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伊藤孝英
カイロプラクティックそのまんまサンシャイン院長
RMIT大学(ロイヤルメルボルン工科大学)日本校卒業。B.C.Sc(カイロプラクティック学士), B.App.Sc.(応用理学士)。従来の筋骨格系障害としての腰背部痛という観点から、生物社会心理的要因としての腰背部痛へとシフトチェンジしてマルチモデルで腰痛ケアをしています。鬱・不安などの気分障害で過度な薬物療法に疑問をお持ちの方もお気軽にお問い合わせください。
そのまんまサンシャイン公式ホームページ
筋骨格系の症状はもとより代替医療のセカンドオピニオンもお気軽に聞きにきてください。https://chirosonomanma.com

笑い+運動が高齢者に効果的

わらうサングラスの高齢女性
目次

笑って+動く

人間は動物である以上、動くことが大切です。運動療法って特別な感じがするけれど、日々運動する時間をつくっていくことが、さまざまな疾患から立ち直り、予防をするというものです。

そして動物の中でも人間しかしないことが「笑うこと」ですが、この笑いと運動を融合させたプログラムがアメリカで試みられ、医学的に真面目に研究をされているようです。

この取り敢えずやってしまえ!という所がアメリカの凄い所だと私は思います。

以前から笑うこと自体が健康に有益であることが様々な研究で証明されていますのでラフータ・ヨーガなんかに興味があったのですが未だ参加できていなくて…

笑う子供たち
大切な笑い(イメージ)

将来的にはこれも有望な方法論ですね。さてどのような試みで、どのような結果がでたのか見ていきましょう。

■ 笑いをベースにした運動プログラムの効果

筋力やバランス、柔軟性の強化をターゲットにした身体活動プログラムに笑いを組み合わせることによって、高齢者の精神衛生や有酸素性持久力、運動に対する自信などを高める事ができるようだというジョージア州立大学の研究者らによる報告。

介護付きケアホームなどで生活している高齢者が中強度のグループ運動に参加し、プログラム中に楽しい笑いを導く様な活動を筋力・バランス・柔軟性のトレーニングと組み合わせて行った。

さらに笑いの様式としては、自然な笑いと、わざと笑うことを組み合わせた。

意図的な笑いを引きおこす技術は、身体がその笑いが自然な笑いなのかわざと笑っているのかを区別することができないという知見に基づいて行われている。(ここ重要)

6週間、被験者は週あたり2回、45分間の身体活動セッションに参加した。それぞれのセッションには10回の笑いをシミュレーションした活動がそれぞれ30~60秒間含まれていた。笑いの運動は2~4種類の筋力トレーニング、柔軟性、バランストレーニングのルーティーンの後に行われた。

笑いそのものが筋力強化やリラックス作用をもたらすことが科学的に知られていることから、笑い運動は本運動の準備段階のウォームアップとして、あるいはクールダウンとして回復にも役に立っていた。

結果:被験者の精神衛生面での健康や有酸素性持久力、自覚的な運動による利益感などが改善を確認。
プログラムの満足度について質問された場合には、96.2%が笑いのプログラムが従来型の運動に加えて行うのに有益で楽しいものであると回答し、88.9%が笑いによって運動に参加しやすくなり、また同じく88.9%がこのプログラムがその他の運動プログラムや活動への参加動機を高めていると回答。

身体活動の健康効果の利益と不活動による不利益が明らかであるにもかかわらず、多くの成人は十分な身体活動を行わない傾向にある。(ですよね…)

病気になる前に

定期的な運動を行おうという動機付けを維持することは多くの高齢者にとっては困難を伴うものであると言うのも事実。

米国厚生省の2008年の推奨基準では、成人は週あたり5回、1回あたり最低30分の身体活動を健康維持を達成するためには行うべきであるとしている。

病気になる前に何ができるか?

