ちょっと古い情報ですが、ホームページの記事を整理していたら出てきたので改めてblogの記事としてアップします。
私自身はカイロプラクティックの臨床上で、患者さんが笑える状態なのか否かというのを実はシビアに観察しています。慢性痛を管理する際に、その方の精神状態が左右されることが、脳科学で証明されていますし、慢性痛と抑鬱は密接に関連しているというエビデンスがあるからです。
腰痛などの筋骨格系障害は現在、生物心理社会的疼痛症候群という大きな枠組みで考えられています。生物的なことだけでなく、心理的なこと、社会的なことが密接に関わっています。
生物学的なさしさわりが同じでも、心理要因に変化があれば症状が改善する、改善したと捉えられるようになるからです。
「笑い」でうつ病診断が可能になる日がくる
言い方を変えると慢性痛と鬱・不安というのは脳の中では似た状態であるので、抑うつ状態がつづけば慢性痛は取れていかないという仕組みになっています。
実際に痛みとも関係が深い「笑い」というものが将来、鬱の診断に用いられるようになる可能性は0ではありません。吉本興業さんなどは、笑いと免疫機能の関係を大学と一緒に研究しています。
沢山笑っていた方が得 という医学論文
この論文を読むと笑いで鬱の診断をする時代も遠くないのかもしれません。「笑い(laughter)」は、うつ病および潜在的な精神疾患の発症および進展の診断ツールとして有用である可能性が、スペイン・Aragon Institute of Health ScienceのJ. Navarro氏らにより報告されました。
笑いは医学分野において、健康へのよい影響をもたらすことや重大疾患の予防や治療の手法としては研究されてきたが、疾患の予測指標となる可能性や診断ツールとしての可能性については検討されてこなかった。
研究グループは、うつ病患者と健常対照の「笑い」を登録し評価。
- 全患者に対して、ハミルトンうつ病評価尺度(HDRS)で評価
- それぞれの「笑い」について、Matlab解析ソフトを用いて8つの評価変数で数値化
患者、対照、性別ごとに分類し、「笑い」とハミルトンうつ病評価尺度の結果との関連を一般解析および判別解析にて評価した。
さてどんな結果だったでしょうか。
「笑い」と「鬱軽減」との間には強い関連性
うつ病患者(n=30)と健康対照群(n=20)の笑いを記録。有効な評価対象、男性85.47%、女性66.17%。沢山の方が参加してくれたようですが、女性は若干脱落者が多め。
結果:うつ病の患者と健康な対照は
笑いの種類によって大きく異なり、88%の有効性がありました。
ハミルトンうつ病尺度によると、サンプルの85.47%が男性で正しく分類され、66.17%が女性であり、笑いと落ち込んだ状態との密接な関係を示唆。
以下は制限事項として記載あり。
- 笑いを誘うために作られたユーモラスな動画のまとめは、笑いの発生確率にかなりばらつきがあることを示唆
- 一部笑い声をかぶる人は録音時に居心地が悪くなることがあります
- 笑いエピソードの評価は、記録の個人的な調査に依存していた
- サンプル数が比較的小さく、うつ病に苦しむ一般集団を代表しない可能性がある
この研究の結論として:結論: 笑いはうつ病の発症や進行、さらには神経精神病理の診断ツールとして応用される可能性があります。笑いの音の構造は、対人関係における根底にある感情や気分の状態を明らかにします。としてあります。


考え方にもよるが、先ずは笑う練習
冒頭の動画にあるのは、笑う頻度が高いと死亡リスクが下がるという内容です。
これは日本での研究ですから、日本人に当てはまります。山形での研究なので、九州の方には当てはまらないかもしれませんが、そんなに細かいことを言う人は居ないと思います。
私自身は楽しくなくても笑顔でいることが笑いに繋がると考えるほうですが、中には楽しくないのに笑おうとすることに抵抗を感じる方もいるとおもいます。
カイロプラクティックの臨床経験上、よく笑っている方の方が断然、回復が早いです。人の性質もあると思いますが意識して変化させることもできる領域です。これらの仕組みを説明しながら臨床をしていますが、直ぐに実践する方は少ないです。
よく言う顔面の筋肉、表情筋を笑った状態にしてあげると脳が笑える状態だと認識するというのは真実だと思いますし、実践されている方も多いことでしょう。
昔から「笑う門には福来る」というのは、このことです。
だから鬱から脱したい場合は、取り敢えず笑顔を作る練習から始められると良いと思います。マジメに笑顔の練習を鏡の前でやっていると本当に馬鹿馬鹿しくて、思わず笑ってしまいます。
常識的な「鬱」の考え方から離れて考えることで突破口が見えてくるとおもいますよ。









