この症例は、野球の投球動作によって発生した典型的なスポーツ障害(野球肘)です。スポーツの本格的練習が低年齢化する中で特定の部位に症状を訴える小学生も少なくありません。
このページではメディカルドクターで手術の検討をしている12歳少年へのカイロプラクティック治療を通じて、何が回復に必要かを考えていきます。
野球をもう一度したい小学生へのカイロプラクティック

投球動作によって肘を痛め、手術を検討するスポーツ障害(野球肘)は、本人にとってもご家族にとっても大変な不安を伴うものです。しかし、適切なアプローチを行えば、成長期である小学生は驚くほど早い回復を見せることも少なくありません。
今回は、メディカル・スポーツドクターで肘の手術を勧められていた12歳の少年が、カイロプラクティックケアによってどのように回復し、最後の大会に出場できたのかをご紹介します。
小学校6年生で最後の大会を前に、野球ができなくなっている状態でセカンドオピニオンを聞きに来院しました。
親御さんがインターネットで検索して来院。
10代小学生メディカル・スポーツドクターでは肘の手術を検討中
肘の手術を検討していた方の症例です。
「手術という大きな選択をする前に、保存療法やカイロプラクティックなど、まだ試せるアプローチはあります。ぜひ一度しっかり状態を見させてください。」
10代の方はとにかく回復が早いです。費用もそんなには掛からないのではないでしょうか。
お母さん息子のことを考えるとできれば手術は避けたいんです



最後大好きな野球ができなくなったの大会に出たい。6年生の最後の大会に出たい。



じゃあ問診で詳しく聞いてから検査しますね
痛みと状態:2年続く肘の痛みと痺れ
医療機関では肘部管症候群と診断を受け手術を検討中。2年前からずっと痛みと痺れがあり、途切れることはない。



お医者さまでのケアで1か月変化が無い場合は別の方法を考えてもいいかもしれません。2年間変化が無いのは、ちょっと可哀そうな気がします。
検査:上腕内側と頚椎の機能不全
入念な緩和操作とアジャストメントによるアプローチ
- 上肢の神経学ベースラインでは異常なし
- チネルエルボー+(整形外科検査)
- 肘周囲の筋肉の緊張が著しいので入念な緩和操作を実施。
- 頚椎に機能不全があるので脊椎マニピュレーションを実施
- キネシオテープによる筋膜リリース
ご感想



数回の来院でだんだん痛みがとれたので、運動会にもでられました。 手術は回避できたので感謝しています。最後の野球の大会にも出場できたので、良い思い出ができました!
院長コメント:8回のケアで大きく回復した理由
この男児は、40日間に8回のカイロケアを行い症状がなくなりました。肘部管症候群で圧迫される神経は尺骨神経ですが、痺れが出ている領域が尺骨神経の支配部分ではなかったので、手術の必要性はないであろうと考えました。
科学的な調査でも原因は多因子 原因理解困難な野球肘
2020年レビューでも多因子で原因理解は困難な状況
肘の筋骨格系障害の発生率は、青年期の投手での2.3%から青年期の投手での40.6%の範囲です。証拠は、ピッチ特性、不十分な休息、生体力学的および人体測定学的要因がUCL裂傷の危険因子である可能性があることを示唆。
病因を理解するための質の高いエビデンスはほとんどありません。予備的な証拠は、危険因子が多因子であることを示唆しています。
Grant C, Tuff T, Corso M, Young JJ, Stern PJ, Côté E, Côté P. Incidence and risk factors for musculoskeletal disorders of the elbow in baseball pitchers: a systematic review of the literature. J Can Chiropr Assoc. 2020 Dec;64(3):165-179. PMID: 33487638; PMCID: PMC7815176.
スポーツ障害におけるリスク因子の考察
実際のところは怪我の後に内側に痛みが出たということで、この症例では2次的に起きた野球肘であるといえますが、その他に投げすぎや、投げる角度、もともとの可動域との兼ね合いなど要因は多数であることが想像できます。
小学生ですと驚くほど速い回復力を見せるものです。手術を検討する前にカイロプラクティック・ケアを試して良かったケースです。
同じような状況でお困りの方はお気軽にご相談ください。

