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喘息も主観的にはプラセボ群は効果がある

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喘息患者への気管支拡張薬vs. プラセボvs. 無治療

私自身、3年前喘息の診断がだされ、復帰するまでに大変な思いをしたので簡単に記しておきます。

NEJM誌2011年7月14日号で発表された内容を医療ライターの武藤まきさんが翻訳してくださった記事の抜粋になります。

喘息患者へ4つの介入群の客観的指標および主観的評価の変化を比較

Wechsler氏らによるパイロット試験は、 4グループに分けられて比較された。
①積極的介入としてアルブテロール吸入(サルブタモール、商品名:サルタノールインへラー、アイロミールエアゾール)
②プラセボ吸入
③シャム鍼治療(偽の針治療)
④無治療の4つの介入後 の急性変化について比較された。
12回の受診時には毎回、客観的反応の測定として、介入後に各20分の2時間にわたるスパイロメトリーが行われFEV1最大値を測定。また主観的反応の測定として、症状の改善認知度をスコア0~10のビジュアルスケールを用いて回答してもらうとともに、受けた介入が実際の治療と思うかプラセボと思うかも回答してもらった

主観的症状にはかなりの効果

客観的評価の差は有意、しかし主観的評価の有意差は気管支拡張薬 vs.プラセボに認められず試験を完了したのは39例であった。
結果、FEV1が、アルブテロール吸入群では20%増加したのに対し、他の3つの介入群はそれぞれ約7%の増加(P<0.001)。

しかし、患者評価の結果では気管支拡張薬とプラセボ間に有意差は認められなかった。改善したと回答した患者は、アルブテロール吸入群は50%、プラセボ吸入群は45%、シャム鍼治療群は46%であった。

ただし、3群とも無治療群(21%)よりは改善したと回答した人が有意に多かった(P<0.001)。

結果を踏まえてWechsler氏は、「プラセボ効果は、臨床的に意味があり、積極的な薬物療法の効果についてライバルとなり得る。臨床管理および調査デザインの視点から、患者評価は信頼できないものであるが、客観的評価を確認するために臨床試験の基本項目とするのであれば、治療をしなかった患者群の評価も基本項目に入れるべきであろう」とまとめている。

最近ではより、プラセボ効果の重要性が説かれていて、臨床にどう応用するかが課題となっています。
大切なのは診てもらえる期待感、安心感です。
またプラセボ効果を減じるのは、認知状態と機能的接続性の両方の低下で、プラセボメカニズムの低下と全体的な鎮痛効果の低下と相関しています。

プラセボ効果は日常の臨床ケアに固有であり、患者を取り巻く心理社会的状況(患者と医師の相互作用および治療儀式を含む)を増強してこれらのプラセボ効果を改善できることが実証されている。
それは倫理的に健全であり、臨床的に関連性があることに言及すること、不安を和らげ、前向きな期待を促進する支持的な臨床的出会いを提供するとともに、医学的に示された治療の期待される利益の正直な開示も必要です。

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