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伊藤孝英
カイロプラクティックそのまんまサンシャイン院長
RMIT大学(ロイヤルメルボルン工科大学)日本校卒業。B.C.Sc(カイロプラクティック学士), B.App.Sc.(応用理学士)。従来の筋骨格系障害としての腰背部痛という観点から、生物社会心理的要因としての腰背部痛へとシフトチェンジしてマルチモデルで腰痛ケアをしています。鬱・不安などの気分障害で過度な薬物療法に疑問をお持ちの方もお気軽にお問い合わせください。
そのまんまサンシャイン公式ホームページ
筋骨格系の症状はもとより代替医療のセカンドオピニオンもお気軽に聞きにきてください。https://chirosonomanma.com

運動がどれくらい癌患者の死亡率を下げるか

走る女性
目次

運動は癌による死亡リスクを28~40%減らす

癌患者さんのとって、生き残ることは正に命題になると思います。
運動が免疫力を高めることは分かっているのですが、癌患者さんにとってどれくらい死亡率を下げるのかが気になるところ。

癌患者5,807例で構成されたコホート研究から、14年にわたって収集された詳細な疫学データです。

運動による有意な延命効果は、乳がん、結腸がん、前立腺がん、卵巣がん、膀胱がん、子宮内膜がん、食道がん、皮膚がんで確認された。

運動は癌の死亡率を下げる

ポイント

エビデンスのレベル表
エビデンスレベル3.4あたりでしょうか

①普段から定期的に運動をしていた方々が一番延命効果が高い。特に週3~4回もともと運動を行っていた方はほとんど運動をしない方に比べ約40%死亡リスクを下げる

②週に1~2回もともと運動を行っていた方々は約30% ほとんど運動いない方々と比べて死亡率リスクを下げる

③長年運動していなくて癌の診断を受けた後週に1~2回運動を始めた方々は28%死亡率が低下した。

延命効果は、患者の性別、年齢、体重、喫煙状態またはがんのステージにかかわらず確認された。

⑤がんと診断される前に定期的な運動をしていなかったと述べた患者は24.4%
がんと診断された後に運動をしなかったと述べた患者は41.9%

著者らは、がんと診断される前の10年間はとくに、身体活動のレベルが誤って記憶されたり分類されたりしやすいと考えられるため、「本研究の主な限界」は、身体活動の評価が自己報告に基づいていることであると認めている。

こういった研究を積み重ねて、運動自体を癌の支持療法の一つとして医学に取り入れるかどうかは今後の研究課題のようですが、知っていても損はしない研究の一つだとおもいます。

ご参考ください。

イギリスの疫学調査65年で見えてきた健康指標

英国で大規模かつ長期の疫学調査が終了し見えてきたことがあります。

このような調査は科学的に最も信頼性の高い調査です。日本では、出生から健康状態を追って記録する方法は法律の関係からか行われない方法なので非常に参考になります。

生まれてから その方々が65歳の誕生日を迎えるまでの詳細な調査。

ドクター

対象は1946年3月の第1週に、イングランド、スコットランド、ウェールズで生まれた16695人の赤ちゃんについて始められ、担当者が丁寧に記録を撮り続けたそうです(65年間も)。

調査対象は、その後数年に渡ってこのうち5000人以上の子ども達情報が加えられていった。

学校に通っている間、成人してから、研究者らは彼らのあらゆる身体や精神的項目を測定し質問し続けたそうです。

65歳になって判ってきた「人生の初期の影響」

万歳する少年の後ろ姿
若い時の影響

今週彼らは65才になった。この普通の男女は世界で最も良く研究された人々であり、科学的に極めて価値が高い研究です。

この1946出生コホート研究はこれまで8冊の本と600ほどの論文を生み出してきた。この調査は人生の初期には大きな影響があるということを示した

具体的に分かったこと

  • 出生時の体重が最も重かった人が数十年後に乳がんになるリスクが高いこと
  • 社会的地位の低い階級に生まれた子どもが成人してからの体重増加が多いこと
  • IQの高い女性の閉経が遅いこと
  • 幼少のときに1週間以上入院した人は後に行動や教育に問題を抱える可能性が高いこと

あくまでもリスクが上がるということなので、絶対的ではないですが、解決しずらい問題に直面した時に参考にしてもよいデータだと思います。

あと上記のような問題で自分を責めてしまい苦しいのなら、原因が環境要因であったかもしれないです。

勿論環境を恨めという話ではないです。どのような環境でも人間の成長は望めますから、諦めずにステップアップしていきましょう。

UK biobankなる調査がある

bio-bankとは

上記の研究とは別の研究をご紹介します。これもイギリスでの研究ですが、大規模な調査を行うという前提で出生からのデータ、医療データを上手く活用するためにUK Biobankという登録システムがあるようです。

このシステムを使って、医療データと照らし合わせアンケート調査を行ってもらうことで、食事と病気の関連性をみた研究です。

2006~2010年にUK Biobankに登録され、24時間に摂取した食事に関するオンライン調査に2回以上協力した、37~73歳の成人11万6,806人のデータが解析され平均4.9年追跡された。

予測通りだが、具体的な%が出ている

パンとジャム
甘い食べ物は心臓に良くない

チョコレートと菓子、バター、精白パンの摂取量が多く、新鮮な果物や野菜、食物繊維を多く含む穀物の摂取量が少ない食事をしている人は、そうでない人に比較して心血管イベントは40%、致死性心血管イベントは29%、全死亡は37%多い

また、バターやチーズなどの摂取量が少なくても、加糖飲料やフルーツジュース、砂糖、ジャムの摂取量が多い食事をしている人は、そうでない人に比較して心血管イベントは14%、致死性心血管イベントは18%、全死亡は11%多かった。

ドクター

一般的には子供や女性が好きそうな食べ物は、4割近く死亡率が高いようなので頻繁に食べるのは控えたほうが良さそうですね。

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