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ストレッチは筋肉痛、怪我の予防にならない

ストレッチの考え方はどんどん更新されているものです。この記事は2021年に追記更新しています。

目次

ストレッチの有無と怪我は無関係

怪我の予防のためにストレッチをしましょうとは、今まで何度か聞いたことがあるとおもいます。統計的にみるとどうなのでしょうか?

ストレッチ運動と筋肉痛やスポーツ外傷に関する7件のRCT(ランダム化比較試験)を吟味した体系的レビューの結果、運動前後のストレッチ運動では筋肉痛を予防できないし、スポーツの前にストレッチ運動を行なってもスポーツ外傷は予防できないことが判明。

これはまた意外な結果です。しかし、ストレッチで筋肉痛と外傷が予防できないということが判明しただけで、パフォーマンスの向上に役立たないというわけではありませんので誤解のないように。

静的ストレッチは怪我の発生率をさげないコンセンサス

2010年の研究です。

参加前のストレッチが怪我の予防に及ぼす影響に関しては、質の異なる限られた数の研究でさまざまな結果が示されています。一般的なコンセンサスは、ウォームアップに加えてストレッチを行うことは、酷使による怪我の発生率に影響を与えない。これから必要な研究は動的ストレッチを競技前に行うことで怪我が減るかどうか調べることです。

McHugh MP, Cosgrave CH. To stretch or not to stretch: the role of stretching in injury prevention and performance. Scand J Med Sci Sports. 2010 Apr;20(2):169-81. doi: 10.1111/j.1600-0838.2009.01058.x. Epub 2009 Dec 18. PMID: 20030776.

その後の動的ストレッチの研究はどうなのでしょうか?

スイミングやランニングなら不要だが、より高いレベルの運動には必要?

ストレッチと怪我の防止:あいまいな関係
ストレッチ運動は、ウォームアップとクールダウンの運動に定期的に含まれています。しかし、矛盾する発見が文献で報告されています。これは何故か?
個人が参加しているスポーツ活動の種類を考慮することで説明できるかもしれない。高強度のストレッチ短縮サイクル(SSC)を伴うバウンスおよびジャンプ活動を伴うスポーツ(サッカーやラグビーなど)には、そのようなスポーツのパフォーマンスに役立つ大量の弾性エネルギーを腱が蓄積および放出するのに必要。対照的に、スポーツ活動のタイプに低強度または制限されたSSC(ジョギング、サイクリング、水泳など)が含まれる場合、その活動のほとんどはアクティブ(収縮性)の結果であるため、非常に柔軟な筋腱ユニットは必要ありません。

Witvrouw E, Mahieu N, Danneels L, McNair P. Stretching and injury prevention: an obscure relationship. Sports Med. 2004;34(7):443-9. doi: 10.2165/00007256-200434070-00003. PMID: 15233597.

これは専門家の意見なので、エビデンスレベルは低いですが、これからの研究には役立つかもしれませんし、反対の意見もあったほうが良いでしょう。たしか、豪州のプロラグビーチームの研究で、ストレッチしてもしなくても怪我の発生率は変わらないとの研究もありました。
間違った解釈を避けたいのですが、ストレッチしなくて怪我した場合「ストレッチしておけば」と考えてしまうタイプの方は、ストレッチしたほうがいいですよ。

アンケートによるストレッチの状況

さまざまな方へのアンケート調査で解かってきた世間の動向。ガイドラインがあるが、内容が活用されているのは一部だけなので、これから改善させていきたいとのこと。

さまざまなスポーツ、身体活動プログラムでの女性と男性のストレッチングの実践に関する調査
回答者数:3546人(47.3%の女性と52.7%の男性)
回答者は、国内/国際レベルの競技者(25.2%)、地域レベルの競技者(29.8%)、または娯楽のスポーツの方(44.9%)でした。
・ほとんどの回答者(89.3%)は、回復のためにストレッチを使用しました(74・9%)または柔軟性の向上(57.2%)と答えた。
・ストレッチは一般的にトレーニング後に行われました(72.4%)
・回答者はまた、運動前のルーチンとしてストレッチを行ったことを示しました(49.9%)
・ストレッチ自体は全体的には静的ストレッチが主に使用されました(88.2%)
・ウォームアップの理由で適用された場合、回答者は主に動的ストレッチの実行を示しました(86.2%)
・37.1%の人だけ監督者のもとでストレッチをしていた
今回の調査では、ストレッチングの実践は、最近のエビデンスに基づく推奨事項と部分的にしか一致していないことが明らかになりました。今回の調査では、ストレッチ体操の監督を改善する必要性も指摘されました。

Babault N, Rodot G, Champelovier M, Cometti C. A Survey on Stretching Practices in Women and Men from Various Sports or Physical Activity Programs. Int J Environ Res Public Health. 2021 Apr 8;18(8):3928. doi: 10.3390/ijerph18083928. PMID: 33918033; PMCID: PMC8068839.
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