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伊藤孝英
カイロプラクティックそのまんまサンシャイン院長
RMIT大学(ロイヤルメルボルン工科大学)日本校卒業。B.C.Sc(カイロプラクティック学士), B.App.Sc.(応用理学士)。従来の筋骨格系障害としての腰背部痛という観点から、生物社会心理的要因としての腰背部痛へとシフトチェンジしてマルチモデルで腰痛ケアをしています。鬱・不安などの気分障害で過度な薬物療法に疑問をお持ちの方もお気軽にお問い合わせください。
そのまんまサンシャイン公式ホームページ
筋骨格系の症状はもとより代替医療のセカンドオピニオンもお気軽に聞きにきてください。https://chirosonomanma.com

高齢で慢性腰痛は【体重】が痛み 歩行時間と関連

腰を押さえる男性高齢者
目次

体重が増えると歩行時間が減る

体重が、高齢者の慢性腰痛患者の痛み具合や歩行時間と関連しているようです。

対象は慢性腰痛で過体重以上の高齢者(60〜85歳)55人で、3つのグループに分けられました。

  1. BMIに基づき過体重群
  2. 肥満群
  3. 高度肥満群

③グループに分けて、4種類の機能、動作時の痛みの程度の2点が評価された

【おもな結果6つ】カッコ内は簡単に表現した内容です

  1. 歩行時と階段の上り歩行および階段昇段中の疼痛スコアは、高度肥満群が最も高く過体重群と比較して有意差を認めたが機能検査スコアにおいてはBMIによる有意差はみられなかった。(体重があると歩行時に痛みを感じやすいが機能面で差はない)
  2. 高度肥満群は、過体重群と比較して歩行時の支持基底面が36%多く、片脚支持時間/両脚支持時間は3.1%~6.1%高値であった(太っているとより歩行時に足の裏がついている時間が長い)
  3. 毎日の歩数は、過体重群および肥満群と比較して高度肥満群が最も少なかった。
  4. 機能面では腰の反り、腹筋のみを使う腹筋、レッグプレスの強度が高度肥満群で最も低かった。また、3つのエクササイズすべてにおいて女性は男性より18%~34%低かった。(高肥満群は運動機能が低い)
  5. 腰の反りの機能は階段昇段、椅子立ち上がり、歩行耐久時間と関連していた
  6. BMIは、1日当たりの歩数ではなく歩行耐久時間の独立した予測因子であった(太っていると長い時間歩けない
ドクター

運動機能を維持するなら、腰の反りの機能と体重を増やさないこととも言えます。
日本では高度な肥満者はほとんどみられませんが、参考になる研究結果です。

高齢者へのおススメは有酸素運動より筋トレ中心

体重を減らすには、食事の工夫をするか運動療法をするかになると思います。筋肉の量を維持することが大切ですので、ウェイトトレーニングにするか、それともカーディオ(有酸素)系のトレーニングにするかどちらが高齢者に有益か。

双方に健康効果は期待出来るが、高齢者は有酸素性トレーニングよりもむしろウェイトトレーニングをした方が良いかもしれないという研究が、ウェイクフォレスト大学の研究者らによって報告された。

ダンベル
高齢者は筋トレを軸に

ウェイトトレーニングと低カロリーダイエットを組み合わせることで、有酸素性トレーニングのみでは失われがちな筋量を中心とした除脂肪体重を維持することができるといいます。

運動の選択肢として高齢者に取ってもっともポピュラーなのはウォーキングだろう。しかし、筋量の減少によるさまざまな悪影響を減弱させようと思うなら、ウェイトトレーニングがより良い選択肢である可能性がある。

肥満もしくは過体重の249人の60代被験者を対象とした18ヶ月間の研究で、カロリー制限に伴って筋力トレーニングマシンでの運動を処方した場合、筋量損失が低下できた。

それだけでなく、体脂肪量もウォーキングや体重減少のみを意図したものに比べてより低下することができる。

筋トレを軸に組み合わせれば効果があがる

●脂肪減少

  • 食事制限とウォーキングを組み合わせた場合の脂肪減少量は平均7.65kg
  • 食事制限とウェイトトレーンニングを組み合わせた場合の脂肪減少量は平均7.71kg
  • 食事制限のみの場合には18ヶ月間で4.65kgの減少

●筋量減少

  • 食事制限とウォーキングを組み合わせた群でもっとも多く平均1.18kgの減少
  • 食事制限のみ及びウェイトトレーニングとの組み合わせではそれぞれ約0.9kgの減少
  • 筋量減少による減量がウォーキングでは20%に上り、食事制限のみでは16%、ウェイトトレーニングでは10%であった。

ウエイトトレーニングでも体重が減少するが、筋量の減少が一番少ないのがキー

●体脂肪量の減少はより速いスピードの歩行速度と関連している、筋量減少は脚筋力の減少と関連していた。

高齢者は一般に筋量の回復が難しく、増量する際には体脂肪量の増加が見られるのだ。そのため、体重減少を行いながら筋量を維持することが重要なのである。

ドクター

単純に体重を減らすという観点より、いかに筋量を維持しながら体重コントロールをするという視点でトレーニングを考えるのが大切のようです。

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