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伊藤孝英
カイロプラクティックそのまんまサンシャイン院長
RMIT大学(ロイヤルメルボルン工科大学)日本校卒業。B.C.Sc(カイロプラクティック学士), B.App.Sc.(応用理学士)。従来の筋骨格系障害としての腰背部痛という観点から、生物社会心理的要因としての腰背部痛へとシフトチェンジしてマルチモデルで腰痛ケアをしています。鬱・不安などの気分障害で過度な薬物療法に疑問をお持ちの方もお気軽にお問い合わせください。
そのまんまサンシャイン公式ホームページ
筋骨格系の症状はもとより代替医療のセカンドオピニオンもお気軽に聞きにきてください。https://chirosonomanma.com

腰痛などの痛みをとるエクササイズの考え方

考え事をする女性
目次

痛みをとっていくエクササイズとは何でしょうか?

これは状況状況によってさまざまなのですが、基本的にはバランス良く有酸素運動と無酸素運動を行うことをお勧めします。

【もともと運動をしているが腰痛の方】と【全く運動をしていなくて腰痛の方】ですと当然必要な運動の種類は違います。

状況や状態によって必要な運動は変わってくるといえるのですが、強調したいのは慢性腰痛には運動療法が不可欠ということです。

そしてぎっくり腰のような急性状態の時は運動は逆効果になります。

上をみる女性
さあ、考えて対処しよう

急性期1ヶ月以内は日常生活を維持するだけで充分!

3週間くらいは無理な運動は厳禁

ぎっくり腰、むちうち、寝違いの状態の時は あえて運動をすすめていません。

さまざまなデータがありますが、有酸素運動などは3週間経過してからお薦めすることはあります。

日常生活のレベルもさまざまで毎日ウエイトリフティングをやっている方にとっては、過重トレー二ングが日常と言えますが、当然このような時期は過重を掛けるのはやめておきましょう。

慢性の痛みは、続けられる運動を見つけるのが大切

6週から12週は続けてみる

慢性痛の方で1.2週エクササイズを続けても効果がないという方がいますが、1.2週では効果がなくて当たり前。

慢性の痛みには、効果的なストレッチなどを最低でも6週間以上続けることが必要です。運動の結果得られた動きが日常生活に活かされるには時間がかかります。

結構ながい期間ですよね。当院ではマッケンジー体操など手軽にできる運動を続けてもらうことが多いです。

検査や施術を受けると実感しやすい

インターネット社会になり世の中に情報は多くございますので、適当なものをご自身でやってみるのも良いと思います。

またわれわれカイロプラクターの直接検査があったほうが、どこがどうなっているか解かり易いですし、早く理解できるとおもいます。

最近はYouTubeなどのストリーミングサービスである程度の流れを知ることは出来ると思いますが、直接的なフィードバックが無いので、大事な部分が伝わらない、ということは良くあることは覚えておいてください。

理学療法に匹敵する効果のヨガ

12週目の時点で、ヨガ群と理学療法群ではいずれも教育群よりも大きな改善が認められた。

臨床的に意味のある(つまり、日常生活に変化がみられるような)疼痛と障害の改善がみられた患者の割合は

教育群の23%
ヨガ群では48%
理学療法群では37%

ヨガ群と理学療法群の間には統計的に有意な差はなかった。

Saper RB, Lemaster C, Delitto A, Sherman KJ, Herman PM, Sadikova E, Stevans J, Keosaian JE, Cerrada CJ, Femia AL, Roseen EJ, Gardiner P, Gergen Barnett K, Faulkner C, Weinberg J. Yoga, Physical Therapy, or Education for Chronic Low Back Pain: A Randomized Noninferiority Trial. Ann Intern Med. 2017 Jul 18;167(2):85-94. doi: 10.7326/M16-2579. Epub 2017 Jun 20. PMID: 28631003; PMCID: PMC6392183.
ヨガのキャットカール
例えばヨガ
女性ドクター

