2021年にもなるとオリンピック開催間近ということもあって、もはや常識にもなっている運動の健康への効果。
筋骨格系のスペシャリストの健康全般のジェネラリストであるカイロプラクターからみると、オリンピック誘致は健康政策にとってとても重要でした。
残念ながらコロナウイルスパンデミックの影響で、負の側面からしか捉えられなくなってしまっていますが、この時点で改めて超高齢化社会に突入した日本にとって、オリンピックによる正の効果を確認しましょう。
運動に意識を向けて、疾患を減らす
そもそも運動は行うもので、観るものではないのですが、トップアスリートの動きを間近に観ることで確実に運動へのモチベーションは上がります。
そして国民全体が運動へのモチベーションを上げることによって、将来の疾病リスクが確実に下がり、医療費も抑制できるのは間違いありません。無観客で行っても何かしらの効果はあるでしょう。
そのような観点をベースにして、2011年にスイスで行われた研究を参考にしてみましょう。

130万人のデータを対象にしたスイスと英国の研究です。死亡率を有意に下げるということで、いったいどれくらいの運動をするとどれくらい死亡率が下がるか。
研究者はヨーロッパ、カナダ、米国、およびアジアから130万以上の調査参加者の80のコホート研究がシステマティックレビューされた。
この研究は喫煙、アルコール摂取量、体格指数(BMI)、血圧、栄養、教育および社会的要因なども考慮されているそうです。
最高4割も死亡率が下がる
- 日常生活の活動、例えば家事、園芸、階段を登る、歩く、自転車にのるといった週に一時間の運動増加は4%の死亡率の減少になる
- 中等度強度のレジャー活動(例えば、ノルディックウォーキング、ハイキング、社交ダンス)などの場合、6%死亡リスクを削減
- 積極的な強度の有酸素運動やスポーツと(例えばジョギング、自転車(時速> 10マイル)と言った、テニス、ボールスポーツ)、などは全死因死亡率の減少はさらに1週間に1時間単位あたり9%であった。
- レジャー中の中等度の身体活動の週150分のお勧めのレベルは10%増の死亡リスクの減少と関連している
- 激しい運動やスポーツのために死亡リスクの減少は22%以上の減少
- さらに週に300分(5時間)の中程度以上の運動なら19%、激しい運動なら39%も死亡リスクが削減

いきなり高強度は怪我をします
このように書くと急に高強度運動にチャレンジしようとする方があります。もっとも私自身そのようなタイプの人間ですが、徐々に運動強度はあげましょう。
学生時代にある程度運動経験があると、ついついハッスルしてしまうのですが、あまり良いことはありません。
たとえば10年運動のブランクがあれば10年くらいかけて、運動強度を上げるくらいの心持ちが大切です。
気持ちは解りますけどね。かくいう私も張り切りすぎて、マラソンで脚を何度も痛めているタイプです…そして咳が止まらなくなってしまいました。

自分で言うのもなんですが、ほんとうにアホです…



