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伊藤孝英
院長
ロイヤルメルボルン工科大学健康科学部カイロプラクティック学科日本校卒業。B.C.Sc(カイロプラクティック学士), B.App.Sc.(応用理学士)。従来の筋骨格系障害としての腰背部痛から生物社会心理的要因としての腰背部痛へとシフトチェンジ。鬱や不安障害にも着目したマルチモデルでヒューマンケアしています。
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座位で右太腿前外側にジーンと痛みが出るぎっくり腰

鼠径部を押さえる男性

ぎっくり腰を1度経験したことがある方の8割は、1年以内にもう1回以上のぎっくり腰を経験することが統計的に判っていることです。そのぎっくり腰の程度は人によりさまざまです。

このページではカイロプラクティックの症例を通して、ぎっくり腰時の考え方や、対処法、カイロケアの有効性について学んでいきます。

目次

人生2回目のぎっくり

先ず特徴的なのが、かなりの運動習慣がある方で、週に250分はランニングをしている方です。カイロプラクティックは初めてで、友人に相談して来院。

できれば3週間後の山登りに間に合わせたいとのこと。

統計ではぎっくり腰自体は大なり小なり人生において8割の方が1度は経験する症状です。そして1度ぎっくり腰になった方の80%近くは遅かれ早かれ再発することも統計で判っています。

ですから2度目のぎっくり腰でも心配をすることはありませんし、むしろ多数派であるという認識をしてください。

そんな中でも再発をなるべくなら減らしたいものですし、いまあるぎっくり腰の痛みが少しで早期に楽になればということで対応していきます。

40代後半男性 運転士

  • きっかけは軽いぎっくり腰であった
  • 発症後2週間して回復してきていたが、神輿の手伝いで悪化
  • 通勤時にランニングをすると身体が温まるせいか楽になる
  • 3週後の山登りに行けるかなあ…

ぎっくり腰は心理的ストレスが大きくなければ、通常1か月以内に自然に回復していきます。ただし3週間以内は重いものを持つことは避けた方が良いと欧米のガイドラインには明記してあります。
ですから重いものを持つのだけは避けましょう。そして、この方のように無理のない範囲で日常生活で身体を動かすほうが、回復を早めます。

痛みと状態:症状は再発含めて20日間、関連痛がある

  • 3日前に悪化しているが、発症から数えると20日ほど経過している
  • 1時間座っていると右腿の外側前面と鼠径部が若干ジーンと痛む
  • 座っていたり静止して動き出す時に痛む
  • 同じ姿勢だと痛む
  • 朝お布団から起きる時に一番痛い
  • 歩いたり走ったりすると痛みが軽減する
  • ストレッチやストレッチポールなどを行うと比較的楽な気がする
  • 冷湿布を貼っている
そのまんま

20日間経過していると、神輿での再発がなければほぼ回復している時です。
右腿の外側の痛みは、座って直ぐに出ていないので慎重な判断が必要です。ここでは腰痛に関連する関連痛だと考えました(大きな問題ではない)。
朝お布団から起きる時に痛いのは、体温が低い時、背骨に負担のかかる姿勢で出ることが予測されます。

検査:目立つのは肩甲骨周囲の筋肉の緊張

VASでの評価
7.5/10ほどの痛みなので、痛みの経験としてはかなり痛い腰痛体験です。この痛みも人によってさまざまです。
  • Roland-Morris Disability Questionnaire(RDQ)で7つの活動傷害
  • カイロプラクティッ治療は初めてということで、肩甲骨周り、背中はかなりの筋緊張
  • 腰椎、骨盤の可動制限がある

ぎっくり腰は痛みに注目するよりは、ぎっくり腰によって出来なくなっている日常生活動作に着目して状況判断していくのが世界標準です。(とはいえ初診時は慣例で痛み尺度で痛みを聞いてしまうことが多い)
ぎっくり腰の回復に関係あると言い切れないのですが、客観的には肉体ケアを普段行っていない方は、背中周りがとにかく硬くなっていることが多いです。

施術内容詳細

  • スパイナル・マニピュレーション(脊椎矯正)
  • 発症を3週前とするか悪化した3日前とするか悩んだが、無理せず3日後の来院まではスウェーデン式リラクゼーションエクササイズという呼吸法だけをアクティブケアの宿題としました。
  • 2回目の来院時までに1度悪化していた
  • 2回目の来院時に簡単なアクティブケア(マッケンジー体操)を伝える
  • 3回目の来院時までに、また悪化していた
  • 3回の施術後に山登りを迎える。

スウェーデン式リラクゼーションエクササイズによる呼吸法は確認したら「2回目の来院時に出来ていない」状態であったので必要性を再確認して再教育しました。重要なことは繰り返しお伝えしています。課題指向型アプローチでリハビリテーションを行うことは多いです。

繰り返す悪化に関して

来院時に詳しい状況を確認すると「お酒の席の後」ということが解りました。この辺りは認知行動療法で、どのような状況かを確認することで浮かび上がってくることです。

お酒の席の場合は、座り過ぎていたり、動きたくても動けない、座席が寒くて冷えてしまうというケースが多い。

スウェーデン式リラクゼーションエクササイズのみが課題になった理由は以下のエビデンスがあるから。

体幹筋(特に脊柱起立筋)の強化運動は急性腰痛患者に有効だが、発症後2週間以内に始めると症状を悪化させる恐れがある(確証度C)

カイロプラクティックによる脊椎マニピュレーション後、順調に回復しない時は、何か通常と違った背景があることが推察されます。

その都度、環境やストレス要因をチェックしていきます。もしストレスがかかっていても初診から話すのを躊躇することは織り込み済みです。

ご感想

男性

山登りは無事に行けました。そろそろメンテナンスを行わないと運動を続けられなくなってきてるので月に1回はメンテナンスに来ようと思います。

院長コメント:相談者もいろいろ考えます

痛みが出ている時には背景にいろいろなことがあると私は考えています。

多くは初対面の相談者ですから、いくら笑顔でフレンドリーに接していても全てを語ってくれるわけではありません。

ぎっくり腰の時は、心理的・社会的・経済的問題などの非身体的因子は評価と治療を複雑にする可能性があるため必ず、その方の背景をお聞きする必要があります。

初期評価の時点で患者の生活における心理的・社会的・経済的問題などを探る必要がある(★★)。

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なかなか呼吸法などの宿題を行えないのも、いろいろと事情があるのだとおもいます。

それはそうだとしても、繰り返しお伝えして自分なりの回答を導き出していくことが一番大切なことです。このようにぎっくり腰一つとってみても全体的にケアしていくことが寛容です。

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