カイロプラクティックの検査でも利用されるデルマトーム検査。皮膚の感覚が、背骨の特定部分から出ている神経によって支配されているという生理学的観点からの検査です。


左が背骨のレベルです。例えば黄緑の部分を見てみましょう。首から出る神経が首肩腕指の皮膚感覚を司っています。(ネッター解剖学図譜より)
カイロプラクティックの臨床を20年やっていますが、デルマトームどおりに痺れが繋がってでている患者さんは、ほとんどいません。当初はなんでなのかなあ?と不思議に思っていました。
そんな臨床家に納得の研究結果です。デルマトームは【あてにならない】という報告です。
L5はなんと1%
これは多くの臨床家が直面しているとおもいますが、統計的にもはっきりしているようです。
- L5群で、疼痛の分布がL5デルマトームと少しでも一致したのは正面22例(22.4%)
- 背面60例(61.2%)
- 両方13例(13.3%)で、50%以上一致したのはわずか1例(1.0%)であった。
- S1群で、疼痛の分布がS1デルマトームと少しでも一致したのは正面3例(3.6%)、背面64例(77.1%)、両方15例(18.1%)で、50%以上一致した患者はいなかった。
- L5群で、チクチクする痛みの分布がL5デルマトームと少しでも一致したのは正面27例(29.7%)、背面27例(29.7%)、両方14例(15.4%)で、19例(20.9%)は50%以上一致した。
- S1群で、チクチクする痛みの分布がS1デルマトームと少しでも一致したのは正面3例(3.6%)、背面44例(53.0%)、両方18例(21.7%)で、50%以上一致した患者は12例(14.5%)であった



L5.S1領域でのチクチクする痛みは20%くらい一致するが、その他はまったく当てにならないということのようです。
これでも科学と言えるのかが疑問ですが、学生の頃、一生懸命練習しましたけど。いまでも基本だから、神経根障害の方への検査は一通りはしています。
少しはヒントがあると思います。ただ背面以外は、「そこまで信ぴょう性はない」という前提を知っているのも大切なことだと思います。
『そのまんまサンシャイン』ではMRI所見にとても不安を憶えている方の解消法としてデルマトーム図をお見せする事はあります。
当然画像所見とは一致しませんが、MRIで不安になっている方を逆手にとって、ひとまずは安心して頂ける材料にしています。












