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伊藤孝英
院長
ロイヤルメルボルン工科大学健康科学部カイロプラクティック学科日本校卒業。B.C.Sc(カイロプラクティック学士), B.App.Sc.(応用理学士)。従来の筋骨格系障害としての腰背部痛から生物社会心理的要因としての腰背部痛へとシフトチェンジ。鬱や不安障害にも着目したマルチモデルでヒューマンケアしています。
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ぎっくり腰 になっちゃった!急性腰痛になったときの病院の選び方

最初に、ぎっくり腰ってどんな時に起こりやすいのでしょうか?お仕事が特に忙しい時、さまざまな案件が重なってしまい睡眠時間を削ってまで仕事に取り組まねばならぬ時、やりがいを感じていない仕事に取り組んでいる時に限ってぎっくり腰になってしまうものです。何故か?

そのような状況下で、ぎっくり腰の発症が起きやすいのは少なからずストレス要因が関係していることは疑いようがありません。では、ぎっくり腰の時にどのような病院を選んだら良いのか?をエビデンスを基に考えていきましょう。

日本のお医者様は大変忙しいお仕事なので時間を掛けて個々のケースに対応するのは現実的に不可能です。それは医療制度の問題でですから将来的に皆様のお力で変えていくこととして、ぎっくり腰の患者様各位はここでの情報を元に各個人が現実と照らし合わせて選択、修正をしていくことが、慢性腰痛に移行することなくぎっくり腰から回復していく重要な立ち位置となります。

ぎっくり腰が慢性腰痛へなるのを防ぐことがとても大切なのです。追ってご説明していきます。

目次

先ずは ぎっくり腰 の時の病院選びのキーポイント

ギックリ腰

キーポイントを箇条書きにしていくと以下の様になります。

  1. 急性腰痛(ぎっくり腰)と慢性腰痛を分けて対応してくれる病院
  2. 画像検査は基本不要というスタンスの病院
  3. 日常生活の維持を支持してくれる病院
  4. 初診時にストレスや環境要因にも配慮してくれる病院
  5. 長くても1か月ほどで完治していくという青写真をみせてくれる病院
  6. 慢性腰痛への移行に留意してくれる病院
  7. なるべく患者さんに寄り添ってくれる病院

と言ったところでしょうか。

上記の箇条書きの理由を順番に見ていきましょう。大切なのは6番の慢性腰痛にならないことです。それを防ぐために1~5の項目があります。ヨーロッパの腰痛診療ガイドライン、アメリカ医師会の腰痛診療ガイドラインをベースに書いています。

したがって日本の腰痛診療ガイドラインとは若干違う部分がありますが、私がカイロプラクターなのでお許しを…

それでは見ていきましょう。

1. ぎっくり腰 と慢性腰痛(3カ月以上続く腰痛)を分けて考えてくれている病院

急性の腰痛(ぎっくり腰)と慢性の腰痛では、脳や記憶の面も含めて状態が異なります。十把一絡げに腰痛といっても急性、慢性と2別しますし、厳密には個々の患者さんによって状況はまったく違います。それらの事を少しでも考慮に入れて下さる病院が良いでしょう。

ぎっくり腰と一言で言っても状態は患者さんによって様々です。重要なのは「ぎっくり腰の時は脳がまだ痛みを記憶していない」ということです。

これが3か月以上続くようであれば、脳が痛みを記憶します。痛みがある状態でバランスがとれてしまうと言ってもいいかもしれません。脳が腰痛を憶える前に痛みを無くすことがとても重要です。

ぎっくり腰の男性
ぎっくり腰と慢性腰痛と分けて考える必要がある。

2.画像検査は ぎっくり腰 には基本不要というスタンスの病院

通常のぎっくり腰は重度のぎっくり腰でない限り「動いた時に痛い」「かがんだ時に痛みが極端に増す」というものです。多くのぎっくり腰はしっかり問診を行えればレントゲン撮影不要です。問診でレントゲン検査が必要かどうかを判断できるからです。これらのことは世界的には常識になっています。日本カイロプラクターズ協会会長の竹谷内先生が日経メディカルに寄港されているでご興味ある方はご参考ください。

まとめると急性腰痛の時に、ろくに問診も行わずに先ずレントゲン検査をする病院は選ばない方がいいでしょう。この腰痛に対する不必要なレントゲン検査をしないスタンスの病院は意味があります。余計な被爆を極力避けるためです(特に生殖可能年齢の方々)。

現在先進国で日本だけが癌患者が増え続けている要因の一つに医療での放射線被ばくが多すぎることが挙げられているからです。

WEB上でこれらの項目に配慮している病院は少ないと思いますので現実的には同僚や知り合いに相談して、それらの情報を元にぎっくり腰の病院探しをされるのが良いと私は思います。

672研究をレビューした結果、画像所見と腰痛との間に関連性はない。

X線撮影・CTスキャン・MRI・サーモグラフィーを含む画像検査は、臨床転帰(疼痛・活動障害・不安)を改善させることはなく、医療費の高騰や手術件数の増加を招き、X線撮影とCTは放射線被曝による発がんリスクが上昇するため、腰痛患者に画像検査を行なうべからず。

Boos N, Lander PH. Clinical efficacy of imaging modalities in the diagnosis of low-back pain disorders. Eur Spine J. 1996;5(1):2-22. doi: 10.1007/BF00307823. PMID: 8689413.
男性医師

