頚椎ヘルニアの診断が出た50代男性への代替医療の症例をご紹介します。良好な経過だったのですが、ある時に痺れが再発してしまいました。
失敗例を参考に、同じようなケースで気をつけるべきポイントを確認してみてください。
目次
左腕から手にかけての痺れ:頸椎ヘルニアと診断された50代男性
ウエイトトレーニングが趣味の男性です。
- 左腕、左手へとつづく痺れが1ヶ月
- MRIをとり頚椎6番7番の間の椎間板ヘルニア
- 早くトレーニングをしたい
痛みと状態:発症から1ヶ月、早くトレーニングを再開したい焦り
- 左腕、左手へとつづく痺れが1ヶ月続いている
- 病院のMRIで「頚椎6番・7番の間の椎間板ヘルニア」と診断された
- 早くトレーニングを再開したいという強い焦りがある
- ボディビルを長年趣味にされているため、筋肉量が多くがっしりした体格
- 首の可動域は比較的狭めである
ボディビルを長年趣味にされているので、基本的に可動域は低めです。筋肉量は多く、がっしりされた体系です。
検査と施術:トリガーポイント治療と画像診断に対する考え方
- サーヴィカルコンプレッションテスト(頚椎圧迫テスト)の実施
- 腋下筋群や首肩周りのトリガーポイントに対する筋緩和操作
- 頚椎のモビリゼーションと姿勢指導
画像診断でヘルニアと指摘されていても、実際に触診すると筋肉の強い緊張(トリガーポイント)が症状を引き起こしているケースは少なくありません。まずは施術によって首や腕の緊張をしっかり和らげることが重要です。
首のすっきり感と、運動再開による痺れの再発
施術を重ねるうちに首や腕のすっきり感が得られ、本人も「かなり楽になった」と手応えを感じておられました。
しかし、状態が良くなったことで「もう大丈夫だろう」と判断し、高負荷なウエイトトレーニング(ボディビル)を早めに再開してしまったところ、再び左手の痺れが戻ってきてしまいました。
反省点と考察:ガイドラインと患者の「日常(ボディビル)」への向き合い方
今回のケースにおける最大の反省点は、「患者さんの『早くトレーニングをしたい』という強い希望に対し、運動再開のタイミングや負荷のコントロールを十分にマネージメントしきれなかったこと」にあります。
どれほど施術で状態が改善しても、趣味や日常生活における負荷がいきなり強すぎると、組織が適応しきれずに症状が再発してしまいます。患者さんの「日常のこだわり」にどうアプローチし、段階的な運動再開を納得してもらうか。今回の失敗から得た教訓を、今後の臨床にしっかりと活かしていきたいと思います。
大事をみてもう1ヵ月くらいは負荷の少ないトレーニングを勧めるべきでした。最終的にお電話で、手術は絶対しないとおっしゃっていたので、その部分だけでもお力になれたのではないかと考えています。

