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先日ご縁あって加々良宗澄先生の正和大本山大権正管長の入信40周年記念式典に参加する機会を頂いた。
記念式典の加々良先生のお話の中で「滝行により背骨が刺激され、難聴が治った信者さんが居た」というお話を伺った。本来の目的ではなかった奇跡が起きたというお話です。
「カイロプラクティックの始まり」と同じことが起きており、興味が湧きました。
カイロプラクティックの始まりは1895年の9月18日にDDパーマーが使用人であったハーベイ・リラードの第3胸椎をアジャストメントしたところリラードの難聴が偶然に治ったことから始まっています。
その後、中長期にわたるカイロプラクティック・ケアでメニエール病が改善するという報告はあるものの、1回の施術で回復したという報告はありません。
加々良先生曰く「滝行の水量は物凄い物理的エネルギーで、頭上に直接当てると衝撃で脳震盪のようになってしまうので、首の付け根に当てる」そうです。
想像するに第一胸椎か第二胸椎辺りに落ちてきた水流を当てるものだと考えられました。
次回お逢いする機会があれば直接伺ってみようと思います。
お話では精神修養の為の滝行で、もともと難聴であった方が滝行の終わりくらいに普通に聞こえていることに気づき驚いたそうです。これも難聴を治す目的では無かったものの上部胸椎にとても強い物理的刺激を与えたことで起きた奇跡です。
私自身は長崎という地に初めて訪れたため、自由時間に観光をしたのですが、定番の「出島」でレプリカではあるものの「解体新書」が見られ感慨深かったです。
それを解剖学が伝わった土地で観られたことも何かのご縁。
今から250年前になる1774年に「解体新書」が発刊されました。漢字には解剖学用語がなかった為、杉田玄白や前野良沢・中川淳庵らを中心に苦心の上に生み出していきました。
今日われわれが使っている多くの解剖学用語は日本人が漢字をあてて作ったそうです。
「神経」という言葉もその一つです。オランダ語のZenuw (ゼヌー)を、それまでの医学(東洋医学、漢方医学)用語にある「神気と経脈」から抜き出し、創出された言葉のようです。
ZenuwはMiddle Dutchでsēnewe, sēnuwとなっていて、タンパク質のバンド、神経細胞の束のような意味のようです。
当時の意味合いとは違うのかもしれませんが、広辞苑によると
神気:①万物を生成する霊妙な力 ②不思議な雲気 ③精神と気性 ㋐心身の力。気力㋑精神。こころ。④すぐれた趣
経脈:漢方で、気血が運行する主要な通路
カイロプラクティックは神経を診る仕事でもあります。このことについて少し考えてみたいのです。聴覚も勿論、神経系の一種、現代医学では第8能神経に分類される内耳神経が司っています。
それが何故ゆえに第三胸椎のアジャストや、第7頚椎~第2胸椎あたりに滝の水量を打ち付けたことで難聴が回復したのか?
音楽関係、演劇などのパフォーマンスアートの世界で「全身で聞きなさい」などという表現があります。イヤフォンでも骨伝導で聴覚を刺激する技術もあるように、もしかすると大なり小なり音波を全身の骨が感じ取り骨伝導で最終的に第八脳神経に伝えているのかも。
現在記憶は脳という中枢神経を中心に成り立っていると考えられていますが、それぞれの細胞にもそれぞれ記憶があるという研究結果が出て生きています。聴覚自体も第8脳神経だけで成り立っていないのかもしれません。
カイロプラクティックの始まり、滝行後の難聴回復の共通点と考えられる要因を書いてきましたが、では『なぜそれが上部胸椎なのか?』
現在の解剖生理学ではその理由は説明できません。
私自身は加々良先生のお話をお伺いするまでハーベイリラードに起きた奇跡は一つの寓話と考えていました。
耳が聞こえなかった人が聞こえるようになる、
それは唄;アメージンググレイスの歌詞にあるように『blindだった人間が今は神のご加護で見えるようになった』のように人の声が耳に届くようになった:人の意見が聞けるようになったという意味で捉えていました。
またそのような寓話としての意味合いもカイロプラクティックの臨床を続けていく中で実感していますので、いまでもその要素を大事だと感じています。これはある程度エビデンスに則ったケアを提供していると良く分かります。
このことは加々良先生から私への唯一の質問「どんな患者さんが難しいですか?」への私の答え「素直でない人間」からも言える、「人の話が聞こえていない人」は実際臨床上、筋骨格系症状からの回復も難しいからです。
DDパーマー、加々良先生共に、難聴の回復を目的とした施術、修行ではなく、尚且つそのような症例が極めてすくないことから、まさに「奇跡」と言えるので考察に値するかは判りませんが、今後少しずつ、考えていきたいです。
2024年8月4日 加々良先生と再会する機会があり、確認したところ第二.第三胸椎あたりを指さして、「この辺りです」と教えてくださいました。
宗教的には「天に祓われる」というような意味合いになるそうです。物理的には刺激になりますが、単純に物理的刺激で神経系を介して聴力が快復するというのは、現代医学では説明が出来ません。
この点はカイロプラクティック誕生秘話と関係しているので、今後も考察していきたいと思います。