もう15年前の研究になりますが、医療費の問題も含めて皆さんが当事者として考えなければならない問題です。

3. ぎっくり腰 でも日常生活の維持を支持してくれる病院

基本的に多忙なお仕事のストレスが原因ということもありますが、ぎっくり腰の痛みに負けないで1日仕事が無理なら半日、半日仕事がむりなら30分だけ、それが無理でも会社に顔を出すだけでいい、とにかくいつもの日常生活に少しでも近づけて生活を続けることが大切です。

急性腰痛患者186例を対象としたRCT(ランダム化比較試験)によると、安静臥床群、
ストレッチ群、日常生活群のうち、最も早く回復したのは日常生活群で、最も回復が遅か
ったのは安静臥床群だった。腰痛に安静第一は間違い。むしろ回復を妨げる

女性医師

基本的には急性腰痛(ぎっくり腰)の場合は安静にしない。え?と思う方も多いでしょうが、世界のガイドラインでは日常生活の維持がすすめられています。
腰は壊れていません。痛みを出しているだけです。統計的には数週間単位で考えると安静にしている方が治りが良くないことが解っているようです。

お医者様による90秒の説明動画

4.初診時にストレスや職場の環境など、心理社会的な要因のチェックを軽くしてくれる病院

ストレス要因を初診時に確認することは世界の腰痛診療ガイドラインに従えば必要なことです。

病院の診療報酬制では時間を掛けられない仕組みなのでしっかりお伺いすることは困難ですが、一言聞いてくれる病院ならば方向性は良いと思います。

ぎっくり腰の発症する背景には抑鬱や仕事のやりがい、結婚生活自体を指摘する論文もあります。ストレスの背景にも目を向けてくれる病院がぎっくり腰の時にはいいでしょう。

5.ぎっくり腰 は「長くても1か月ほどで完治していく」という青写真をみせてくれる病院

ぎっくり腰の痛みが強い時は特に不安になるものです。

お忙しい日々の業務にどれくらい支障が出るのかも含めて問題がさらに山積することが脳裏をよぎるのではないでしょうか?

いつまでぎっくり腰が続くのかを知っておくことも業務に対する対策も含めて重要なことです。

結論としては1か月の間に自然寛解していきます。但し数回は医療機関や代替医療でもいいので、診てもらうということが大切です。医療者との対話で「まあ、次第に良くなっていきますから心配せず…」という一言が貰えれば、どれだけ安心できるでしょう。

男性医師

オーストラリアの医者は急性腰痛患者さんに対して1時間かけて診療を行うそうです。
現在では国の運営する診断補助サイトを利用して、痛み止め、認知後療法など必要な療法をPC画面で一緒に確認しながら回復までの青写真を共有するそうです。羨ましい限りですね。

ですからぎっくり腰の枠組みをしっかりと説明してくれる病院は良い病院です。

6.慢性腰痛への移行に留意してくれる病院

多くのぎっくり腰は1か月で自然治癒することがわかっている安心な自己限定性疾患です。

しかし患者さんの背景に大きなストレス要因がある場合はぎっくり腰は治っていかないことが解っています。

これもぎっくり腰の枠組みを教えてくれる病院ならば説明してくれるのでしょうが、その1か月を過ぎても痛みが大きく残っていたり、痛みが悪化しているような場合は早急に次の手立てを考える必要があります。

女性医師

ぎっくり腰が慢性腰痛に移行する要因は多くの場合、心理的ストレスを抱えていらっしゃることが多いようです。
回復が芳しくないようなら、背景にある環境を探ります。

それは慢性腰痛に移行していった場合、医療費がかかり続けること以外に、個人の生産性の低下、発病率の上昇を招くことが統計的に明らかであるからです。

これは働き盛りの方ならば今後のポジション致命的な状態と言えます。

会社、部署の生産性、個人の生産性を維持、向上させるには絶対に慢性腰痛に移行させてはならないということです。

いろいろな治療をしてきてもなかなか良くならない腰痛患者さんの共通項は下記のとおり
です。認知行動療法などで腰痛に対する根本的な認識を変えてもらい、自ら積極的に腰痛
と対峙していこうという姿勢が大切なのは読んで頂ければ解ると思います。
・腰痛は有害なものである、もしくは重い障害を招く危険性があるという思い込み
・恐怖回避行動(痛みを恐れて動作や活動を避ける)と活動レベルの低下
抑うつ状態や引きこもり傾向
・自ら積極的に治そうというより、むしろ受身的な治療が役立つという考え

(ACC, 急性腰痛と危険因子ガイド, 2010)

7.なるべく患者さんに寄り添ってくれる病院

これは言うまでもないかもしれませんが、医療機関にお世話になる時に、ぞんざいに扱われたり、随分な対応を受けると心底へこみます。

なるべく温かな態度で笑顔で親身になって訴えを聞いてくれる病院が良いでしょう。ぎっくり腰に限らずこのことは古今東西変わらないのではないでしょうか。

まとめ

ぎっくり腰は痛みの強度の違いはあれ80%の方が一生に1回は体験します。ですから多くの方が経験するものなので心配は要らないのですが、ぎっくり腰は初診の対応が極めて重要です。

ぎっくり腰から完治せず慢性腰痛化すれば各個人の生産性に影響するばかりか医療費の増大、ひいては国家財政にまで影響してきます。

実際世界各国で財政を圧迫している一番大きな要因になっています。ですからぎっくり腰の時の病院選びは思っている以上に大切です。

「腰は壊れていないので安心してください、なるべく日常生活を維持していきましょう、ひと月ほどで痛みはなくなります。ところで最近ストレスはありますか?」

と問いかけてくれる病院を選びましょう!

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