注意したいのは、ヨガや理学療法が効果的でも綺麗さっぱり腰痛がなくなるわけではありません。数値からも読み取れます。

急がば回れ、慢性腰痛への運動療法

自分に合った運動が見つかればよい

慢性腰痛には運動療法が不可欠だとうことがエビデンスで解っている。何をやったら一番効果的か?とても多い質問です。

答えは人によって違います

我々プロがお薬を処方するかのように、最適な運動を見つけ出し慢性腰痛患者さんにとって唯一の運動を処方する。さもそれが最上の方法であるかのように考えがちだが、はたしてそうなのでしょうか。

ある程度【型】のように腰痛の改善の為の運動をお伝えすることは可能ですが、それで全部がカバーできるわけでは勿論ない。

腰痛の運動療法に関していろいろと術者側は考えて処方するのですが、正直これ一つで解決するという運動は無いでしょう。

よくどんな運動をしたらいいですかねえ?という質問を受けますが、取り敢えず必要最低限のことはお伝えしますが

これだけで解決すると思わずにいろいろと試していってください

とお伝えします。

なかなかカイロプラクティックという枠組みの中で、可能な限り時間を掛けて呼吸法、ピラティスの基本の動きやピラティス呼吸法、フロアーの動き、ヨガの簡単なポーズなどお伝えしています。その上で将来的には何かの教室やスポーツクラブにも所属することをお勧めしています。

また逆もあり、もともとヨガやピラティス、スポーツジムに通っている方でも腰痛があり、コントロールしきれていないケースも多いです。

生活に運動習慣がない方、明らかに運動不足である方は近隣のヨガ教室などをお伝えして90分間みっちり体験で動いてもらい、そして瞑想してもらいます。しっかり通えればカイロプラクティックを利用しなくてもよくなります。

身体を使う工夫をすることの本質

イチロー選手に稲葉選手がインタビューをしている映像があります。後半部分、イチロー選手が人体に対しての理解からの件に本質があると臨床上つくぐく思います。

いろいろと試していって掴んでいくしかない、というところが本質だとおもいます。

イチローさんの身体観や経験の一部を垣間見ることができます。遠回りすることの大切さが良く分かります。

■慢性腰痛患者148名を対象に、30分間の理学療法群、1時間のマシンエクササイズ群、1時間の軽いエアロビクス群の3群に割り付けて6ヶ月間追跡したRCTによると、3群間の治療成績に差は認められなかった。

■腰痛に対する運動療法をテーマとした11件のRCT(ランダム化比較試験)をレビューした結果、急性腰痛(6週未満)に有効な運動療法は存在しないものの、亜急性腰痛(6週~3ヶ月未満)や慢性腰痛(3ヶ月以上)には運動療法が有効であることが判明。

慢性腰痛には運動療法が必要不可欠ですけど、上記の研究のように、どの運動でもある程度効果はあります。

いろいろな運動をしたり、工夫したりしていく中で、腰痛をコントロールできるようになっていきます。ただ大事なのは、完全に痛みを無くそうと思わないこと。これ一番大事です。はい。

まとめ:腰痛の原因の一つは運動不足

慢性腰痛の方のほとんどは腰のある部分が硬くなっています。これは運動をしていても固めて使ったり、繰り返す力学的なことで一か所だけ硬くなっていれば腰痛になります。

この硬くなっている部分や、関節が動かなくなっていることを脳が拡大解釈すると、痛みも大きくなります。自分の身体がどうなっているかを理解する為にも、ヨガやピラティスを行うと良いでしょう。

またその動きを身に付けて日常生活で活かせるまで繰り返し行うことが必要になります。時間がかかるのでリハビリテーションそのものだと言えます。

イチロー選手が言っているように、ヨガやピラティスを練習するときも解剖学を知っていると尚よいでしょう。どんどん遠回りして深みのある人生にしていきましょう。

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