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伊藤孝英
カイロプラクティックそのまんまサンシャイン院長
RMIT大学(ロイヤルメルボルン工科大学)日本校卒業。B.C.Sc(カイロプラクティック学士), B.App.Sc.(応用理学士)。従来の筋骨格系障害としての腰背部痛という観点から、生物社会心理的要因としての腰背部痛へとシフトチェンジしてマルチモデルで腰痛ケアをしています。鬱・不安などの気分障害で過度な薬物療法に疑問をお持ちの方もお気軽にお問い合わせください。
そのまんまサンシャイン公式ホームページ
筋骨格系の症状はもとより代替医療のセカンドオピニオンもお気軽に聞きにきてください。https://chirosonomanma.com

慢性疼痛に対し認知行動療法ベースの【疼痛自己管理プログラム】が有効

紙を見てガッツポーズをする中年男性

腰痛は治すものでなくて、上手くコントロールするものです。よく「治してください」と言われますが、私は治せないとお伝えしています。

特に慢性腰痛は記憶に腰痛が刻み込まれている為に、その記憶を思い出さないように生きる方法を構築していく必要があります。ではどうしたら良いのか?

目次

明らかに改善率が高いのが認知行動療法

ノートに書き込まれる
認知行動療法はグレーゾーンの幅を広げると言われています

日本では始まりつつある慢性疼痛への認知行動療法。世界的にはどれくらいの範囲で効果が見込めるのかが検討されている時代です。

【研究】 対象が65歳以上の慢性疼痛患者141例
①認知行動療法とエクササイズを用いたグループ
②通常ケア群で慢性腰痛の変化1ヶ月後の状態を比較した。

ローランド-モリス障害質問票、うつ病・不安ストレススケール、運動恐怖に関する評価スケール、痛み自己効力質問票などを用いて評価されているようです。

【主な結果】

  • 治療直後、認知行動療法+エクササイズ群 では 通常ケア群と比較して苦痛、障害、気分、痛みへの悲観的な考え、およびファンクショナルリーチ(体力テスト)が有意に改善
  • 1ヵ月後も認知行動療法+エクササイズ群は、通常ケアと比べてほとんどの評価項目が良好であった。
  • 通常ケア群ではすべての評価項目において有意差はみられなかった。
  • 認知行動療法+エクササイズ群では1か月後に全評価項目が確実に改善した患者の割合が41%で、他の2群の約2倍にのぼり、統計学的に有意差が認められた。
  • 同様に、疼痛障害に関して臨床的に重要な改善が得られた患者の割合は認知行動療法+エクササイズ群44%通常ケア群20%で、前者が有意に高かった。

1ヶ月間での評価ですので、中長期的にははっきりと言えないでしょうが、普通に考えて続ければ続けるほど通常ケアとの差は大きくなると思います。

当院でも運動プログラムは早期に取り入れています。65歳以上の患者さんの回復が44%であったことをが逆に私は安心しました。

私も提供者として完璧を求めがちなのですが、このような統計の結果を聞くと「そんなところだろうな」と現実と照らし合わせて考えられます。

100パーセント良くなるとか絶対回復するなんて保証は、慢性疼痛に関しては今のところありませんので一緒に考えて常に対策を練るのが基本です。痛みは奥が深いのです。

患者さんはそれぞれ人生経験、今現在おかれている状況、状態は違いますしお歳を重ねると変化もあります。それでも諦めずにアプローチしていけば、腰痛をコントロール出来るようになります。

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