これら身体活動による健康効果は死亡リスクを低下させるだけでなく心疾患や高血圧、脳卒中や2型糖尿病、メタボリックシンドロームや骨粗しょう症、直腸結腸がん、乳がんや不安感・うつ傾向などの慢性的症状リスクを低下させることにも繋がる。

定期的な身体運動はさらに中年期における有酸素性持久力の低下による影響、転倒予防や筋量や筋力の減少などを防ぐ効果も期待出来る。

これらの利益は高齢成人が毎日の生活の質を維持し高めてく上では必要不可欠なものだ。

こういった効果が期待できる運動と、運動への参加障壁を低下させる笑いの運動を組み合わせることは、高齢成人が運動を継続する動機付けや楽しみを維持することにも有益なのである。

運動と笑いの組み合わせは高齢成人が運動をはじめ、また運動を継続する上で大いに有益性が期待できと研究者は指摘

高齢者に対して運動にポジティヴなイメージを抱いてもらうために、意図的な笑いを組み合わせることで運動が楽しいことを演出している。意図的な笑いはおそらく、機能的制限や認知的減退のある高齢成人が健康効果を得られるレベルの身体活動を充足する上で理想的な手法であろう。

被験者は単純に運動開始前に笑い始めれば良いというだけのものだから。認知的な『笑いの原因を求める』必要もない。単純に笑えば良いだけだからだ。ジョークは不要である。現在のところ、笑いがもたらす効果、その作用機序や背景について根拠を確定する上でさらなる精査が行われる必要があり、さらなる健康効果も期待出来る可能性がある。

いいですねえ… この文章をお読みになっている方の中にも笑いの医学的な見地がある方もおられるとおもいます。痛くても笑顔であったり冗談が通じる方。ブスッとしている方は何をやっても痛いということが往々にしてあります。

これは脳内の線条体、視床下部、帯状回、前頭前野などが関連する内側前脳快感回路と言われるエンドルフィンを放出する神経系が活性化しないことには、どうしようもないとも言えます。

笑顔には、それらを活性化させる力があるようです。ここが機械論的な世界観では説明しきれない人間の面白い部分でもあります。「機械的に腰を直してください」ではなかなか良くなりません。

笑いが医学になる日も近い!?

笑によって人は救われている

以前筑波大のだったとおもうのですが、同じような研究を行っていたと思います。その時はナチュラルキラー細胞が(笑)によって増えるという研究だったと思います。

昔から研究はされていてノーマンカズンズ著、「笑いと治癒力」を読んだ覚えがあります。(詳しい内容は忘れましたが何しろ笑いは治癒力を上げるそうです)

読後から臨床上なるべく笑える空気を作ってきたつもりですが、中には冗談のつもりが、笑いにつながらず、キツイ状態になることもしばしば。

医学の中心は笑い?

人間だけが持つ笑いという行動、今笑いを真面目に研究している近畿大、吉本興業の報告のようです。

以下引用抜粋

近畿大や吉本興業などは15日、「笑い」が健康に与える影響を医学的に検証する共同研究を始めたと発表

被験者にお笑い芸人の舞台を観賞してもらい、ストレス解消などの効果を調べる。得られたデータは将来的に患者の治療に活用することを目指す。

当面は大阪市中央区の劇場「なんばグランド花月」で健常な男女22人の心拍数や呼吸、顔の表情などのデータを定期的に集め、笑っているときの身体的変化や特徴を確認する。

お笑い観賞者に血液検査を行い、免疫力向上の効果などがあるかも調べる予定。2018年10月からは研究の対象を近畿大病院の精神疾患患者に移す。会場に足を運ぶことが難しい場合、吉本興業の芸人が出向いたり、舞台の映像を見てもらったりする。

的に検証 近畿大や吉本興業、2017年2月16日 (木)配信共同通信社

取り敢えず笑っておこう!

さまざまな効果があるのは確かでしょうが、どれくら効果があるのか知りたいところです。

お薬やカイロプラクティックなどよりも効果的である部分もあるかもしれません。保険適応で吉本興業のライブを見に行きたいですね。健康上のこともさることながら、昔から言う「笑う門には福来る」ということが、どのような事なのかを知りたいものです。

それにしても吉本興業はアグレッシブな研究をしていますねえ。おもしろい。

2021年の加筆修正

一昨年、新宿を散歩してましたら、熱心に吉本の方が客引きをしていたので、初めてお笑いライブなるものを見てきました。プロを目指している方は、本気ですね。ゲラゲラわらっちゃいました。

コロナが収まったら、またお笑いライブ観に行きたいです。

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