脊柱側弯症にカイロプラクティックは中立的なアドバイスと判断ができる
カイロプラクティックは脊柱の専門家です。カイロプラクティック・ケアが脊柱側弯症に対してどのような効果が期待できるか、これまで世界でさまざまな研究が行われてきました。
今現在確実にお伝えできることとして、どのような事があるのかを見ていきましょう。
進行性の脊椎側弯症は進行を止められる
年少期、成長期に始まる多くの脊椎側弯症はカイロプラクティックで進行を止めることができます。
(Hugesh ,Bolton ,2002)
保護者の方からすると、進行性の脊椎側弯症は心配の種です。
進行は止められる可能性がかなり高いですから、学校での姿勢検査等で発見次第お近くのWHO基準カイロプラクティックへご相談されることをお薦めします。ただし正確性を期すためにはレントゲン上のコブ角の数値の変動を追っていきます。整形外科との連携が望ましいでしょう。

症例単位では成人してから治癒した症例はあるが…
カイロプラクティックの症例報告のなかには成人の脊柱側弯症が、まっすぐな背骨になっていくという報告ももちろんあります。
多くの場合良くなったことはケースレポートとして大々的に報告されますが、大規模研究で見ていくと回復に向かわないケースも多くある訳で、完治するというようには言えません。
添付してあるのは海外のカイロプラクターによる小児へのカイロプラクティック治療で脊椎側弯症が完治した例です。期待してしましますが、統計的には確実なものではないことを知っておく必要があります。
言い方を変えれば脊椎側弯症は
脊椎側弯症はカイロプラクティック・アジャストメントしていくことで、成人は現在ある側弯を完全に治すことは難しい改善はして行く可能性はある、小児に関しては進行性のものの進行を止めれる可能性は高い。症例によっては回復するものも勿論あります。
上記の研究はアジャストメントのみの研究結果です。アジャストメントだけでは限界があるいということでもありますから、ヨガなど適切な運動療法などを加味していくことでより改善していく可能性は出てくると私は考えています。
装具などの効果

2021年の学術会議でも確認しましたが現時点では「装具」+「リハビリ」が一番オーソドックスな対応です。
あくまでも脊椎側弯症にたいする、小規模の比較研究ですのでご参考までにというところですが、いろいろ工夫がされているようです。
近年の小規模研究では対象が5人の研究ですが、磁石式グローイングロッドというもので大幅の改善が報告されています。
脊柱側弯症の小児患者5人を対象に、新規の磁石式グローイングロッド(MCGRの注入)の有効性と安全性を前向き症例集積研究で検討。(おそらく金属素材を注入し、磁力で外部から引っ張る方法)
追跡期間24カ月時の患者2人で、コブ角が67度から29度の改善が見られた。両患者に疼痛はなく、機能転帰良好で満足度は高かった。MCGR関連の合併症は見られなかった。MCGRの安全性と効果が示された。
(The Lancet, Early Online Publication, 19 April 2012)
側弯症、装具の長時間装着で効果増
2013年9月の論文です
思春期特発性脊柱側弯症の患者242人を対象に、1日18時間以上の装具装着(bracing)の効果を多施設共同研究で検討。
装着時間と正の相関
治療成功率(弯曲50度未満で骨格成熟)は装具装着群72%、経過観察群48%だった(調整後オッズ比1.93)。装着時間と治療成功率に有意な正の関連が見られた(P<0.001)。
側彎の重症化予測に期待 「医療新世紀」
あくまでも可能性の話でDNA鑑定
10歳以降に背骨が横に大きく曲がる「思春期特発性側彎(そくわん)症」の重症 化予測に使える可能性があるDNA配列を、理化学研究所と慶応大のチームが見つけた。重症化するかどうかが早い段階で分かれば、適切な治療法の選択に役立つ。
チームは、背骨の曲がり角度が40度以上で手術が必要な重症患者約800人につ いて、全遺伝情報(ゲノム)に含まれるDNA配列のわずかな違いを一般人約1万1 千人と比較、重症患者に多い特徴的な配列を見つけた。
共同通信社 2013年11月12日(火) 配信
この配列は骨の病気と関連することが分かっている2種類の遺伝子の近くにあった ことから、これらの遺伝子の機能を調節する役割を担っている可能性があるという。
21世紀の治療法かもしれませんね。ゲノム関係の治療法が臨床に活かせるのはもう少し先の話になりそうですね。