コーヒー飲料量と総死亡率・原因死亡率は逆相関するらしいです。つまり飲めば飲むほど死亡率が下がるというのです。最近の珈琲ブームはこのような数値も手伝っているのだと思います。
具体的な研究ですが、1995ー2008年間フォローアップ5,148,760人で、男性33732名、女性18784名死亡を対象に調査。つまり13年間に死亡した人がどんなライフスタイルだったのかを調べました。そして
珈琲とタバコはセットで嗜好されるため、タバコなどによる要因を補正。
男性での珈琲と死亡率の関係
- 1日1杯未満 0.99
- 1日1杯 0.94
- 1日2ー3杯 0.90
- 1日4ー5杯 0.88
- 1日6杯以上 0.90
女性ではそれぞれ
- 1日1杯未満 1.01
- 1日1杯0.95
- 1日2ー3杯0.87
- 1日4ー5杯0.84
- 1日6杯以上0.85
となる。ただし癌での死亡には関与しないとのこと。
珈琲はいいですね。
こちらも珈琲で死亡率10%低下という論文
中高齢の珈琲摂取はそうでない方に比べて10%も死亡率をさげるというのです。
(医学誌「New England Journal of Medicine」5月17日)
1日に1杯でも死亡率をさげるが、3杯飲む人は10%死亡率を下げるとのこと。ちなみにこちらの論文では、2~6杯の間に大きな変化はないとのこと。
具体的な因果関係は証明されていないようですが、研究者らは1,000種類もの化合物や抗酸化物質が含まれており、今後はさまざまな成分について検討するほか、ドリップ式かエスプレッソかなど、コーヒーのいれ方や豆の煎り方の選択による各物質への影響や、疾患との関連に対する影響も探る必要がある」と述べている。
また、今回の研究では期間中にコーヒーを飲む習慣に変化があったかどうかを被験者に尋ねておらず、既存の健康問題を考慮していない点にも注意が必要だという。
これらの事は今後の研究課題を多く含んでいて現時点では、個人の健康歴が影響する可能性もあるため、同氏はコーヒーを飲む量を増やす前に医師に相談することを勧めている。
別の専門家は「コーヒーと健康効果を関連付けるものがカフェインなのか、抗酸化物質なのか、植物性化学物質なのか、あるいは単にライフスタイル(生活習慣)に関連するものなのかは、今後も検討する必要がある」と述べている。
少し興味深いですが、いままで珈琲を控えていた人が短絡的に何杯もの珈琲を飲むのはやめましょう。
日本人女性への研究でも1日1杯の珈琲でも乳癌リスクを下げる
2021年に出された日本人女性を対象として研究でも珈琲は1日1杯飲むだけでも飲まない人と比較すると乳癌リスクが0.84倍に下がるという結果が報告されています。
この研究は国内24地域の40〜79歳の日本人女性3万3,396人。20年以上の追跡期間中に乳癌を発症した人をしらべて出されたデータです。大掛かりな研究ですし日本人が対象ですので、さらに我々にとって信用性が高いです。
このようにメリットがかなりある珈琲。全く飲まない人は少ないかもしれませんが、乳癌や死亡率を少しでも下げておきたいという方は、意識的に生活に取り入れてみると良いでしょう。
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