坐骨神経痛後、残った左太もも裏の張り感

「坐骨神経痛の激しい痛みや痺れは治まったものの、太ももの裏側にいつまでも嫌な『張り感』が残っている……。」
治療を続けてある程度楽になったはずなのに、特定の部位だけ違和感が抜けないと、このまま治らないのではないかと不安になりますよね。

今回は、1年半前に坐骨神経痛を発症し、ありとあらゆる療法を試したものの左太ももの裏側に張りが残ってしまった30代男性の事例を通して、振動療法(マイオセラピー)がどのように深部の筋硬結や背骨の緊張へアプローチし、根本的な改善へと導いていくのかを解説します。

目次

坐骨神経痛の痛みが引いた後も残る「太もも裏の張り感」

疼痛図
実際にご記入頂いた図

マッサージや針・整体で解決しなかった難治なケース

この症例の方のようにマイオセラピーを目的にご連絡頂く方は、整体やマッサージ、針治療、筋膜への食塩水注射など実にさまざまな療法で解決しなかった方が少なくありません。

それだけ難治な症例ということになります。坐骨神経痛で太ももの裏側だけに「張り」が残っているという症例です。筋膜単位での組織変化が疑われました。

30代男性・1年半におよぶ経緯と問診時の状態

男性

1年半前に左足の座骨神経痛を発症して、この18ヶ月間は、ありとあらゆる療法を行ってきた。
接骨院、針治療、マッサージ、カイロ治療、整体等で他の部分の痺れは取れた他の部分は楽になったが、左太もも裏側だけ張りが残っている。
振動療法(マイオセラピー)ならば解決するのでは?と思い来院しました。

そのまんま

多種多様な施術を受けて来られた方の問診は興味深いものがあります。具体的な部位や、感覚は?

痛みと状態:椅子が当たる部分が特に気になる

男性

座ると左臀下部から膝の上あたりまで「ゴツゴツ」張っている感じが残っています。
左ももの症状は「張り感」です。痺れではないんです。
中国針や強い指圧等も受けてきています。
揉み返しのようなことは殆どないです。

そのまんま

眠れてますか?

男性

不眠ぎみですね

心筋梗塞の既往歴

痛みに強い方のようで、初めての来院から振動療法が行えるようでした。

筋膜の構造とマイオセラピーによるアプローチ

最近「筋膜」という言葉をメディア・雑誌等でも見聞きします。それを柔らかくすれば良いのですが、実際の筋膜を理解してもらうのは少し時間を要します。

筋膜単位で考えるときは説明がとても大切なのですが、筋骨格系の結合組織が硬くなっているのに柔軟性を少しでも持たせていくのですが、そう簡単に柔らかくなってきません。

イメージする為にウサギの背中の浅筋膜の写真が「筋膜マニピュレーション」から転載させていただきます。たんぱく質の膜ですから、簡単には伸びない膜であるとご認識ください。焼き鳥を食べる方なら、調理前の鳥皮のような、あの膜です。

ウサギの浅筋膜
ウサギの背中の部分
筋膜マニピュレーションより

ファシア(筋膜)の概念は、タンパク質構造そのものなので、もっと立体的なのですが、上記の浅筋膜が一番症状と関わっていると言われています。

検査と施術:背骨の緊張と胸腰移行部への介入

  • 背骨周囲の筋緊張があるのでオーソドックスなマイオセラピーの施術を行う。心筋梗塞の既往があるため様子をみながら施術をおこなう。
  • 手技での確認によればハムストリングスの筋膜から症状は出ているものと考えられる。
  • 身体全体が緊張しやすい体質のようです。マイオバイブを慎重にあてて筋硬結を取り除いていく
  • 2週間後に来院していただく

2週間後の再来時:症状の軽減と睡眠の改善

昨日少し症状を思い出したくらいで、だいぶ改善した。

  • 2日間ほど打ち身のような痛みがあったが、その後はとても軽い状態が続いた
  • 昨日座っている時に少し気になったくらい
  • 施術はたしかに痛いけど、かなり効果的な施術であることは実感しました
  • 背中の施術を受けた後は、しばらくぐっすり眠れるようになりました

これくらい痛みに強い方も珍しいです。一般的に北国のご出身の方は痛みに強い傾向にあるようです。この方も痛みに強く、初回からしっかりと施術が可能です。

睡眠障害と少なくとも「腰痛」は関連していますから、この症例にも関連している可能性は高いです。

院長コメント:深部の筋硬結と根本改善の重要性

他の症例も参考にしていただけると解りやすいですが様々な治療を受けてこられた方は、実感できるとおもいます。

これほど強烈な筋骨格系疼痛治療は他に類をみません。早めの効果を期待したい場合は、初回からしっかり深部を押していきますから確かに痛いです。

基本的には背骨を中心に施術することが大切です

この方は既往歴に30代で心筋梗塞の既往がありました。マイオセラピーの考え方としては胸椎周囲の筋硬結が問題であると考えます。背骨を中心に考えた場合根本的な原因となるわけです。

実際に背中の筋肉の緊張は著しいものがありました。不眠も脊柱起立筋の硬さが原因であったように私は考えています。そのような神経根原因説から考えると、今回の場合は再発等を考慮すると今後は胸腰移行部あたりを中心に今後はしっかり脊椎周囲をケアしていく必要があると思われます。

この記事が参考になったらシェアしていただけると嬉しいです。
目次