べてみた統計調査です

    変形性関節症で半月板断裂の45歳以上の患者351人を対象に、関節鏡下半月板部分切除術と理学療法の治療効果を無作為化試験で比較。

    変形性関節症の評価尺度WOMAC身体機能スコアの平均改善度は、6カ月時で
    手術群20.9ポイント
    理学療法群18.5ポイント と有意差はなかった。
    12カ月時の結果も同様で、有害事象の頻度も有意な群間差はなかった。

    (March 19, 2013/NEJM)

    痛みに関しての事は書かれていないので、痛みに関しては何とも言えませんが、一般的に関節機能が上がると比例して痛みは下がります。ですから痛みも同等だと考えられます。

    45歳以上で関節鏡下半月板部分切除術をお考えの方はご参考ください。

    半月板移植術の行方 2015@アメリカ

    さて次に半月板の移植手術の場合どうでしょうか。50歳以下の若年半月板損傷に対する半月板移植手術の長期転帰に関する研究です。これも50歳以上や、半月板の移植手術でない手術の場合は当てはまりませんので、ご注意ください。

    あとよくあるのが、アメリカ人での研究なので日本人には当てはまらないかもしれない、という言い方がありますが、個人的には充分参考になると考えています。

    50歳以下の半月板移植患者38人 11年追跡調査

    結論を簡単に書くと、短中期的には半月板移植術も有用なようですが、7年くらいで再手術の可能性が高いようです。

    50歳以下ならまだまだ活動したい年代ですから、移植も考慮したいところですが、再手術が基本的には必要であることを踏まえて考えたいところです。

    米国整形外科学会(AAOS)は8月5日、50歳以下の若年半月板損傷に対する半月板移植手術の長期転帰に関する研究を紹介した。Journal of Bone and Joint Surgery誌8月5日号掲載されたもので、大半の患者で痛みは軽減し、膝機能も改善したが、患者の3割超で10年以内に再手術の必要性が確認された。

    半月板移植は、関節鏡を用いて2骨間のクッションを維持し、関節を安定させることで、持続する膝痛を予防し、可動域が広げることができる。米国では若年患者の半月板損傷や摩耗の治療で行われている。

    その結果、移植後に日常活動で痛みのあった患者は11%のみで、72%は自転車や水泳などの影響度の低いスポーツに参加することができた。
    ただ、移植後10年の生着率は63%にとどまり、再手術が必要だった患者の移植耐久年数は術後7-8年だった。

    Meniscal transplant in patients age 50 and under relieves pain, delays additional surgery

    著者のNoyes氏は「15年で移植残存率は多くみつもっても40%まで減るため、長期的な移植の機能は未だ疑問。本手技は根治目的ではなく、再手術が必要になる可能性が高いことを患者には助言すべき」と述べている。

    状況や術方式によって結果が違ってくるのが手術です。

    これらのことが術前に充分に患者さんに伝えられたうえで、手術をするかどうかの意志決定が行われることを望みます。

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