カイロプラクティックは 喘息 に効果がないのか?

2021年1月7日

 喘息 について書いてみる。最近この記事を書いているカイロプラクターの私自身が咳症状が約3か月続いている。風邪の後に咳だけ残ったのですが、このような状態は2回目になります。いわゆる咳喘息という状態です。

セカンドオピニオンを求めた医師には「気管支喘息だと思う」と言われ吸引薬を使用している所です。体験して初めて理解できるということもあり、喘息カイロプラクターの観点から考察を始めました。

カイロプラクティックや針治療など薬物治療以外のオルタナティブな療法がどれくらい役にたちそうか。
情報提供も含め、カイロプラクターに何ができるかを明確にして、喘息で苦しんでいる方の何かの足しになればと思います。

小児 喘息 の研究によると代替医療のみだと2倍失敗する

モントリオール大学で2010年の研究ですが、2000人の子供を対象にした8年間のアンケート調査です。殆どが6歳以下で全体の13%が代替医療を続けていたようです。
針治療やホメオパシーも含め、カイロプラクティックのような補完代替医療を用いている小児喘息は、用いてないグループに比べると喘息コントロールに失敗している率が2倍になるようです。
Alternative therapies may leave asthmatics gasping
30-Nov-2010

喘息を管理する目的の為にカイロプラクティックだけで出来なくはないようなのですが、失敗するリスクが2倍になるようです。間違えていけないのは西洋医療でも喘息コントロールに失敗するリスクはあります。

喘息で咳をする女性
喘息で続く咳は本当にツライです

 喘息 をカイロプラクティックだけで管理すると西洋医療に干渉する恐れ

今のところ補完代替医療は喘息に効果があるとのエビデンスはない。上記の論文では一般的な西洋医学の治療に干渉する可能性があることが厄介としている。勿論個々のケースでは上手く行っているものもあるだろうが、質の高いエビデンス(だれが行ってもある程度の結果がでる)ことはない。

この研究は下記の研究同様にアンケートによるものなので、信ぴょう性においては信頼できない可能性はあります。

またアジア系が多いのは伝統的に針治療を用いることが多いから研究で干渉の指摘があるのだと考えられます。

さて、成人の喘息と小児喘息の違いはあるものの、今のところカイロプラクティック治療が喘息に効果があるというエビデンスを私も見たことはない。もしあったらどなたか教えてください😔

実際のところカイロプラクティック治療単体では喘息に効果がないというものの、プライマリヘルスケアの立場から何ができるのかを回りくどく提言してみます。(ゴッドハンドで治せると豪語するカイロプラクターが居るかもしれませんが、私はゴッドハンドは存在しないという立場です)

 喘息 に対してカイロを含めた代替医療に何ができるのか?

いづれにせよカイロプラクティックが目指しているのは、もう少し包括的な部分での健康や現代医療への提言だとおもう。

このことはスイスが2016年にエビデンスが無いということで世界中で批判が殺到しているホメオパシーを医師に限り用いることができるようにした、という方向性と同じことだと私は考えます。記事ではスイス国民の2/3がホメオパシーの保険適応を希望したという理由からだそうです。

ちなみにホメオパシーは2015年にオーストラリアの研究でほぼプラシーボであることが証明されています。

国立健康医学研究評議会(NHMRC)がこの代替「医薬品」の有効性を調べた1800の論文を評価した結果を発表した。NHMRCは対象とした研究の科学的質が低く評価に値しないものが多くレビュー対象になったのはわずか225だった。結論として頭痛や喘息、不安、注意欠陥疾患、潰瘍などの病気を治療する効果はプラセボと同じだった

NHMRCの会長であるWarwick Anderson教授は、医学的治療や介入は信頼できる根拠に基づくべきである、と述べている。このレビューはホメオパシーがプラセボより効果があるという主張には質の高い根拠がないことを示す。ホメオパシーを選択する人々は、安全性と有効性についての良い根拠がある治療法を拒否または遅らせるリスクを負う。

そもそも全ての医療をひっくるめて7割はプラシーボ効果

この場合、上記のような結果があるにも関わらず、スイス国民の2/3がホメオパシーを希望したことは特筆に値しますね。そもそも治療行為というものは、どんなことをしてもプラシーボ効果で7割は改善していくという研究があります。逆に言うと7割以上の方が改善するものでないと、より効果的な治療とは言えないと言い換えることができます。

 喘息 においてもプラシーボ効果は大きい

二重盲検、クロスオーバーパイロット研究で、喘息においても偽の針治療と、偽吸入器、吸入器と無治療の4パタンでの比較対象試験で、患者さん自身の主観的改善具合は同じであるとの研究結果が2011年に出されました。

主観的評価では吸入器(50%改善)、プラセボ吸入器(45%改善)、または偽鍼(46%改善)とそれぞれの効果がありました。無治療では(21%改善)(P <0.001)とのこと。

なお客観的な指標としての努力肺活量測定の最初の1秒間の努力呼気量(FEV1)においては、吸入器群のみが実際に20%の増加した模様です。http://intmed.exblog.jp/13076043/

そうなんです。この研究では主観的要素だけですが、プラシーボ効果や偽の針治療でも46%改善しているのです。ちなみに吸入器の場合では50%改善。先ずはこのような比較対象試験で主観的効果が発揮されていることは頭にいれておいていいでしょう。

自然療法センターのプラシーボ研究

この研究の結論として、プラシーボ効果は臨床的に意味することができ、喘息患者における積極的な薬物治療の効果に匹敵するとしている。しかし、臨床管理、研究デザインの観点から、上記の研究同様に患者の自己報告は信頼できない可能性はある、としている。

代替医療は副作用がない、喘息 へも副作用はない

最上部幼児期における8年間の追跡調査研究で代替医療群は喘息コントロールに失敗するリスクが2倍に高まるが、コントロール出来ないわけではないようですね。

カイロプラクティックなどの代替医療の特徴として「副作用がない」ということが挙げられます。この副作用については少し奥深いので別の時に言及しますね。

ヨガに 喘息 は効果があるのか?

こちらも1秒強制呼気においては効果は認められないもののQOLの向上や、最大呼気量において有意に効果があり、重大h副事象を認めないことから有用であることが伺える。呼吸を深めるという意味では有用です。

小児喘息の吸入ステロイドは身長に影響する

吸入ステロイド投与を受けた小児喘息患者では、治療開始から2年の時点で偽薬群との間に見られた身長差がそれ以降も持続し、成人後の身長が偽薬群より平均1.2cm低かったことが、無作為化試験参加者の追跡調査で明らかになった

皆さまが心配されているのはお薬の副作用。抗生物質などでも議論があるように、幼いうちから吸引ステロイドを使用することでお子様の人生においてどのような影響があるか、他の疾患率への影響などについての研究があれば参考にしたいところですね。

今後の研究に期待します。