女性に特に読んで頂きたい内容です。座位姿勢が乳癌リスクを上げるという内容です。エビデンスは何を伝えているのか見ていきましょう。
運動の効果が無くなる
ポイントは運動してもリスクは下がらず、むしろ上がるという点です。
世界で最も長時間座る日本人。
世界でもっとも睡眠時間の少ない日本人につづき、座っている時間=身体に悪い時間も世界で最も長いという事が判明しました。
これでいて寿命はかなり長いというので、なんのことやらとも言えるのですが、どんな研究かを見てきましょう。
長時間座ると乳がんになりやすい:日本人女性3万6,000人を9年間調べた結果、1日7時間以上座っている人は、座っていない人よりも乳がんになる確率が高かった。それと7時間以上座っていると、長くなるにつれて心拍数もあがる。
運動しても予防効果なし:週に3回以上運動したり、1日1時間以上歩いたりしても、1日7時間以上座っている人は乳がんになりやすかった。運動は乳がんを予防する効果がなかった。
こまめに動くことが大切:乳がんを防ぐためには、運動するだけではなく、長時間座らないようにすることが大切。普段から立ち上がってストレッチをするなど、こまめに動くことが必要。
Japan Multi-Institutional Collaborative Cohort Study. Cancer Sci. 2023 Dec 2. doi: 10.1111/cas.16020. Epub ahead of print. PMID: 38041484.



何しろ座っている時間が長いと乳がんになりやすいということ。ほかの疾患においては、運動することによってリスクが下げられると言われていたんですけれども、こと乳がんに関しては特に要注意ですね。
こまめに立つ スタンドデスク?
身体活動を掛け合わせて解析すると、運動時間(余暇MET 1時間/日以上)、運動頻度(週3回以上の運動)、歩行時間(1日1時間以上)のいずれの、身体活動においても、坐位7時間以上群の乳がんリスクは高く、運動による予防効果はなかった。
(順にHR 1.58、95%CI 1.11~2.25、同1.77、1.20~2.61、同1.42、1.10~1.83)。
※ハザード比1.58とは、ある要因がある人は、ない人に比べて病気になる“スピードが少し早い”ことを示す数字です。1.58倍=58%の人が発症するという意味ではなく、あくまでリスクの進み方が約1.6倍になるという統計的な指標です。
長期間の座りがちな行動は身体活動の減少とエネルギー消費の低下をもたらします。これらは肥満、インスリン抵抗性、性ホルモンの増加、慢性炎症など、さまざまな健康悪影響を引き起こします。
面白いのは冒頭書いたように、それでも平均寿命は世界トップ水準ということ。これ以上長生きしても意味がないと感じる人が多ければ特に大きなムーブメントにはならないのかもしれませんが、どうなっていくでしょうか。今後のアンテナを張る幅が増えそうですね。
カイロプラクティック臨床では、腰痛肩こりで来院された方に、スタンドデスクを推奨しています。肩凝りや腰痛は血流が滞っているサインですから、こまめに立ち上がることで血流を促してもらいます。
この研究のもう一つ面白いところは心拍数が7時間を境に上がってくるという部分です。直立2足歩行の人間にとって必要な血流量は、ある程度立って動いていることで賄える設計になっている気がします。
人類500万の歴史の中で、ここまで座って生活するスタイルは長く見ても50年くらいでしょうから、身体は座って過ごすように出来ていないのだと思います。
長時間の座位姿勢は糖尿病のリスクも上げます。一見楽そうにみえて、とてつもない身体への負担があるようですから、命を懸けて立ち上がってください。










