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世界カイロプラクティック学生評議会(World Congress of chiropractic students)以下WCCSは1980年から毎年開催されている国際会議です。
世界のカイロプラクティックの大学生が一度にあつまり、国際会議、交流をおこなう世界的なイベントになります。
私は幸運なことにRMIT大学日本校の3年生の時、この世界中のカイロプラクティックの学生が集まり、会議、交流をおこなうWCCSに参加することができました。
地味で勉強ばかりしていた私の大学生活の中で一番エキサイティングで思い出深いイベントでした。
少しでも世界のカイロプラクティック事情、WCCSの空気間を味わってもらえればと、当時の感想を記します。
デンマークに訪れたのは初めてで「北欧の国」という印象しかなかったのですが、行ってみて驚いたのは人々の意識の高さです。
本当の民主主義は北欧にしかないと言われるように、あらゆることが日本と全く違う印象であったと言えます。
自然環境の厳しい北欧であるために、合理的に物事を考えていかないと生きていけなかったという背景があったのだと思います。
南デンマーク大学は30000人以上が通う総合大学で、童話作家アンデルセンの故郷のオーデンスという街にある非常に美しい大学です。
大学1年生の頃からWCCSに興味はあったのですが、この南デンマーク大学での開催に特に参加したかった理由は、デンマークでカイロプラクティックが置かれている立場が素敵だったからです。
それはデンマークではカイロプラクティックが医者と同じポジションにあるところです。
具体的には、医学生は南デンマーク大学では2年生まで基礎医学を学び、3年生になるときにメディカルドクターになるか、カイロプラクティックドクターになる道を選択するかというカリキュラムになっていることでした。
そしてキャンパスの大きさ、実技質の充実度、食堂の美しさ、すべてがきらびやかなのです。当然学んでいる学生方もハイレベルで自信に充ち溢れていました。(留学生による南デンマーク大学レポート、別サイトへとびます)
デンマークはさまざまなニュースで目にするように、画期的な研究を行い続けています。カイロプラクティックに何かしらの将来性があるということで、医学生がカイロプラクティックを学んでいるのだと感じました。
ものすごく忙しい大学生活のあいまにWCCSに参加することができたことは、とても幸運でした。
私もあまりの忙しさに参加をするかしないか躊躇していたのですが、同期の学生が「興味があるなら絶対参加しておいた方が良いですよ」と後押ししてくれたので意志決定が出来ました。
和田君ありがとう、この場をお借りしてお礼いたします。そして参加に際して応援支援をしてくださった先輩方にもこの場を借りてお礼申し上げたいと思います。
世界中からカイロプラクティックを学んでいる学生が集まる雰囲気を味わえたことは、私のその後の人生において大きな+になる素晴らしい経験でした。
会議では各国のカイロプラクティック事情を踏まえて、プロポーザルを出します。大学が賛成、反対をとり賛成が多数であれば各国へ持ち帰り、行政に働きかけたり、なにかしら政治的な活動が行われます。
我々RMIT-Japanのプロポーザルは「三浦レポートの見直し」と「広辞苑のカイロプラクティックの表記の訂正依頼」についてです。今考えてもかなり渋い活動です。
毎年母校の学生はこのような地道な活動をして、日本におけるカイロプラクティックの普及に微力ながら勤しんでおります。このような地道な活動を各国の学生が行っています。
印象的だったのは当時イタリアやドイツでもカイロプラクティックが未だ法制化されていなかったので、日本のように『テクニックのみのセミナーを止めさせたい』などの議題が出されていました。
今思うと、法制化されている国とされていない国では学生の質も違うし、取り上げられる議題の内容も全くレベルの違うものでしたね。
まあ法制化されていない日本の良い所と言えば、「患者満足度が高い」とか「保険点数に縛られない」など自由度の高い治療が行えることでしょう。そのまんまサンシャインでもそのようになっていますから。
会議の後はパーティー、海へいったり、バーべキューをしたりと学生同士の交流が日々ありました。パーティでは日本チームは「上を向いて歩こう」を合唱して、いい思い出になりました。
欧米の方が多い中でコミュニケーションに不安を感じながらも、楽しい時間を過ごせました。これらの交流でわかったのは、あまりにも合理的なコミュニケーションが交わされており、私のような片言の英語しかしゃべれない人間にとっては、具体的な議論はできなかったということです…
デンマークの学生は皆英語が堪能で、英語ネイティブの学生達とも対等にカイロプラクティックについて真面目に議論していました。
固い話から、キャンプファイヤーでのゲーム、歌、など幅広く楽しませてもらえました。参加した学生がみんな各国の患者さんの背骨をケアしているのかな?と考えると胸がいっぱいになります。
会議の合間を利用して、貴重なお話を聞きにいくことができました。
出発前にNHKラジオでたまたまデンマークの「風車」についてレポートしていたケンジ・ステファン・スズキ氏へ電撃レポートをお願いしたところ快く引き受けてくださったのです。
ご存じの方も多いとおもいますが、ケンジ・ステファン・スズキ氏は、デンマークに帰化された元外交官の方で、風力発電の風車の輸出業と、「風の学校」という主に日本企業への研修をデンマークで行っている紳士です。
著書に
があり、デンマーク人の考え方を解りやすく説明してくださっています。
会場のオーデンスから電車で1時間ほどのところに住居を構えるスズキ氏は、車でわれわれを駅まで迎えにきてくださいました。
あまり質問をしても失礼かもしれない、とおもいながらも根掘り葉掘りいろいろ質問をしてみると、デンマークという国の意識の高さが浮き彫りになりました。
極めて合理的で、あるべきヨーロッパの姿であるといわれる北欧。教育や福祉に興味がある方なら先進的な取組の多くが紹介され御存じの方も多いとおもいます。
なぜかカイロプラクティックの学生で、意味もわからずコンタクトをとった私にも快くインタビューを受けてくださり、日本の将来を危惧しているのか、風の学校を訪れる人皆に伝えているのかわかりませんが、私にも国造りについて熱く語ってくれました。
くしくも2021年現在、少子高齢化、産業構造の変化で崖っぷちに、いや既に崖から転げ落ちているのかもしれない日本でカイロプラクティックを行っているわけですが、来院者とともに100年後の日本につてい語る日が始まっています。
皆さん信じられますか?日本では原発どうのという話をしていると左よりだの難しい人だのと言われる風潮がいまだにあります。
政治の話といえば、だいたい与党の悪口か、野党の悪口。それが日本人にとっての政治の話ですが、本来の民主主義は椅子取りゲームではなく、具体的な話が日常にあるのです。
デンマークでは原発のメリット・デメリットが日常会話の中にあったらしいです。
井戸端会議がそういう話題なのでしょうね。ここでも愕然。北欧の厳しい自然環境が妥協を許さない人間性を培っている部分はあるとおもいますが、それにしてもあっぱれです。良い悪いは別にしてカルチャーショックでした。
結果、デンマークには原発が1基もありません。風車でエネルギーを作るという選択をしました。
ステファンスズキ氏の言葉が今でも忘れられません、『国を作るのは100年かかる、デンマーク人はそれをやった』。100年後の日本について語り合える仲間に巡り会いたいものです。
ざっと私がWCCSに参加した1週間の感想です。最後までお読みいただきありがとうございました。