【症例】ダンサーの腰痛と膝の関連痛|6年間悩んだ10代女性の回復プロセス|カイロプラクティックそのまんまサンシャイン

ダンスを愛する方にとって、この言葉ほど辛い選択はありません。柔軟な身体を持つダンサーでも、繰り返される練習や日常の姿勢のクセが積み重なると、腰や脚に限界がくることがあります。

今回は、6年間も続く腰痛と膝の痛みに耐えながら活動を続けていた、10代のダンサーの症例をご紹介します。「マッサージや電気治療を続けても、なかなか改善しなかった痛み」が、なぜカイロプラクティックのアプローチで変化したのか。その理由を紐解いていきます。


▶慢性腰痛の症例一覧
▶ 腰・股関節の症状

目次

慢性腰痛の10代女性ダンサーへのカイロプラクティック

プリエ
イメージ

好転反応が大きく出た症例

この症例では、初回施術後に一時的な痛みの増悪(好転反応)が強く現れました。

先ず好転反応とは代替医療にある考え方で症状が回復していく過程で一時的に悪化したような状態になることを言います。

漢方では瞑眩反応(めんげんはんのう)と呼ばれ、回復には大切な反応だと言われてきました。漢方では「瞑眩なくして効果なし」という言葉があるほどで、この反応がでないと施術の効果は無かったと同じと扱われます。

初診時の訴えは以下の2点

  • 腰は痛いけどレッスンは続けなくてはいけないから辛い
  • 腰痛がひどくなると膝まで痛むこともある
ダンサーのシルエット
腰の負担の大きい振付もある(イメージ)

ダンス特有の動きによって腰に負担が集中しやすいことが、痛みの背景にありました。

痛みと状態:長期間にわたり腰痛がある

▶ 検査で異常なしと言われた腰痛について 

通常、3か月以内に治まる腰痛は急性腰痛・亜急性腰痛に分類されますが、年単位で続く腰痛は慢性腰痛とされます。

この方はダンサーとして活動しており、簡単にお稽古を休むことができないため、痛みを抱えたまま練習を続けざるを得ない状況でした。

  • 6年前からある腰痛が踊りの時にひどく痛む
  • 週のお稽古は4日ほど
  • マッサージに行っても改善しない
  • 膝を曲げてしゃがむと痛い

ダンス特有の動きによって腰に負担が集中しやすいことが、痛みの背景にありました。

検査:理学検査上、膝に問題はない

理学検査では膝関節そのものに明らかな機能障害は見当たりませんでした。踊っている最中に膝へ痛みが出るのは、腰部の不具合が関連している可能性が高いと考えられます。

  • 膝関節には機能障害は見当たらない。腰の不具合から膝に痛みを感じている可能性を指摘
  • 骨盤の機能障害をアジャストメント
  • 首回りの筋緊張もあるため、緩和操作とアジャスト
  • 日常的にストレッチや体幹トレーニングをしているため宿題は不要。施術後に2度ほど電話で経過を確認

カイロプラクティックでは、腰から出ている神経に不具合があると膝に症状が現れることがあると考えます。

膝を支配している神経は腰椎から出ているためです。

以下の論文にもあるように、膝の痛みを評価する際には膝だけを見るのではなく、全体のバランスや動作を含めて考える必要があります。

実際には、股関節の微妙な可動性の差や、重心の位置といった習慣的な動作のクセが積み重なり、結果として膝に痛みが出ているケースが多く見られます。

前膝の痛みを理解するための全体論的アプローチ。臨床的意義
前膝の痛みは、膝の状態の中で相談する最も頻繁な理由の1つです。病因はよく判っていませんし、それはその治療の時々予測できない結果を説明しています。
通常、オフィスで膝前部の痛みのある患者を見るとき、私たちは膝だけを研究して集中しますが、これを行うと大きな間違いを犯します。
骨盤と近位大腿骨、および病気の経過を調節する心理的要因を評価することを忘れてはなりません。

Sanchis-Alfonso V. Holistic approach to understanding anterior knee pain. Clinical implications. Knee Surg Sports Traumatol Arthrosc. 2014 Oct;22(10):2275-85. doi: 10.1007/s00167-014-3011-8. Epub 2014 Apr 24. PMID: 24760163.

来院者のご感想:「最初は痛みが悪化」

女性

初回の治療の翌日に腰の痛みが増したため心配になったが、電話での丁寧な対応で安心できたとのことでした。(念のためこちらからも状況確認のお電話をしました)

数回の治療で随分と楽になり、「もっと早くカイロプラクティックを受けていれば良かった」とお話しされていました。

院長コメント:「身体のメンテは大切です」

プロを目指すダンサーは、ある時期に身体へ大きな負荷をかけて練習を積みます。そのため、どこかしら痛みが出ることは珍しくありません。この方は6年間も痛みを抱えながら練習を続けており、本当に大変だったと思います。

マイケル・ジャクソンの映画「This is it」でも、出演ダンサーたちが自身のコンディショニングについて語るシーンがあります。

その中でダンサー達は「最高の状態を保つために、ピラティス、マッサージ、カイロプラクティックなど何でもやる!」と話していました。

痛みが出てからのケアではなく、普段からコンディショニングとして背骨のアジャストメントを受けることが、トップダンサーにとっては当たり前になっています。

腰からの関連痛で膝に痛みを憶える

腰からの関連痛で膝に痛みが出ることは決して珍しくありません。
骨盤の調整によって膝の痛みが改善するケースも多くあります。

痛みがある程度落ち着けば、練習にも集中できます。この方は6年間痛みがあったものの、5回の来院で痛みが1/3まで軽減しました。

カイロプラクティックケアは、背骨・骨盤全体を診ることに加え、心理的なケアを少し取り入れることで、臨床的な改善が大きく見込めます。

破局思考と運動恐怖症の変化は、膝前部痛患者の治療後の痛みと障害の改善を予測する
壊滅的思考・運動恐怖・不安・抑うつが減少した患者は、生物医学的治療のみでも痛みと障害の大きな改善を示した。

Doménech J, Sanchis-Alfonso V, Espejo B. Knee Surg Sports Traumatol Arthrosc. 2014.

この症例の当時は、認知行動療法を取り入れる前でしたが、積極的に電話で状況を確認し、「踊れなくなるかもしれない」という恐怖を和らげることが改善に寄与したと考えられます。

人は痛みがあると、本能的に恐怖や絶望感に陥りがちです。カイロプラクティックケアはヒューマンケアでもあり、そのような不安に寄り添うことも大切な役割です。

また、半年以上痛みが続くと脳が痛みの状態を“記憶”します。痛みを完全にゼロにすることを一旦手放し、上手にコントロールしていくことが最新医療の考え方です。

▶ 慢性腰痛にならないために|慢性化を防ぐ5大要因
▶ 腰痛の原因は姿勢だけではない|BPSモデルの視点

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